八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三十三話 期末テストその十二
「ストレス溜まってたと思うわ」
「女性なのに男性として生きなければならないから」
「だからなのね」
「そう、実際苦労もしてたし」
その漫画の中でだ、
「大変だったと思うわ」
「そうだったのね」
「ええ、あたしオスカル好きだけれど」
「最後死ぬしね」
「あの最後も好きだけれど」
それでもというのだ。
「大変だったと思うわ」
「そうなのね、あとね」
ここでだ、イタワッチさんはこうも言った。
「あの人ってこっちに入って来た漫画読んでもアニメ観ても」
「どうしたの?」
「背高いわよね」
「ああ、そういえばね」
「普通に男の人位あるわよね」
「確かね」
美沙さんはこうイタワッチさんに答えた。
「あの人一七七か一七八あるわよ」
「女の人で?」
「そう、それだけね」
「それはまたかなりね」
「ちなみに何でもね」
こうも話した美沙さんだった。
「当時のフランス人の背って大人の男の人で一六〇位だったみたいよ」
「あれっ、低かったのね」
「それでなのよ」
オスカルはというのだ。
「一七七か一七八あったのよ」
「滅茶苦茶背があったのね」
「ちなみにナポレオンは一六七位だったみたいよ」
小柄と言われていたこの人もというのだ。
「だからナポレオンよりも十センチ高かったのよ」
「相当長身ね」
「足も長いしね」
「だから男装の麗人になれたのね」
「そうだったのよ」
「そうだったのか。だが」
ここで井上さんがまた言ってきた。
「私もナポレオンの背は知らなかったが」
「井上先輩もなの」
「そうだ、しかしだ」
それでもというのだ。
「平均よりも高かったのだな」
「あっ、そういえば」
「意外だな、小柄と聞いていたが」
「確かに。それだと」
「平均より上だ」
当時のフランス人よりもだ。
「こうしたことを見付けていくのも面白いな」
「そうよね」
「勉強もそうしていくといいのだろうな、今わかった」
こうした話もしながらだった、僕達はまずは汗をかいてお風呂にも入ってすっきりしてから皆晩御飯まで勉強をした。
この日の勉強は随分とはかどった、僕にとっては満足出来たものだった。
第三十三話 完
2015・2・22
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