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異世界系暗殺者

作者:沙羅双樹
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本編
  出会いの時間(2016/05/16 一部修正)

 
前書き
今話の話ではありませんが今後話の展開上、時間軸が原作とは異なることがあります。その点はご了承ください。

あとご都合主義が連発する可能性もあります。その点もご了承ください。(笑) 

 



【視点:渚】



カルマ君が殺センセーの暗殺に失敗した翌日の朝礼。


「さて。カルマ君が本当の意味でE組のクラスメイトになってくれた所で、今日からこの26人で先生を殺しに来て貰おうと思います。皆さん、頑張って下さいね」


いつもの笑顔で僕達にそう告げて来る殺センセー。そして、僕達もいつも通り対殺センセーBB弾エアガンによる弾幕で殺センセーを殺そうとしていた。

とは言ったものの、僕達の攻撃は全て避けられてしまう上、攻撃している間に出席を取られるんだけど。まぁ、これもいつも通りの出来事だ。


「はい。全員出席していますね。大変結構です」


余裕の笑みを浮かべながら、そう告げて来る殺センセー。殺センセーが僕達の担任になって数日の頃は、この顔にムカつきを覚えた生徒も多かったけど、今ではほぼ全員が受け流せる様になった。

受け流せる様になった皆は苦笑を浮かべることも多い。僕を含めたクラスのほぼ全員がいつも通り、苦笑を浮かべる。今日もそんないつもの光景から始まると僕は思っていた。殺センセーの頭上に現れたソレを見るまでは………。


「にゅや?皆さん、どうされたんですか?いつもなら苦笑を浮かべる所ですが……」
「おい、その頭上の黒いのは何だ?」
「頭上の黒いの?何を言ってるんですか、烏間先生―――って、にゅやーーッ!?何ですか、この黒い物体は!!?」


烏間先生に指摘され、自分の頭上に視線を向けた殺センセーは、黒いナニかを見て驚きの声を上げながら、その下から飛び退いた。


「こ、殺センセーの仕業じゃないんだ……」
「ってか、本当に何なんだ?その黒いの」
「SF作品に登場するブラックホールに似てる気がするけど」
「って、皆さん!?意外と冷静で、先生驚きですよ!!?」


殺センセーより冷静に黒いナニかについて考察する皆。まぁ、目の前にマッハ20で移動できる謎生物がいるんだから、今更怪奇現象の1つや2つ起こっても動じはしない自信はある。


「マッハ20で移動できるタコ型触手生物と日常的に接してるんだから、今更この程度の怪奇現象じゃ私達は動じないよ。殺センセー」
「そうそう。ツッコミとか入れるかもしれないけど」


中村さんと三村君がクラスを代表して殺センセーにそう告げる。すると、殺センセーは「この子達、何て恐ろしい子!!?」という顔をして来た。殺センセー、そういう顔もできるんだ。意外と顔芸が多いのかも……。


「っていうか、本当に何なんだろうね。これ?」
「影、って言うのもおかしいけど、この黒いの真下から見るとほぼ円形だね」
「真横から見たらどうなってるんだろう?」
「矢田さん、速水さん、倉橋さん!そんな得体の知れないものに迂闊に近付いてはいけません!!」


物怖じもせず黒いナニかに近付く矢田さんと速水さん、倉橋さんを注意する殺センセー。というか、殺センセーがそういうこと言っちゃうんですか?


「いや、得体が知れないものって、殺センセーが一番得体の知れない存在だろ」
「ってことは、殺センセーが一番近付いちゃいけない存在って訳ね」


殺センセーの発言に前原君がツッコミを入れ、そこから中村さんが殺センセー弄りに話を繋げた。


「にゅやッ!?殺センセーは得体の知れない存在なんかじゃありません!ただの触手生物です!!だから、近付いても大丈夫なんです」
「いや、触手生物の時点でアウトだろ。響きも歩く18禁っぽいし」
「お、岡島君!?そういう言い方は止めて下さい!まるで先生が全身猥褻物みたいじゃないですか!!」


ああ、話題が黒いナニかから先生弄りに変わっちゃった。それでも黒いナニかを警戒している生徒はいるけど……。


「「「「―――ッ!?」」」」
「皆静かにして!」
「……どうしたのですか、速水さん?」
「殺センセー、あの影から声が聞こえて来ています」
「声が、ですか?」


黒いナニかから声が聞こえてきていると口にしたのは、席に座っていた神崎さんだった。一番近くに居る速水さん、矢田さん、倉橋さんも神崎さんの言葉に頷いている。

神崎さんより黒いナニかに席が近い僕には何も聞こえないんだけど、速水さん達が頷いてるってことは神崎さんの言ってることは本当なんだろう。


「……確かに、声が聞こえますね。先生弄りで軽くテンパっていたこともあって、気付きませんでした。声の響き加減から考えるに高々度から落下して来ている様ですね。
―――ッ!速水さん、矢田さん、倉橋さん!その影から離れなさい!!高々度落下して来ている者に巻き込まれかねません!!」


殺センセーは速水さん達にそう告げると、その触手を使って速水さん達を黒いナニかから遠ざけた。それと同時に黒いナニかから、凄い勢いで人(?)が落ちてきた。

黒いナニかは、人(?)を吐き出すと収縮する様に消え、吐き出された人は落下の勢いで教卓を破壊し、埃を巻き上げながら床に叩き付けられていた。


「ひ、人?」
「ってか、死んだ?」


磯貝君と木村君が教卓のあった場所を覗き込むと、落下してきた人(?)が急に立ち上がり、そして―――


「痛ぇな!風の障壁(バリア)水晶振動周波(クリスタル・クォーツ)の硬化が間に合って無かったら死んでたぞ!あのクソ神が!!もし、次会う機会があったら、絶対にぶっ飛ばしてやる!!」


そう叫んだかと思ったら、その人―――僕達と同じ年代の少年――は、八つ当たりの様に黒板を殴った。すると―――


「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」


彼が殴った黒板は文字通り粉々になった。砕けたのではなく、まるで砂の様に黒板が粉々になったんだ。これには流石の殺センセーも驚いていた。


「……立てた拳での一撃目で物質の抵抗力を相殺し、刹那の瞬間に拳を折って叩き込みんだ二撃目で衝撃を物体へとダイレクトに伝える打撃ですか」
「こ、殺センセー!?それって、もしかして―――」
「そうです、不破さん。るろう●剣心に登場した二重の極みです。まさか、現実で使える人間がいたとは………。先生、驚きです!!」
「……あっ」


殺センセー先生が声を上げた瞬間、彼は周囲――僕達の存在に気付き、教室全体を見回した。そして―――


「あー、何か邪魔しちまったみたいだな。俺、すぐに出て行くんで。お邪魔しました」


彼はそういうと、教室の窓から出て行こうとする。そんな彼に対して僕達は―――


「「「「「「「「「「ちょっと待てーーーーー!!ってか、何で窓から出て行こうとするーーーーー!!?」」」」」」」」」」


これが僕達3-Eと異世界からの来訪者―――異世界系暗殺者、南樹君との出会いだった。


 
 

 
後書き
あとがき(2016/03/22)

取り敢えず、イッキの敬語口調部分を修正していこうと思ってます。(笑) 
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