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病でも元気

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第六章

「神に誓います」
「ですから」
「本当に私達だけのことで」
「こうした秘密は誰にでもありますよ」
「別に浮気もしていないですよね」
「麻薬とかでも」
「はい、ですから」
 それで、と話してだ。そのうえで。
 看護師達は口々にだ、自分達の秘密を話した。それでテディーと秘密を共有したのだ。
「こうした事情ですから」
「皆秘密はあります」
「そうしたことはです」
「ですから先生だけじゃないですから」
 こうテディーに言うのだった。
「お気になさらずに」
「別にです」
「どうってことないですよ」
「本当に」
「ですから応援のことは」
「気にしないで下さい」
「だといいですけれど」
 テディーは看護師達のフォローする言葉に対して言った、そして。
 そのうえでだ、ビールを一口飲んでだ。こうしたことを言ったのだった。
「あと私お酒は」
「そうそう、お酒も」
「アルコール類もですよ」
「あまり心臓によくないですよ」
「そちらも」
「多少位ならいいです、それと結婚して」
 このこともだ、テディーは自分から言った。
「子供もです」
「子供も、ですか」
「産めるんですか」
「そちらも」
「大丈夫だと言われていますので。何時かは」
 それこそ、というのだ。
「結婚して」
「じゃあそのお相手も見付けて」
「そしてですね」
「子供さん産まれて」
「そして家庭を」
「育んでいきたいとも思っています」
 こうも言うのだった。
「やがては」
「そうですか、それじゃあ」
「私達も何時かは」
「相手の人を見付けて」
「幸せになります」
「心臓が悪くても」
 それでもと言うテディーだった。
「楽しめることは楽しみたいですね」
「無理をしない範囲で」
「その中で」
「はい、そうしていきたいですね」
 こう笑顔で話してだ、そしてだった。
「是非」
「ですね、じゃあまずはですね」
「私達全員お相手を見付けないといけないですね」
「絶対に」
「そのことは」
「まあ先生なら」
 ここでテディーの顔とスタイル、それに雰囲気を見てだ。看護師達はくすりと笑ってそのうえで彼女に言った。
「すぐにお相手が見付かりますよ」
「先生でしたら」
「そのお顔と性格なら」
「その気になれば」
「絶対にですよ」
「そうなればいいですね」
 笑顔でだ、テディーは看護師達に応えた。
「私も」
「では先生の健康を幸せを願って」
「それで、ですね」
「これから」
「あらためて飲みましょう」
「一杯」
 全員で杯を掲げてだ、そしてだった。
 ビールを飲む、その時もテディーは優しい笑顔だった。そのうえで。
 看護師達にだ、こう言ったのだった。
「出来る限りのことで」
「その中で、ですね」
「幸せをですね」
「楽しみたいですね」
 例え心臓が悪くてもというのだ、そのうえでビールも飲むのだった。


病でも元気   完


                        2014・11・17 
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