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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第八幕その十

「セットもだね」
「一緒にないと」
「うん、よくないよ」
「最近はね」
「日本のお茶もだよね」
 ここでこう言ったのは老馬です。
「最近はよく飲むね」
「お抹茶もね」
「そうだよね」
「けれどね」
「一日一回はだね」
「紅茶、特にミルクティーを飲まないと」
 それこそ、というのです。
「何かしっくりいかないね」
「先生はだね」
「うん、そうなんだよね」
「だから今もだね」
「飲むよ」
 そうするというのです。
「そうするよ」
「それじゃあ」
「さて、お茶を飲んで」 
 皆にお茶を出してからまた言う先生でした。
「それからね」
「まただね」
「飲んでから」
 そしてというのです。
「僕は論文を書くよ」
「ああ、またなんだ」
「論文書いてるのね」
 チープサイドの夫婦が応えます。
「それでだね」
「じゃあ飲んでから」
「目を覚まして」
「それで論文を書くのね」
「書くよ」
 実際にと言ってでした、そのうえで。
 先生達は実際に皆と一緒にお茶を飲みました、それからです。
 お静さんは紅茶を飲み終えてから先生にまた言いました。
「じゃあ後はね」
「うん、後はだね」
「明日からお嬢様に囁くわ」
「そうしてだね」
「お二人を幸せにするわ」
 こう言うのでした。
「そのことは約束するわね」
「じゃあ僕達もね」
「見守ってくれるのね」
「それでね」
 そのうえで、というのです。
「いざとなれば」
「頼むわね」
「それじゃあね」
 こうお話してでした、お静さんはお茶を飲んでからお部屋を後にしました。その後で先生は論文を書きはじめました。
 そこで、です。王子も言いました。
「じゃあ僕もね」
「帰るんだね」
「論文を書くのならね」
 お仕事をするからだというのです。
「もうこれでね」
「じゃあまた明日だね」
「うん、そうしよう」 
 こうお話してでした。
 王子もお部屋から出てでした、先生達は。
 動物の皆に周りを囲んでもらいながらご自身の席で論文を書きました。それが終わってからそうしてお家に帰るのでした。
 けれどお家に帰ってです、今度はこんなことを言うのでした。
「今の論文を書き終えてからね」
「またなんだ」
「また新しい論文を書くんだ」
「そうするんだ」
「今の論文を書き終えたら」
「そうなんだ」
 その通りだというのです。
「今は日本文化、室町時代のを書いてるけれど」
「その後でだね」
「また別の論文を」
「次は歴史だよ」
 そちらの論文を書くというのです。 
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