黄金バット 第三話宿敵黒バット
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第四章
「じゃあね」
「よし、それじゃあ」
「皆で呼ぼう」
「黄金バットを呼ぼう!」
「今すぐに!」
皆で言い合ってでした、そして。
子供達は声を振り絞ってです、その名前を呼びました。
「黄金バット助けて!」
「ここに来て!」
こう呼んだのでした、すると。
その瞬間にでした、皆の上からです。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
あの笑い声が聞こえてきました、その声を聞いて上を見上げると。
そこにいました、ビルの屋上に仁王立ちをしてマントをたなびかせて。
黄金バットがいました、子供達は彼の姿を見て目を輝かせて言いました。
「黄金バット来てくれたんだ!」
「僕達を助けに来てくれたんだ!」
子供達は黄金バットに声援を送ります、そして。
黄金バットは颯爽とです、ビルの上から飛び降りて。
黒バットの前に子供達を守る為に着地しました。もうその右手にはフェンシングの細長いレイピアがあります。
その黄金バットにです、黒バットもレイピアを出してでした。
お互いに剣を突き合い勝負をはじめました、フェンシングのその一騎打ちがはじまりました。ですが銀と銀の火花が散る勝負は。
百合程してからでした、黄金バットの突きが。
黒バットのレイピアを弾き飛ばしました。それを受けて。
黒バットは悔しい感じを見せつつです、そのマントを翻し。
闇の中に消えていきました、子供達はその全てを見てから黄金バットに言いました。
「黄金バット有り難う!」
「助けてくれて有り難う!」
「ハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
黄金バットはその子供達にお顔を向けるといつもの笑い声を出してでした、そのうえで。
彼もまたマントを翻しそして何処かへと消えました、そして。
そのうえで、です。跡に残った子供達は思うのでした。
「黄金バットってね」
「僕達のピンチには絶対に来てくれるんだね」
「例え僕達が何処にいても」
「どんな状況でも」
例え黒バットやナゾー博士に追い詰められていてもというのです。
「来てくれてなんだ」
「助けてくれるんだね」
「それが黄金バット」
「正義のヒーローなんだね」
このことをお話しました、そして。
皆お家や学校、そして駄菓子屋さんでこのことをお話しました、するとお婆ちゃんは目を細めさせて言うのでした。
「ほら、言った通りだね」
「うん、黄金バットはね」
「絶対に来てくれるんだね」
「僕達が悪い奴に追い詰められた時は」
「助けを呼べば」
「そうだよ、何処からでもすぐに駆けつけてくる」
まさにというのです。
「それが黄金バットなんだよ」
「黒バットも出て来たけれど」
「それでもだね」
「黄金バットがいる限り」
「僕達は大丈夫なんだね」
「黄金バットはあんた達の味方だよ」
まさにというのです。
「正義のヒーローだからね」
「だから僕達を助けて」
「黒バットもやっつけてくれたんだね」
「そうだよ、皆感謝するんだよ」
お婆ちゃんはその目を細めさせてです、子供達にこうもお話しました。
「黄金バットに」
「うん、僕達を守って助けてくれる正義の味方にね」
「そうするよ」
子供達はお婆ちゃんの言葉ににこりと笑って頷きました、そしてその子供達にです。
お婆ちゃんは子供達にです、あらためて尋ねました。
「さあ、今日は何を買うんだい?」
「僕干し杏」
「僕よっちゃんイカ」
「水飴にするよ」
「チロルチョコ」
「ガム頂戴」
「はいはい、わかったよ」
お婆ちゃんは子供達の言葉に笑顔で応えました、そしてです。
子供達からお金を受け取ってそのお菓子を渡しました、子供達はお菓子を買ってからそれぞれのおもちゃも楽しみながら黄金バットのお話をして心から有り難うと言いました。
第三話 完
2015・3・13
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