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ストライクウィッチーズ 私達の恩人

作者:末武克之
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第7話 記憶の本

 
前書き
今回もオリジナルです! 

 
ー龍牙ー


俺は居眠りをしながら昔の事を思い出していた。
あの思い出したくもない記憶があった。

「あっ!黒鋼さん」
後ろを振り向くとサーニャと芳佳が立っていた。
「よう!どうしたんだ?」
俺は立ち上がって聞いた。
「あの ミーナ隊長から書庫の整理をしてくださいらしいです」
そう芳佳は言った。
「わかった、暇だし手伝うよ」
そう俺は言った。


~書庫~


俺は片手に本を持ちながら本を本棚に戻していた。
「ん?」
俺は一冊の本を片手に持ちながら中を読んだ。
しかしその本には何も書かれていなかった。
俺はそれをイスに置いて整理を始めた。


ーサーニャー


私は黒鋼さんが持っていた本を中を見た。

すると目の前が木々がたくさん生えている場所に立っていた。

ガサガサ
いきなり後ろの草むらから何か動く音がした。

「あらよっと!」
そこに居たのは小さな黒鋼さんだった。

「えっ!」
私は驚いた。

男の子は私に気づかずにどこかへ走り去った。

私はページを捲ると男の子は大きな家に入った。
「この本の力なのかな」

そう言って私はゆっくりとその子の家に入った。



~敷地内~


私は中に入ると黒鋼さんに似た男の人が片手に銀竜を持っていた。

しかし男の人は小さな黒鋼さんの頭を撫でながら空を見ていた。

「おお!頭領!」

そう一人の男の人は言った。

「よう、元気そうだな」

そう黒鋼さんにそっくりな人は言った。

「しかし小僧、あんまり悪さをするなよ」

そう言って黒鋼さんによく似た人はゆっくりと家に入った。



ー龍牙ー


俺は本の整理を終えてサーニャに話し掛けようとした。

しかしサーニャは本を読んでいた。

俺は何も言わずに外に出た。



~浜辺~


俺は片手に銀竜を持ちながら新技を考えていた。

「ダークネスフルムーンスライサー」

俺は地面に円を描くようにして技を放った。

満月の形をした斬撃が的に直撃した。

「ふむ、まだ完成してないな」

そう言って俺は銀竜を鞘に戻した。


ーサーニャー


私は少しページを飛ばした。

すると男の子は少し成長していた。

男の子は片手に刀を持ちながら技を放った。

「ソニックボレー!」
そう言って刀に力を溜めて化け物に向けて放った。

「さすがですな!若」
そう男の人は言った。

「ああ、だがまだだ」
そう黒鋼さんに似た少年は言った。

「いつか、親方様越えられるといいですね」

そう男の人は言った。

そして私はまたページを飛ばした。

すると黒鋼さんに似た少年は若い女性と話をしていた。

「母さん、あんまり無茶をしたらダメだよ」

そう黒鋼さんに似た少年は母親に言った。

「ええっ、あなたも無茶をしたらダメよ」

そう言って男の子の母親は頷いた。

私は黒鋼さんに似た少年は片手に扶桑刀を持ちながら空を見ていた。

「絶対に母さんを守ってみせる」

そう言って黒鋼さんに似た少年は空をじっと見た。



~夜~


黒鋼さんに似た少年は家の庭で扶桑刀を片手に持ちながら空を眺めていた。


ザシュ

何か嫌な音がした。

「ん?」
少年は走り出して家の扉を開けた。

そこには怪物に体を斬られた母親がいた。

「!母さん!」
男の子は走り出して怪物を切り捨てた。

そして母親を抱いて誰かを呼ぼうとした。

「貴方には誰かを守り続けなさい」

そう言って男の子の母親はゆっくりと男の子の頬に手を当ててゆっくりと倒れた。

男の子は泣きながら刀を片手に持ちながら庭の怪物を涙を流しながら殺していた。


ー龍牙ー


俺は片手に銀竜を持ちながら歩いていた。

「黒鋼さん!大変です!サーニャちゃんが!」
そうリーネは走って言って来た。


~資料室~


俺は資料室に到着すると本を読んでいるサーニャが立っていた。

「どうしたんだ?」
そう俺はミーナに聞いた。

「黒鋼くん、サーニャさんが本を持ったまま動かないのよ」
そうミーナは言った。

「なんだと?」
俺はサーニャが持ったままの本を掴んだ瞬間サーニャの手から本が離れた。

「黒鋼さん、ごめんなさい」
そう言ってサーニャは涙を流しながら気絶した。


~浜辺~


俺は芋焼酎を飲みながら空を見ていた。

「あの、黒鋼さん」
後ろを見るとサーニャが立っていた。

「よう、どうしたんだ?」
俺はスルメを食べながら聞いた。

「あの、さっき本を読んだ時誰かの記憶が見えたんです」

そうサーニャは黒鋼に言った。

「その記憶が俺のだと思ったのか?」

そう黒鋼はサーニャに聞いた。

「はい」
サーニャは頷いた。

「それでサーニャは俺に何かようがあるんじゃないのか?」

そう俺はサーニャに聞いた。

「黒鋼さんの記憶を勝手に見てごめんなさい!」

そうサーニャは涙を流しながら俺に謝った。

「俺の過去を知ったからってお前は何も悪くないだろ?」

そう俺はサーニャの頭を優しく撫でた。

サーニャは俺をじっと見て顔を赤くなっていた。


~次の日~


俺は片手に本を読みながら廊下を歩いていた。

「お兄ちゃん」

いきなりサーニャが俺に抱きついてきた。

「やれやれ、あんまりふざけると他の奴等が驚くぜ」

そう言って俺はサーニャと一緒に歩き出した。

このストライクウィッチーズで俺は大切な存在に出会えた。

家族という名の存在に。


続く
 
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