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『ひとつ』

作者:零那
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『蓮』


凛と咲く強き華
そんな君に
心揺れたあの日

とても強く
とても優しく
イタミが解る華

共に流した涙
共に負った傷
共に闘った日

君は強かった
だけど脆かった
それに気付いたとき
もう遅かった

僕と出逢って
なければ
君は君で在り続けれた
僕が其れを壊した
僕のせいで
君は壊れてしまった

僕が壊した
強く脆い華を
僕の此の手が君を
永遠に葬った

君を忘れない
僕達を忘れない
あの頃のこと
何ひとつ忘れない

後悔
そんな単純な想い
僕には無い

後悔じゃない
在ったのは
君への確かな殺意

僕の心は確かに
殺意に溢れた
けれど蓮は
本当に強いって
忘れてたんだ

もしかしたら
やり直せた
僕が壊さなければ
もしかしたら

そう、後悔など
しても還らない
戻らない
壊れたから
直せないほどに

もう、二度と
蓮の華は見れない
其の泥の中に沈みたい

 
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