天空遊園地
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お城と王様
お城の入口は開いていた。だが、そこには、騎士が行く手を阻んでいた
「お前、大きな子供だな。ここに入れるのは小さな子供だけだ」
「鍵が、あるんだけど」
俺はその鍵を見せた。すると、騎士は黙って後ろに下がった。道は開かれた。あとは王様の場所まで・・・・って
王様、この城のどこにいるんだよ・・・・
「すみません、騎士さん、俺、王様に会いたいだけど」
「王様にだと?まぁ、その鍵を持っているなら教えてやろう。階段で3階まで上がって、そこから右へ進んで、突き当たりを左に曲がれ。すると、王様の部屋がある」
「ありがとう」
俺はそう言って、急いで階段を駆け上がった。右へ、左へ・・・・
そして、大きな扉の前に来た。扉の前には、二人のメイドがいて、俺をじっと見ている
ここまで走り続けたから、少し疲れた。俺は息を整え、扉の前に立った
「ご要件は」
「鍵は持っている、王様に会わせてくれ」
俺はまた鍵を見せた。メイドはうなづき、二人がかりで、その大きな扉を開いた
ギィ・・・・
そこは、とても部屋とは思えないほどの、大きな広場のようになっていた。青く、美しい部屋だ
水晶のようなものがあちこちから飛び出し、シャンデリアも、まるで水晶を集めたような、美しいもの
そしてその水晶たちは、青く光っている。不思議な水晶だった
その先に、水晶のような透き通る椅子に座る、王様の姿があった
青いマントに、なぜか、黒い学ラン。金の王冠を付け、顔には黒い仮面をつけている
しかし、どこを見渡しても、空音の姿がない。空音は、空音はどこだ・・・・
「空音・・・・空音はどこだ!」
「あぁ、可愛い女の子がいるんだ。おいで、空音」
王様は右手で横に手招きをした。すると、横の青いカーテンの中から、空音が出てきた
しかし、空音は、青いドレスに、銀のティアラをしていた。まるで、お人形のように・・・・
そして目は、死んだような目の上に、青く輝いている
「空音に、何をした!」
「可愛いから、飾っただけさ。今日から、俺の妹にするんだよ。可愛いだろう?」
「ふざけるな!空音は、俺の妹だ。お前みたいなやつの妹じゃない!それに、仮面の下の顔はわかってるんだ。俺の同じ顔なんだろう?ソル・スカイ・・・・青葉高晴!」
すると、王様は笑いだした
「クククッ・・・・アハハハハハハハッ!管理人たちがベラベラと喋ったか!信頼をしていたはずだが、裏切られたな!!・・・・しかし、お前自身も気づいてるんじゃないか?俺が何者なのかを」
「あぁ、ある管理人に言われたとき、そうなんじゃないかなって思ってたんだよ」
「ふーん、そうか・・・・・「兄」はいなかったのか?」
「俺と同じ顔、同じ名前。でもそれができるのは、お前しかいないって思ってたんだよ・・・・敏晴」
「二年ぶりだな、高晴」
そういって、王様は仮面を外した。そこにあったのは、俺とそっくりの顔
学ランにこの顔は、まさに、俺の双子の兄「青葉敏晴」が、2年前、帰宅途中に失踪した姿、そのままだった
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