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ガンダムビルドファイターズ ~try hope~

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見えない敵 前編

「ただいまより、宮城予選全日本ガンプラバトル選手権中高部二回戦、第四試合。天之川学園、チームトライホープ対。里島学園、チーム空手部の試合を開始します」

「俺達は血と汗を滲ませて修行してきたんだ! 」

「はい!地上戦だったら、空手の技を存分に発揮できる! 」

「バトルフィールドも必ずや! 」


『Field 7 Tundra』

フィールドは氷河だ。

「地上戦だ!お前たち、やれるぞ! 」

「はい! 」

『BATTLE START』

「ゴッドガンダム! 」

「マスターガンダム! 」

「シャイニングガンダム! 」

「試合、開始だ! 」

フィールドに出てすぐに着地すると、三機とも転んだ。

「な、なにーー!! 」

「ぶ、部長!今試したら、氷で滑って技がうまく出来ません! 」

「なんだと!? 」

そうしていると、吹雪の中三機の機体がこちらに歩いてきていた。

「あ、ああ…。技が使えないんじゃ、俺達は………俺達はーーー!!! 」

『BATTLE ENDED』





ーーー--





「うんまあ………二回戦も突破できてよかったな」

「ムウさん。相手は何もしてこないで終わったんですけど………」

「勝手に転んでたりしてたし」

「あげくのはてには、味方に攻撃が当たっているし」

「まあもう忘れよう。そんなことよりも、次の相手を見ていた方がいいんじゃないか? 」

「んじゃ、そうするか。見に行くぞ二人とも」

「あーい」

「わかった」





ーーー--





「もう始まってんのか。対戦しているところは…」

「海星学園、チームデストロイと石牧学校、チームコードだ」

「海星学園は、文字通りデストロイガンダムを使ってるわね。けど、この山だらけのフィールドじゃ少々動きづらそう」

「石牧学校の機体の姿は見えないね」

二人とも詳しく分析をしているようだ。
どっちが勝ち上がってくるかな?

デストロイガンダムが進んでいくと、ようやく石牧学校の機体が一機現れてきた。

「パーフェクトガンダムか。なかなかいい作り込みをしている」

「にしても、一機で向かっていくなんて自殺行為だと思うんだけどな…」

デストロイガンダムは敵機を見つけるとすぐに攻撃を開始し、パーフェクトガンダムは後退しながらそれを防いでいる。

「にしても防戦一方ね。反撃する様子もないし」

「もしかして、どこかに誘導されているのかも………」

すると、デストロイガンダムが進んで追い詰めていくと突然前に転び、自分の攻撃による爆風が当たった。
それを逃さないように、パーフェクトガンダムが背部のキャノン砲でデストロイガンダムの頭部を破壊し、山にビームガンを撃って瓦礫の下敷きにした。
さらにその上に、もう一度キャノン砲でデストロイガンダムを撃ち抜き撃破した。

「たった一機で倒しやがった……」

「これが石牧学校だ。相手の事をとことん調べ尽くして、それに合わせた戦術で戦ってくる。その結果があれだ。デストロイガンダムは陽電子リフレクターを発生するからビームが効かない。けど、自分の攻撃を自身にぶつけさせたところを瞬時に狙って、キャノン砲や、実物の瓦礫で攻撃している」

「それじゃ、あの転ばせられたのは?」

「足元に、丈夫なワイヤーでも引いて転ばせたんだろうね」

「こりゃなかなか手強い相手だな………」

二回戦で戦ったのと全く別の強さだな。いや、あれは論外としとこう。
てかムウさん意外と調べてるんだ。ズボラっぽいのに。

「そういうわけで、明日に備えてすぐに戻るぞ。一応石牧学校の試合のDVDは用意しているから、それで少しでも相手の事を知るぞ」

もう一度言おう。ズボラっぽいのにちゃんと調べてる!

「ズボラっぽいのに………」

「お前さらっと口に出してるぞ?ふざけいるのか? 」

「気のせいですよきっと。とにかくすぐに戻りましょう」





ーーー--





「うまく罠まで誘導されていたり、地形を利用されたりしているわね。どのフィールドかわからないのに、それでもうまくやっているわ」

「それに、まるで先を見据えているかのような位置にね~。そして、パーフェクトガンダムが先行してくる形だね」

ただいま、俺達はDVDを見て対策を練っている。

「これが一番気になってたんだが、石牧学校の機体が二機しか見えないのだが…」

そう。どのDVDを見ても、石牧学校のガンプラが二機しか見えないのだ。一機はパーフェクトガンダムで、もう一機はEZ-8の改造機体なのはわかった。しかし、やはりもう一機がわからない。

「多分ミラージュコロイドとか、もしくはハイパージャマーによるものだと思う」

「なんだそれ? 」

「電波妨害装置ハイパージャマーは、機体の塗装も電波、赤外線を吸収する特性を持つ特殊塗料を使用して、姿を隠すの。ミラージュコロイドも似たようなもんね」

「なるほど。細かい解説ありがとう。で、どうする? 」

「どうするって? 」

「見えない相手に、どうやって戦うかだよ。あと、罠についても」

ここ重要。テストに出るくらい重要。

「それを今から考えるんだよ」

「やっぱりそうなるよなぁ」

「じゃあこうしましょう。ヒロヤはその見えない敵を撃破。トウイはパーフェクトガンダムとEZ-8をできるだけ引き付けて。私はその援護にまわる」

「おいちょっと待て。なぜ俺? 」

見えない敵をどうやって撃破しろと?

「大丈夫。策は思いついたから」

少しどや顔で言ってきた。
シノから口に出してきた策を聞くと、まあ不可能ではないとわかったが、肝心の罠に関しては無いようだった。





ーーー--石牧学校の会議室





「よう参謀キハラ。天之川学園のDVD持ってきたぜ」

「参謀って…………まあいいか。ありがとうオノ。じゃあ早速見てみよう。ミサカさん、始まるよ」

「………」

DVDを見終わるのと、キハラが眼鏡を上げてた。

「まずはケルサスガンダム。見るところ射撃系武器はサブマシンガンしか装備していない。けど、これを使う回数は限りなく少ない。しかも命中精度が極端に低い。接近武器はビームサーベルと、後ろに装備している剣だけだね。こちらは射撃はダメでも、剣術に関しては飛び抜け腕がいい。背中の剣は、おそらく粒子を纏って剣撃の速度と威力を上げている。この黒い妖精の羽は、見ての通り機動を上げたり飛べたりするようにするためだね」

「おーおー。一回見ただけでそこまで見抜くか。やはりお前は腹黒眼鏡だな」

「やめてよオノ。僕は別に黒くないよ」

「自覚症状がないのがまた怖いな」

「はぁ………とにかく、話を再開させるよ。フリーダムは他の二機よりも機動力がある。後ろに装備されているブレイドファングには気を付けるように。あとは、さらに装備されているビーム砲かな。そして、回避技術もある。けど、癖なのかキラ・ヤマトと同じ戦い方をする。これならseedを見て、同じ対策をとればいい」

「なるほど。じゃあ後でフリーダムが落とされる話とか、戦い方をを見ればいいわけか」

「けど、きちんと他にも対策を考えるよ。次はV2バレットスナイパー。これは狙撃に特化している機体だね。頭部をサバーニャにして、狙撃ライフルも改造されて距離を伸ばしている。オノは特に気を付けてね」

「おうよ!任せろ! 」

「じゃあ続きを。そして、ファンネルを二基装備している。これは攻撃したりもできるし、ビームシールドを発生できるようにしてある。あと、うしろのガトリング。あれは滅多に使うことがないから、あまり気にしなくていいよ」

「わかった。んで、今回はどんな作戦だ? 」

「それはね………」

眼鏡を上げて微笑む。





ーーー--





そして試合の日。

「ただいまより、宮城予選全日本ガンプラバトル選手権中高部三回戦、第二試合。天之川学園、チームトライホープ対。石牧学校、チームコードの試合を開始します」

『GUNPLA BATTLE combat mode』

『Startup』

『Model Damage level Set to B』

『Please Set Your GPベース』

『Beginning plavsky particle 』

『Dispersal』

『Field 3 jungle』

フィールドはジャングルだ。

『Please Set Your GUNPLA』

『BATTLE START』

「サオトメ ヒロヤ!ケルサスガンダム! 」

「トオサカ シノ!V2バレットスナイパー! 」

「ハルカゼ トウイ!フィルマメントフリーダム! 」

「チームトライホープ!出ます! 」

「行きます! 」

「出る! 」

「ジャングルとか、罠がかけほうだいのステージだな」

「言っても仕方ないわ。トウイ! 」

「了解! 」

トウイが空に飛び先行して、敵機を探す。





ーーー--





「さあて、どこにいるかな~」

まわりを見ながら敵機を探すと、遠くから砲撃が向かってきたのを回避した

「おっと!あそこか。いくよフリーダム!」

攻撃があった場所に向かう途中に、空中に何かが浮いているのを確認した。

「通信障害システム!?マズイ! 」

気づいたときに遅く。パーフェクトガンダムがこちらにビームガンを撃ってきながら接近してきた。

「味方のところへは行かせねえぜ」

「くっ!誘われたかっ! 」

もう一度狙撃がきたのをかわして、ハンドガンをソードに切り替えパーフェクトガンダムに向かっていく。





ーーー--





「トウイ!応答して! 」

「おい!返事しろバーロー!………くそっ!通信障害か」

さっきからトウイとの通信が切れて応答を求めていたが、返事はなかった。

「私とヒロヤが通信できているってことは、まだ障害エリアに入ってないってことだけど、まずいわね」

「どうする?俺達も援護に行ったほうがいいか? 」

「罠は確実に仕掛けられてるはず………けどこのままじゃ何もできないし…」

シノも迷っているようだ。考えろ…。必ず何か打開策はあるはずだ。
考えてみたものを、やっぱり思い付かなかったので

「よしシノ!突っ込むぞ!俺が先行するから、後から付いてこい」

「えっ!?でも」

「いいから!俺達も前に出るぞ! 」

そう言い、ケルサスガンダムを前に進ませる。

「たくっ!どうなってもしらないわよ! 」





ーーー--





「さすがに二対一はきついな………」

「コイツを喰らえ! 」

キャノン砲をフリーダムに向けて撃ってきたのを回避し、パーフェクトガンダムに接近しソードを振りかざしたのをビームサーベルで防がれる。

「オラァ! 」

ビームサーベルで攻撃を防ぎつつ、ビームガンを撃ってきた。
それをビームシールドで防ぐも、距離が近くてとばされてしまった。

「くうぅ! 」

体勢を立て直し、ハンドガンでパーフェクトガンダムに攻撃する。

「甘い甘い! 」

軽々と受け止められ、再びキャノン砲で攻撃をしてきたのを回避した。

さっきから攻めているようで、攻めてきてない。狙撃ももうこない………まさか!?

「おっ?気づいたかフリーダム!だがもう遅いぜ!今頃うちの参謀が、そちらの味方の方に向かっているところだと思うぜ! 」

くそっ!うまく引き付けられた!だったら急がないといけない!

ソードをパーフェクトガンダムに向けて投擲し、ブレイドファングを二つ抜き向かっていく。

ソードは弾かれ、あちらもビームサーベルを抜いて向かってきた。

「それがキハラが言っていたやつか! 」

パーフェクトガンダムのサーベルを防ぎ、蹴りを入れて吹き飛ばす。
そして、ブレイドファング二つも投擲する。

「おわっ!それもかよ! 」

片方は右腕を切断し、片方は防がれた。
ビームサーベルを抜き、パーフェクトガンダムに向かっていく。その中、ドラグーンも射出した。
 
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