ガンダムビルドファイターズ ~try hope~
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全日本ガンプラバトル選手権 中高部 予選
全日本ガンプラバトル選手権………開始!
さて、もう読者もわかっていると思うがお昼の時間。ここで弁当を食べているところでスタートなのだが、いつもとちがうことがある。
「寝坊して急いだら弁当忘れた………」
「何やっているのよ」
「ヒロヤ君ドジだな~」
「ええい!とにかく購買に行って何か食糧を調達してくる! 」
席を立ち教室から出ようとすると、トウイが驚いた顔をしていた。
なんなの?
「ヒロヤ君。既に遅いと思うよ。だから僕も行く」
「なんでだよ? 」
「いいから急いだ方がいいよ。シノさんも来る? 」
「じゃあ行ってみようかしら?購買はまだ行ったことないし」
「よし。じゃあ急ごうか」
背中を押されて購買に向かう。一体なんなんだよ?
ーーー――
購買に着くと、そこはひどい惨状になっていた。
「わかったかヒロヤ君。君は既に出遅れ、なおかつ途中で落馬していたんだよ。天之川学園購買戦争をなめちゃダメだよ」
「そうか。確かにこの惨状じゃ戦争だわ………あとトウイ死ね」
「なんでさ!? 」
「とにかく行ってきたら?この人数じゃ売り切れになるかも知れないわよ? 」
なに!?じゃあ突っ込むしかないか!!サオトメ ヒロヤ、出る!
人混みに突っ込み前に進もうとするも、なかなか前に出して貰えず、外に出てしまった。
「くそっ!ならもう一度! 」
そうやって何度も突っ込むも、全て同じ結果になっていた。
「ちっ!どうする?この戦争の攻略法は何かないのか? 」
「ヒロヤ君。無駄だよ。天之川学園購買戦争はそう簡単に攻略できるものじゃない」
「ならなぜお前の手元に飯がある?」
攻略法を考えていると、トウイの手元にハッシュドポテトが二つ握られていた。
「人混みに流されて、一番前に出たんだよ。購買に来るといつもそんな感じだよ」
そんなことをいい、ハッシュドポテトを食べ始めた。
ここにいるじゃないか!この人混みをも意図も簡単にすり抜けられる謎人間が!
「よしトウ「だが断る! 」」
まだ何も言ってねえよ!
「さあ、頑張りたまえヒロヤ君。僕はここでハッシュドポテトを食べながら見ているよ」
「死ね。死ね死ね死ね死ね死ね。純粋に死ね」
「うわっ!すごい殺意っ! 」
「そんなことよりも、急がないと本当に無くなるわよ? 」
そうだった!くそっ!マジでどうする?
考えろ俺………。
「……………そうだわかったぞ!ふっ………まさかこんなことを思いつくとは。自分が少し怖いぜ」
「キャラが少し変になっているのはスルーして、んで。どうするつもり? 」
それはだな………。
シノの方を見て、両肩を掴んだ。
「えっ!?ちょっヒロヤ!? 」
「シノ。おにぎり六つとお茶を一本。あっ、それとなんかデザートを頼む」
「へっ………?えっ………?あ、うん。つまりパシり? 」
慌てていたのが一変。今はきょとんとしている。
「頼む!シノしか俺の昼飯が手に入らないんだ………俺が言ったことをそのまま言えば、道は開かれる」
「……そ、そうなの?わ、わかったわ。けど、ちゃんとお詫びは貰うわよ?それで、なんて言えばいいの? 」
「ああいいぞ。好きなのを買え。ちなみに言うことは…ゴニョゴニョ」
シノの耳元で言うことを教えた。またきょとんとした顔をした。
「そんなことで買えるの? 」
「ああ。十中八九買える。頼んだぞ」
「まあいいけど。じゃあ行ってくるわ」
そしてシノは購買に向かっていった。
「ヒロヤ君。あまり女の子をいじめちゃダメだよ」
「いいから見てろ。それにいじめてない」
シノが人混みのところにつくと、先ほど言った言葉を大きく口にした。
「すいません!購買は初めてでわからないんですけど、これってどこに並べば買えますか? 」
すると、それを聞いたのか人混みの中に一本の道が開かれた。
「こっちですトオサカさん」
「珍しいですね。購買なんて」
「よ、よかったら一緒に食べませんか? 」
と、まわりからいろいろ声をかけられている。
「ヒロヤ君。僕はこんな光景は初めてだよ………。今日この日を、天之川学園購買戦争終戦日と名付けるほどだよ」
「勝手につけてろ。しかもちゃっかり誘われているし」
あかん。にしても腹減ったわ~。
腹を押さえていると、シノが戻ってきた。
「お帰り、終戦の女神よ。戦果をみせてくれ」
「終戦の女神ってなによ?はい」
差し出された袋の中には、おにぎり六つとお茶一本。それと頼んでないはずのメロンパン。デザートはエクレアとシュークリームとチョコレートとぷにたまとクレープとetc.
「シノ。四分の三がデザートなのだが、これはどういうことだろう? 」
「さて、買えたし教室に戻りましょう」
「聞けよ! 」
ーーー--
「はい。おにぎり六つとお茶一本とメロンパンとエクレア。メロンパンは、おにぎりだけじゃ足りないと思ったから買っといたわ」
「おうサンキュー。しかし、四分の三はシノのデザートときたか。なかなかやるなおい」
おにぎりにかぶつきながらそういう。
てかいくら払ったんだ?後で財布の残金を確認しよう………。
「ヒロヤ君が悪いことするからだよ。まさかパシらせるとはね」
「お前が行ってくれないからだろ。ボソッ。にしてもあんな作戦でいけるとはな。シノの人気に驚かされた」
「ボソッ。前回の話のやつね。本当に悪いね」
「ボソッ。うるせえよ」
「何を小声で話しているの? 」
小声で話しているのを怪しんで、シノが聞いてきた。
「なんでもない。気にするな」
「ふーん………」
シュークリームを食べながら怪しそうな目で見てきた。そんな目で見ても何も話さないぞー?
そうしていると、放送が流れてきた。
『ガガッ。あーあー。ガンプラバトル部の部員は放課後四時に部室に集合。遅れないように。プチッ』
「何かあるのか? 」
「さあ?」
「とりあえず、放課後になればわかるでしょ」
買ってもらったものを食べ終わったので、放課後までスキップしようかな。
Let it go!
ーーー--
「いいか!最近俺の出番が少なすぎて、読者にも忘れられているんだよ!これって問題だと思うのだが、お前達はどう思う!? 」
「知らん!そんなことで呼び出すな!そんなもの『教師の仕事で忙しかったです(笑)』って言い訳でもしてろ! 」
ただいまムウさんの出番の少ないという文句を、なぜか作者じゃなくて俺達に言われております。
「確かに忙しかったがなあ。けど、いくらなんでも少なすぎるだろ!? 」
「ムウさん。わかりましたから本題に入ってください。話が進みません」
「そうですよムウさん。また出たってことは、これからも出番があるってことですよ」
「む?確かにそうかもしれないな………よし!じゃあ本題に入ろう」
トウイとシノの言葉に納得して、本題に入ろうとする。
てかよく普通に耐えてたな。軽く十分以上聞かされてたのに。
「そろそろ、全日本ガンプラバトル選手権 中高部が始まる。エントリーは既にしてあるから、お前達気張れよ」
「つまり公式戦ってことか? 」
「そうだよヒロヤ君。一度負けたらそこで終わりの公式戦だよ」
「ムウさん。それってあと何日で始まるんですか? 」
「あと一週間だ」
短い!そんなに時間がないじゃないか!
「あれ?もしかして余裕ないのかな?まだまだだねヒロヤ君」
「はあ?んなわけないだろ」
「はいはい、そこまで。ムウさん。一回戦の相手はどこかわかりますか? 」
俺たちの罵りあいを止めて、ムウさんに質問をする。
「一回戦は角田学校だ。戦績はもちろん調べてない。まあそんなことしなくても大丈夫だろ」
一回戦は角田学校というのはわかったが、ムウさんがあまり顧問の仕事をしてないように思えた。
「というわけで言うことを言ったから、今日はお前たちの自由にしてろ。俺は仕事があるから戻る。じゃあ頑張れよ」
そう言って部室から出ていった。
訂正しよう。一応仕事はしているんだな。
「さて、じゃあさっそくバトルでもしましょうか」
ムウさんを見送ったあと、シノがすぐに立ち上がりバトルシステムに向かっていった。
「了解。ヒロヤ君行くよ。とりあえず勝ち抜けでやろっか」
トウイもバトルシステムに向かったので、俺も移動した。
てかトウイ。それじゃ俺はどれくらいやらなきゃいけないんだ?勝ち抜きとか、俺がまだ初心者と忘れているのか?
そう思いながらもバトルを開始する俺なんだけどね。
ーーー--
そんなこんなで、一週間はあっという間にたった。
今日から大会が始まる日なのだが、さっそく問題発生だ。
「走れーーー! 」
そう。俺達は会場に向けて全力で走っているのだ。その理由はというと………。
「ちょっと!ヒロヤまた寝坊とかありえないわよ!?おかけで遅れてるじゃない! 」
「ヒロヤ君やるね!大会前だからって寝れなかったのかい!? 」
俺が寝坊したせいだ。おかけで十五分遅れた。あとトウイ。誰がそんな小学生みたいな真似するか!今日は早く起きしたから、二度寝したらこの様だよ!
「わかったから!悪かったから、謝るから、とにかく今は走れーー! 」
「バカーーー! 」
ーーー--
「お前たちギリギリだな。すぐに開会式が始まるから、さっさと行ってこい」
「ちょ、休ま、せて」
「ヒロヤ………も、もう寝坊………しない、でね」
「ヒ、ヒロヤ君の、バーロー………」
息切れをしているのをよそに、二人から責められた。仕方ないことだけど。
「いいから行け。試合順の発表もあるから、早くしないとわからなくなるぞ」
なに?なら急がないと!けど、疲れて足がなかなか動けません。
「い、いいから行こう………」
背中を押されて、無理矢理進ませられた。ちなみにシノもだ。
トウイよ………俺達よりも余裕だな。
「………というわけで、全日本ガンプラバトル選手権 中高部を開始します。試合があるチームはすぐに準備してください」
俺達がつく頃と同時に、開会式が終わったようだ。
「やっと落ち着いてきた。え~と私たちは………このあとすぐじゃない!?二人とも準備急いで! 」
「お約束の流れだね。まるで漫画みたいだよ」
「んなこと言ってる場合か!急ぐぞ! 」
ーーー--
「ただいまより、宮城予選全日本ガンプラバトル選手権中高部一回戦、第一試合。天之川学園、チームトライホープ対。角田学校、チーム風林火山の試合を開始します」
風林火山ってなんやねん!?テキトウか?テキトウなのか!?
「気にしたら敗けだよヒロヤ君」
「そ、そうか。そうだよな」
「まあそれはさておき。さて、ヒロヤ!シノ!トウイ!ここで一発、お前たちの実力を見せてこい! 」
ムウさんが、鼓舞するかのようにそんなことを言ってきた。
「任せてくださいよムウさん! 」
「行くわよ二人とも! 」
「燃えてきたぞ! 」
いい加減にやめれい。
『GUNPLA BATTLE combat mode』
『Startup』
『Model Damage level Set to B』
『Please Set Your GPベース』
『Beginning plavsky particle 』
『Dispersal』
『Field 1 space』
フィールドは宇宙空間だ。
『Please Set Your GUNPLA』
『BATTLE START』
「サオトメ ヒロヤ!ケルサスガンダム! 」
「トオサカ シノ!V2バレットスナイパー! 」
「ハルカゼ トウイ!フィルマメントフリーダム! 」
「チームトライホープ!出ます! 」
「行きます! 」
「出る! 」
フィールドに出て、すぐに敵機を確認した。
「トウイ、あれはなんだ? 」
「カラミティ、フォビドゥン、レイダーだよ。塗装が全部、赤青緑茶で統一されているね」
それで風林火山(青緑赤茶)ということかよ…。
「まあいいや。俺が先行する。トウイ、足を貸せ」
「了解」
フリーダムの足に、ケルサスガンダムの足を乗せる。
「いっっけぇーーー!! 」
フリーダムが足に力を加えて、その反動を利用してさらに羽を出して、三機の元に急加速させる。
「見せてやるさ……俺たちの力を!いくぞ!ケルサスガンダム! 」
ビームサーベルを引き抜き、フォビドゥンに向かっていく。
「こいつ、一機で突っ込んで来やがった! 」
「撃ち落とせ! 」
「滅殺! 」
ビームとハンマーがこちらに向かってくるが、それを全て弾いてフォビドゥンを切り裂いた。
「なんだあれは!?全て弾いただと!? 」
そう叫んだカラミティに、一本のビームが貫いて撃破された。
「今度はなんだ! 」
遠くを見ると、シノが狙撃をしていたらしい。
「あの距離で当てるのかよ!うわっ! 」
今度はレイダーに狙撃がいくが、それを紙一重でかわした。
「今度は僕の番だ!いくぞ! 」
「正面からか!」
ハンドガンをソードに切り替え、レイダーに向かっていく。
「お前だけでも、落ちろー!! 」
レイダーがフリーダムに向けて攻撃をするも、一発も当たらず近づいている。
「ごめんね………」
レイダーの横を通るときに一回転すると、レイダーの頭部と右腕が切断された。
「なっ!? 」
すると、今度は狙撃がきて左腕が破壊された。
「くそっ! 」
レイダーが後退していくなか、ケルサスガンダムがレイダーに向かっていった。
「はあああああ!! 」
そのままレイダーに追いつき、真っ二つに切り裂き撃破した。
『BATTLE ENDED』
「全日本ガンプラバトル選手権中高部、一回戦、第一試合勝利チーム。天之川学園、チームトライホープ」
ワアアアアアアアア!!
「よし!一回戦突破だ! 」
「次の試合にも向けて頑張りましょう。目標は全国出場、そして全国制覇よ」
「そうだね!ここからが、僕たちのスタートだ! 」
ハイタッチをし、一回戦突破を喜ぶ俺達。
ーーー--
「また腕を上げたなサオトメ君。決勝までが楽しみだ」
「まだまだだ。あの素人がどこまでいけるかは楽しみにしとくかな。お前はどう思うよアマミヤ? 」
控え室で、夢弓学園一同はモニターで天之川学園の試合を見ていた。
そんなかで一人小柄な少女にコムカイが話しかける。
「粗削りだけどなかなかやると思います。それに、ちゃんと他のメンバーもいいです。勝ち上がってくると思いますよ」
「つまんねえ感想だなあ。にしてもブロックが別だから、決勝まで待たなきゃいけねえのかよ」
「その言葉だと、決勝まで勝ち上がってくと言ってるようにも聞こえるぞ。コムカイ君」
「げっ!マジかよ」
「サオトメ ヒロヤ………黒いビルドバーニングの使い手ね」
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