超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>
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第3話「ノワールの危機! バナナの騎士、バロン登場!」
前回の超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>は!
ネプテューヌに連れられ紘汰は教会へと出向き、そこでゲイムギョウ界を守ってほしいと頼まれる
紘汰はこれを一度拒否するも、ネプテューヌの思いを受け、守り抜くと決意!
そしてアーマードライダー鎧武に変身し、インベスを撃破!
こうして紘汰とネプテューヌの戦いが幕を開けた!
【プラネテューヌ 教会】
ーーチュンチュン……
太陽の光が窓に差し込み、暖かい日差しがベッドに横たわる紘汰に降り注ぐ
「ん〜 むにゃむにゃ……」
ベッドが気持ちいいのか、はたまた疲れているのか紘汰は一向に起きない
このまま放置しておけば、一日中寝ていそうな雰囲気である
そんな紘汰が寝ている部屋にネプテューヌが彼を起こしにやって来る
「紘汰、朝だよーーっっ!! 起きてーーっっ!!」
ネプテューヌの呼びかけにも一切応じず紘汰は寝ている
その後数回同じことを繰り返したが、一向に起きなかった
「まったく〜 こんな可愛い子に起こして貰ってるのに起きないなんて〜 紘太ってば、とんだリア充だよ!」
紘汰が寝ていると思い、不意にそんなことを呟く。その時
「え〜…… 俺が…… なんだってぇ〜……?」
「わっ! こ、紘汰! 起きたのっ!?」
紘汰が起きたのだ
「ネプテューヌ〜…… なんか俺に言った〜……?」
「べ、別に何も言ってないよ! そ、それよりも早く起きて朝ご飯一緒に食べよ!」
「そ、そうだな……」
ネプテューヌが焦っていることに紘汰は気づくも特に気にしなかった
そして重い体を起こし、着替えを済ませネプテューヌと一緒に部屋を出て行った
テーブルに置かれた朝ご飯をネプテューヌと紘汰は食べていく
「美味いな〜!」
「でしょでしょ! やっぱりプラネテューヌのご飯は世界一だよっ!」
「ああ! 本当最高だ! 仕事も見つかって、ここで暮らせて、こんな美味い飯が食べれるなんて…… 俺、幸せだ!」
そう言ってガツガツとご飯を食べていく紘汰はまるで少年の様だった
そんな紘太を見てネプテューヌはこう言った
「……まあ私は、紘太と一緒に過ごせるだけで幸せだけどね」
「ん? 何か言ったか?」
「う、ううん! 何も言ってないよ!」
「おうそうか…… んで、ネプテューヌに聞きたいんだけど」
「なに?」
「その…… パープルハートになったらなんであんなにも変わるんだ? 性格とか体格とかさ」
紘汰は昨日ネプテューヌのこと、パープルハートのことを聞いてからずっと疑問に思っていた
何故あんなにも性格や体格が変わるのか?と……
確かに女神化すると性格は落ち着いた感じに変わるし、体格にいたっては一気に大人の女性のような体格に変わるのだ
これについてネプテューヌは……
「そんなの”萌え”だからだよっ!」
と、自信満々に答えた
「例えばひんにゅーでちんちくりんで活発な性格のヒロインが、変身したらおっぱい大きくて、めちゃくちゃ強くて可愛くてクールな性格になる私みたいなキャラってどうよ?! こんなキャラ、萌えること間違いなしだよっ! ていうか萌えないほうがおかしいよっ!」
軽く自分のことを褒めているが気にしてはいけない
ちなみに紘汰はというと「そ、そうか……」と困惑していた。そしてこう思った
ーーつっこんだら負けだな……
と……
そんなどうでもいい会話をしているとラステイションから通信が入る
どうやらノワールからのようだ
「おっはよー! ノワール! 朝からどうしたの?」
<ああ、ちょっと…… アーマードライダーについてなんだけど……>
「あ! 紘汰のこと? 残念だけど紘汰は私のものだよっ! またぼっちだねノワール!」
<ぐっ! そんなことじゃないわよ! 私が聞きたいのは、アーマードライダーがどれぐらい強いかよ!>
「あ、そっち? えーとねー とりあえず強いよ!」
<そんなアバウトに言われても…… もっと具体的に言ってよね>
「あー そういうことね! アーマードライダーはね……」
ネプテューヌは全て話した
アーマードライダーの強さ…… ロックシードの性能……
それを聞いたノワールは……
<すごいのね…… アーマードライダーって……>
性能及び強さに脱帽していた
「でしょ〜 ところでラステイションのアーマードライダーは誰が適能者になったの?」
<まだドライバーとロックシードは渡してないけど、クエストクラン『バロン』のリーダー、駆紋戒斗が適能者になったわ>
「え!? 戒斗が適能者に!?」
<ええ、そうだけど……>
「まさかあいつが…… オイ! あいつに渡したらマズイぞ!」
<な、なんでよ?>
「だってあいつ…… 典型的な弱肉強食主義な性格してんだぞ!?」
「弱肉強食主義って?」
<弱い者は強い者に吸収されていくべきという考えね。つまり駆紋戒斗はアーマードライダーの力を使って弱者をねじ伏せ屈服させる可能性があるかもしれないってこと?>
「ええー! なにその厨二病、あいちゃんみたいじゃん!」
「だから戒斗じゃなくて別の奴の方が絶対いいって!」
下手をすればゲイムギョウ界を支配しかねないため、紘汰は必死に説得する。しかしノワールはこれを拒否した
<たとえ駆紋戒斗がそんな奴だったとしても私は彼にこれを渡す。もし彼が力を間違った方向に使おうものなら私が全力で正しい方向に直すわ>
ノワールの意思は固かった
紘たはそれに負け、ノワールの意思を尊重することにした
<じゃあこれで。今から彼に渡してくるわ>
そう言って通信は切れた
しかし紘汰は内心通信が終わってからも不安だった
【クエストチーム『バロン』の本拠地】
ノワールはバロンの本拠地があるショールームに訪れていた
扉を開けるとバイクや未来的なスポーツカーがずらりと置いてあった
しかしそんな物には目もくれずノワールはメンバーに案内され、ソファーに座った戒斗と対面する
「貴様か。俺に会いたいと言ったのは」
「ええそうよ。私の名前はノワール。ラステイションの女神よ」
ノワールが女神と言うと周りのメンバーはざわざわと騒ぎはじめた
しかし戒斗はノワールが女神という事実を知っても高圧的な態度は変えなかった
「フン…… 女神様が俺に何の用だ?」
「あなたに渡したい物があるの」
そう言って戦極ドライバーとバナナロックシードを机に置く
「これは何だ?」
「戦極ドライバーとロックシードよ。今、ゲイムギョウ界はヘルヘイムの森という謎の森に侵食、およびその森の生物であるインベスの脅威に晒されているわ。だから実力ともに十分なあなたにこの力を使って世界を救ってほしいの」
ノワールは長々と戒斗に説明するが、内心紘太から聞いたあのことを言うのでは? と思っていた。そしてそれは的中していた
「悪いが俺は世界を救う気などない。力とは本来他者を屈服させ支配するためにある。弱者に使うものじゃない」
戒斗の極端な弱肉強食主義が炸裂した
しかしノワールはこうなることは想定済みだった
そして彼を説得するためにノワールはある事を言う
「じゃあこれを手に入れたら他者を屈服させて支配者になるっていうの?」
「そうだ。力とはそのためにある!」
「ふーん。じゃあ寂しいわね、それって」
「なんだと?」
「だって、自分が支配者になるってことは、自分と対等に話せる人がいなくなることと一緒よ? 誰も自分の苦悩を分かってもらないし、痛みも分かってもらえないんだよ?」
「貴様……」
自分の考えを否定された様に感じイライラする戒斗。しかしノワールは怯まず戒斗を説得し続ける
「つまり支配者っていうのは強いかわりに『孤独』という苦しみを味わうことになるの。そしてある人が言っていたわ『世界で一番恐ろしい病気は”孤独”です』って…… 私はそんなの嫌だから世界を”支配”するんじゃなくて世界を”守る”の」
「…………」
「それに…… 守るための力も悪くないわよ?」
ノワールはそう言ってニコッと笑った
「だから…… もし考えが変わったら、一緒に私と世界を守りなさいよね」
最後の言葉をノワールは戒斗に言うと、ショールームを後にした
戒斗はというと帰るノワールの背中をただただ見つめていた
そして彼女が消えると、戦極ドライバーとロックシードを手に取りこう呟いた
「守るための力も悪くないか……」
「はあ〜…… 疲れたわ……」
ショールームから出るとプレッシャーから解放されたからか、つい頬が緩んでしまう
「そう言えば近くにアイスクリーム屋さんがらあったわね。そこに行こうかしら」
そう言って数分ほど歩き、アイスクリーム屋に寄る
そしてそこで一番オススメのバニラアイスを注文している時、何やら一人の少年と、それを取り囲む執事の集団が現れた
「ラステイションはどうですか? 光実ぼっちゃま」
「あ…… うん。いいね」
そう言うも表情はあまりよろしくはなかった
「(僕はずっと守られてばかり…… 僕だって守りたいのに…… 一人で生きたいのに…… 貴虎兄さんが羨ましいよ……)」
と、呟いていたが、執事達はそれを知る由もなかった
ノワールはというとそれをただただ見つめていた
「なんかあの子…… ウンザリしてるわね。まあ何があったかわからないけど」
そう言いながらアイスクリームを食べていくノワール
その時、突如としてクラックが開いたのだ!
そしてそこから、セイリュウインベスと初級インベスが現れた!
「い、インベス!? どうしてここに!?」
戸惑うノワール。さらにインベスが現れたためその場にいた人々はパニックになる
「光実ぼっちゃま! 早くこちらへ!」
そう言って執事は光実を避難させていく
ノワールはというと初級インベスに攻撃しながら、人々を避難させていた
「私の国の国民は一人たりとも傷つけはしないわ! アクセス!」
そう言って女神メモリーを使いノワールはブラックハートに変身する
その姿は黒を基調とし、瞳は赤から水色に変わり、髪も黒色のツインテールから銀髪のストレートのへと変わっていた
「さあ…… いくわよ!!」
そう言うとブラックハートはセイリュウインベスと初級インベスに向かっていった
同じ頃、バロンの本拠地でもパニックになっていた
「戒斗さん、早く逃げないとマズイッスよ!?」
仲間にそう言われるも戒斗はそのままソファーに座りドライバーとロックシードを見つめていた。そしてノワールのあの言葉が頭の中を駆け巡っていた
ーー守るための力も悪くないわよ?
目をつむる戒斗。そして少しして目を開けるとドライバーとロックシードを持ち出しどこかへと向かった
「ハア…… ハア……」
息を切らすブラックハート。体は傷つき、かなりダメージを負っていた
インベスはというとセイリュウインベスをはじめとし、まだ数は残っていた
圧倒的不利な状況だがブラックハートはインベス達に向かっていく
国民を、世界を守りたい…… その思いが彼女を突き動かしていた
しかしインベスはそれをあざ笑うかのように容赦無くブラックハートを攻撃し、さらにセイリュウインベスの放つ火球で足を負傷させる
「クッ……! 足が……!」
足から血が流れる。そして同時に痛みを襲いかかる
その状態のブラックハートにインベスは残酷にも追撃を仕掛けようとする
「誰か…… 助けて……!」
弱音を吐くブラックハート。その時……
「ハッ!」
なんと戒斗が現れ、ブラックハートに迫る初級インベスを蹴り飛ばす
そしてブラックハートに近づくと、こう言った
「フン、無様な姿だな。それでも女神か?」
「な、なによ! あんな奴ら私にかかれば…… 痛ッ!」
無理して起きようとしたばかりに足に痛みが走る
その様子を見た戒斗はおもむろにポケットからハンカチを取り出した。そして腰を下ろし……
「えっ……?」
怪我をしている足に巻いたのだ
「その怪我じゃ満足に戦えんだろう」
「あ、ありがとう……」
顔を赤らめながら礼を言うブラックハート
だが戒斗はそれに気づかず、立ち上がると戦極ドライバーとバナナロックシードを取り出す
そしてドライバーを腰に当てると自動で巻かれ、フェイスプレートには西洋の騎士の様な顔が描かれた
「戒斗まさか……」
「勘違いするな。俺は別に貴様を助けに来た訳じゃない」
そう言うとバナナロックシードを掲げた
「変身」
『バッナーナ!』
バナナロックシードをロックを解除すると、上空にバナナが現れる
戒斗は人差し指にロックシードを引っ掛け時計回りに一回転させると、ドライバーに嵌め込む
『Lock on!』
すると鎧武とは違い、洋風のファンファーレのような待機音が流れる
そして戒斗はカッティングブレードを倒し、ロックシードを切った!
『カモン! バッナーナアームズ!』
バナナアームズが戒斗の頭に覆いかぶさる!
それを見たブラックハートは……
「バナナ…… バナ……!? バナナ!?」
と、自分達が作っておきながら驚いていた
それを聞いた戒斗は……
「バロンだ!!」
と、全力で訂正した
そんなことをしていると電子音声な流れま
『Knight of spear~!』
そしてバナナアームズが展開し、装着が完了する
アーマードライダーバロンがここに誕生した
「アーマードライダー…… バロン……」
ブラックハートはバロンを見つめながらそう呟いた
バロンは手にバナナ型の槍、バナスピアーを現すとインベス達に向かっていった
インベス達も応戦するが、バナスピアーに切られていき、次々と倒されていく
「フッ! ハッ!」
一匹一匹と確実に倒していくバロン。ブラックハートも負けじと傷ついた体を動かしインベスに攻撃していく
「フン、足を引っ張るなよノワール」
「それはこっちのセリフよ。戒斗こそ足を引っ張らないでよね」
そう言い合うもバロンとブラックハートのタッグは抜群であり、初級インベスは瞬く間に全滅した
「残るはあのインベスだけね!」
そう言うと二人は一気にセイリュウインベスに攻撃していく
バロンが攻撃すれば続けてブラックハートが攻撃し、ブラックハートが攻撃すれば続けてバロンが攻撃をしたりした
そしてバナスピアーと大型ソードの同時攻撃でセイリュウインベスを吹き飛ばした
バロンはカッティングブレードでロックシードを一回切る
『カモン! バッナーナスカッシュ!』
そういった電子音声が鳴るとバナスピアーにバナナのオーラが纏う
そしてそれで貫くと、立て続けにブラックハートのトルネレイドソードが炸裂し、セイリュウインベスは倒された
戦いが終わり二人は変身を解除する
だがノワールは足に怪我を負っているのに無理して戦ったため、痛みが一気に襲いかかり、その場に跪いてしまう
それを見た戒斗はなんとノワールをお姫様抱っこをしたのだ
「え!? ちょ、ちょっと何してるのよ!」
「嫌なら下ろしてやっても構わないんだぞ。貴様を送ってやろうと思っていたのにな」
その言葉を聞いてノワールの顔は赤くなる
「べ、別に大丈夫よ! でも…… ありがとうね」
「フン、勘違いするな。これがあるのは今回だけだからな」
そう言うと戒斗はノワールをお姫様抱っこしたまま教会へと向かったのだった
場所は変わりルウィー
教会では女神であるブランとその妹であるロムとラムが完成した戦極ドライバーとブドウロックシードの適能者探しをしていた
「私の国のアーマードライダーに選ばれた者は……」
「誰になるのかな?!」
「すごい…… 気になる」
誰になるのか期待していると、モニターにその人物が映される
「呉島財閥の御曹司、呉島光実……」
「呉島財閥ってあの?!」
「ええ。ルウィーに多大な影響を与えるあの呉島よ」
「大丈夫かな……?」
不安になるロム。しかしブランは大丈夫だと言った
「呉島光実…… 彼がこれを……」
そう言ってドライバーとブドウロックシードを見つめた
次回、超次元ゲイムネプテューヌG!
「僕はずっと守られてばかり…… 僕だって誰かを守りたい」
光実がそう願っていた時、ブランが現れドライバーとロックシードを渡す
しかし両親に取り上げられてしまう。さらに時を同じくして呉島邸にインベスが現れる!
必死に戦うブランに光実は……
第4話「ブランを守る者! ルウィーの銃士、龍玄登場!」
『龍・砲 ハッハッハッ!』
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