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琉装

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第四章

「朝なんかビュッフェでな」
「ああ、沖縄料理盛り沢山だったな」
「だからな」
「ステーキはか」
「出るぜ、今晩にも」
「じゃあステーキは止めてか」
「タコライスにした方がいいかもな」
「そうか、じゃあな」
「今はタコライスだな」
「そっち食うか」
 こう二人で話してタコライスの店を探しだした、すると二人は右手の沖縄の土産物店に自分達のクラスの女の子達を見た、見ればかなりの数がいてきゃっきゃっと話をしている。
 その女の子達を見てだ、光は大助に笑って言った。
「皆気合入ってるな」
「土産もの買うことにな」
「やっぱりそうなるよな」
「ああ、折角の修学旅行だからな」
 一生に一度のそれだからだというのだ。
「どうしてもな」
「買うのに気合入るよな」
「俺達もそうだしな」
「ちゃんと家に土産もの買ったしな」
 二人にしてもそうだというのだ。
「一緒だよ」
「そうだよな、ただ女の子はな」
「大体男よりも買うよな」
「土産ものな」
「女の子の方が旅行好きだからな」
 大助はやや客観的な感じでこうも言った。
「それでな」
「土産もの買うのもな」
「気合が入ってるんだよ」
「間違っても木刀とかフラグステッカー買わないな」
 何故か何処にでもある、土産ものコーナーに。
「女の子は」
「というか何で買っちまうんだろうな」
「どっちもな」
「ある方も不思議だけれどな」
「女の子は買わないな」
 男はともかくとしてだ。
「ちゃんとした土産もの買うからな」
「そこは違うな」
「まあ誰が何買うとかな」
 光は笑ってこうも言った。
「余計な詮索はしないことだな」
「プライバシーだからな」
「人の個人情報狙う奴って碌な奴がいないからな」
 ネットで遭ったならその人物とは関わらない方がいいであろう、ならず者である可能性が極めて高いからだ。
「そういうことはしないでな」
「俺達は俺達でな」
「タコライス食うか」
「そうしような」
 こうしたことを話しながらだった、光と大助はタコライスの店を見付けた後でそれを心ゆくまで楽しんだ。そうして自由時間を楽しんで。
 ホテルに戻って風呂に入ってだ、夕食は。
 ステーキだった、そのステーキを前にして光は自分の隣にいる大助に対して言った。
「御前の読み通りだったな」
「ああ、そうだな」
「本当にステーキが来たな」
「名物だからな」
 その沖縄のだ。
「だからな」
「今晩出て来たんだな」
「そういうことだな、じゃあな」
「食うか、ステーキ」
「遠慮なくな」
 こう話してからだった、二人もステーキを食べた。輸入肉であったがその焼き具合もソースもよく楽しめる味だった。
 そしてそのステーキを食べるとだ、ここで。
 クラスの女子達がだ、彼等に言って来た。
「ちょっと男子いい?」
「後で用があるからこの部屋に残っててね」
「すぐに済むからね」
「?何だ?」
「何かあるのか?」
 光と大助は女の子達の言葉を聞いて目を瞬かせた。 
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