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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第十四話 今度はメイドさん、本当に色々な人が来るその十一

 テレサさんは皆の自己紹介が終わってからだ、明るく言った。
「好きなものは紅茶にコーヒー、特に紅茶よ」
「紅茶派なのね」
「お店で紅茶が人気あったのよ」
「それであんたも好きなのね」
「ええ、そうよ」
 こうラブポーンさんにも話す。
「お店でも皆で飲んでたから」
「そう、紅茶派なの」
「フィリピンはコーヒー派が多いけれどね」
 それでもテレサさんはというのだ。
「私は紅茶なのよ」
「紅茶ねえ」
「だから紅茶飲める部活があったらね」
「あるよ」
 僕はすぐにテレサさんに答えた。
「色々とね」
「ああ、あるの」
「うん、文化系の部活でね、それにね」
「それに?」
「イギリス文化研究会っていうのが」
「イギリスねえ」
「色々とファンタジー的なものとか研究しているんだ、オカルトとか」
 結構怪しい部だという噂もある、魔術とかも勉強しているからにはそうした噂が出ることも仕方がないと思う。
「そことか、他にもメイド部もあるから」
「そのままね」
「うちの学校色々な部活があるんだ」
 ない部活はないんじゃないかと思える位にだ。
「だからメイド部もね」
「じゃあ私アルバイトとね」
「メイド喫茶でだよね」
「それで部活はそこにするわ」
 そのメイド部にというのだ。
「決めたわ」
「早いね」
「私決断は早いの」
 テレサさんは笑って僕に答えた。
「いつもね」
「それでなんだ」
「そう、もう決めたわ」
 今この時にというのだ。
「じゃあ明日ね」
「明日入部届出すんだ」
「それで学園生活はじめるから」
「わかったよ、ただね」
 ここで僕はテレサさんにこう言った。
「学校の中じゃね」
「制服よね」
「そう、学校のね」
「それはもう聞いたわ、それでね」
「もう制服も決めたんだ」
「これね」
 くるりと右から左に一回転するとだ、それでだった。
 テレサさんはセーラー服になっていた、古典的な紺色に赤いラインが入っているそれだ。スカートの丈は短い。 
 そのセーラー服になってだ、テレサさんはまた言った。
「このセーラー服にしたの」
「セーラーにしたんだ」
「似合うかしら」
「似合うけれど」
「それでもって感じね」
「いや、うちの学園確かにセーラー服もあるけれど」
 制服は何十種類もあってそこから選べる、だからセーラー服もその中にちゃんとあるけれどそれでもなのだ。
「最近ブレザーが主流だからね」
「男の子も女の子もだね」
「うん、だからテレサさんのセーラーはね」
「珍しいのね」
「正直に言わせてもらうけれど少ないよ」
 セーラーの娘はだ。 
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