オズのムシノスケ
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第十一幕その二
「皆でそのお菓子とジュースを楽しもう」
「そうするんですか」
「是非ね。そしてその後は」
「その後は?」
「私は大学に残ることになるかな」
こうも言うのでした。
「そして研究かな」
「そちらをですか」
「うん、することになるかな」
こう言うのでした。
「その再開かな」
「何の研究をされるんですか?」
「マンチキンの風俗についての研究だよ」
教授が今している研究の一つです。
「それをしようかな」
「マンキチンのですか」
「そう、オズの国はそれぞれの国と部族で風俗習慣が違うんだ」
それも全く、というのです。
「その一つ一つを研究しているんだ」
「そうした学問もあるんですね」
「民俗学と言うべきものだよ」
その学問はというのです。
「日本だとね」
「日本のですか」
日本人の恵梨香が教授に自分のお国の名前が出たところで言いました。
「民俗学、ですか」
「柳田国男という人がはじめた学問でね」
「柳田国男?」
「うん、君達もそのうち知ることになるよ」
その柳田国男という人のことをだというのです。
「凄い人だからね」
「それでその人が開いた民俗学がですか」
「オズの国にも入ったんだよ」
そうなったというのです。
「それでね」
「教授もなんですね」
「その民俗学を学んでいるんだ」
「そして楽しんでおられるんですね」
「そう、学問は難しいものじゃないんだよ」
「楽しむものですね」
「要するに自分の好きなものを調べてね」
そうしてというのです。
「知っていってそのことについて書いていくことだよ」
「それが学問ですね」
「そうなんだよ」
こうお話するのでした、学問とはどういったものであるかということをここで恵梨香達にお話するのでした。
「決して難しいものじゃないから」
「だから教授も」
「うん、大学に戻ったら」
そしてボタン=ブライトを起こしたらというのです。
「そちらも楽しませてもらうよ」
「旅の後は」
「実は旅もね」
「旅も?」
「学問だからね」
それで、というのです。
「その場所に行って実際にその目で見ることもね」
「学問ですか」
「民俗学ではまずはね」
「旅が大事ですか」
「そう、その研究する対象の場所に行ってその目で見て調べることも」
それもまた、とです。教授はお野菜を食べつつお肉とお野菜を食べている皆に対してお話していくのでした。
「学問だからね」
「じゃあ教授も」
「うん、実際にあちこちの場所に行くこともね」
その研究対象がある場所にです。
「よくしているよ」
「そうですか」
「そして学んでいるんだ」
「旅もまた学問ですか」
「そのうちの一つだよ」
「学問って広いものなんですね」
恵梨香はフォークでよく焼けたお肉を取ってお口の中に入れて食べつつです、そのうえでその学問について言うのでした。
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