| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのムシノスケ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十幕その九

「実際ね」
「本音を言うと旅は」
「それ程までは」
 したくないと言うのでした。
「あまりね」
「そうだね、それだとね」
「旅に出ない方がいいっていうのね」
「出来る限りね」
「そういうものなのね」
「どうしても旅に出たいのなら」
 その時はといいますと。
「君だけじゃ駄目だよ」
「危ないから」
「そう、オズの国は死ぬことはないにしても」
「危ないことは危ないから」
「一匹だけでの旅はよくないんだよ」
 あくまでこう言う教授でした。
「だからいいね」
「森にいるべきなのね」
「今はね」
「そうなのね」
「そして」
 また言う教授でした、今度言ったことはといいますと。
「君はご両親とね」
「仲直りすべきなのね」
「家族は仲良くすべきだよ」
 絶対にというのです。
「いいわね」
「そう、だからね」
 それでだというのです。
「いいね」
「ううん、じゃあ」
「ご両親もですぞ」
 今度はご両親にも顔を向けて言う教授でした。
「娘さんのことを尊重して」
「これからは頭ごなしに言わずに」
「そうして」
「その通りです」
「顔z食は仲良くすべき」
「そうですな」
「その通りです」
 こう言うのでした。
「宜しいですな」
「それでは」
「今から」
「仲直りをして下さい」
 教授はエイミーとご両親に同時に言いました。
「ここで」
「それじゃあ」
「今から」
「お互いに」
「仲直りにね」
 ここでドロシーが言います、その言うことはといいますと。
「一緒に何かをしてみたらどうかしら」
「仲直りに?」
「そう、その為にね」
 こうエイミー達に提案するのでした。
「そうしてみたら?」
「ええと、それって」
「一緒に何か食べるとか」
 それか、と言うのでした。
「お散歩するとかね」
「そうしたらいいっていうのね」
「そう、私が思うにはね」
 ドロシーはエイミーに自分の案をお話しました。
「ここは家族でお散歩したらどうかしら」
「この森を」
「あれこれ食べてお話してね」
 そうしてというのです。
「楽しく過ごしながらね」
「そうしながらなの」
「そうしたらどうかしら」
 こう言うのでした。
「ここはね」
「ううん、そうね」
 エイミーはドロシーの言葉に頷いてからです、そのうえで。
 自分のご両親に顔を向けてです、こう言うのでした。
「それじゃあね」
「一緒にか」
「森の中をお散歩するのね」
「そうしよう」
 こう言うのでした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧