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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第五章 楽園
  第15話 園神凜袮

 
前書き
どうも、ラーフィです。

本編では、結界を壊す描写を全カットしました。話が長くなりそうなので。申し訳ないです。

そろそろ上条と凜袮の目的がわかってきますよ!
 

 
〜士道side〜

俺たちの障害となったのは、あの日、そう……四糸乃が体調を崩し、俺と凜袮と上条でデートした時に出てきた、背中に白と黒の翼らしきものを3対6本携え、修道女のような服を着て顔を薄いマントで覆っている″何者か″だ。

でも、

四糸乃も。

折紙も。

狂三も。

琴里も。

十香も。

佐天も。

一方通行も。


それに臆することはなかった。


ーーーー
ーーー
ーー



そして、

結界が解けた。

琴里「みんなちゃんと自分の役割を果たしたみたいね」

だから、

こちらも役割を果たさなければならない。

一方「なんだァ?こいつら、無限に湧いてくるぞ」

十香「シドー、先に行け!」

佐天「ここは大丈夫ですから!」

士道「みんな……くっ!分かった!」

士道は駆け出した。新天宮市タワーへと。



真実を知るために。


ーーーー
ーーー
ーー




新天宮市タワーの中に入った士道はとても驚いていた。

壁や床には鉄でできた植物の枝や根っこがあり、得体のしれないオブジェが宙に浮いている。

士道「(どうなってるんだ……?いや、今はそれより急がないと!エレベーターは……あるはずないよなぁ……)」

だが、

士道「(階段?あれを使えば……!)」

螺旋状に渦巻いている階段がタワーの中心にあった。



そして彼は走り出した。



全速力で何分も走り続けた。

喉がカラカラに乾いてきているのが嫌というほど分かる。





その時、頭の中に流れてくるモノがあった。

それは、全てハッピーエンドの記憶。

そう、一度全て″消された″記憶。

十香、折紙、四糸乃、琴里、狂三、佐天との記憶が。



ーー自ら選び取った幸福さえ、貴方は捨ててしまうというの?ーー



士道「……っ!ルーラー!?」

どこからとなく声が聞こえた。



ーーこの世界の貴方も確かに幸せだったはずなのに……どうして?それではいけないの?ーー



確かに、

この世界じゃ幸せなのかもしれない。

でもーーー



士道「それじゃあダメなんだ!」



俺は会いに行く。彼女にーー




ルーラーに!!




ーーーー
ーーー
ーー



士道「ここが……最上階なのか……?」

階段を上がると、そこは一本道だった。

それは、レインボーロードのように綺麗でーー


そして目の前には、


?「やっぱりかぁ……」


士道「その声は……凜袮なのか?」



凜袮「あはは……来ちゃったんだね、士道」



制服姿の園神凜袮がいた。



上条「結構早かったな。もう少しかかるかと思ってたけど」



上条当麻と一緒に。

士道「やっぱり凜袮……お前が……!」

凜袮「気づいてたんだね。……そう、ルーラーは私」

士道「!?」

一瞬、眩い光があったかと思うと、彼女ーー園神凜袮の姿がルーラーの姿となった。

士道「っ!!どうして……!?」

ルーラー「どうしたもこうしたも……全て私が生まれた瞬間から決まっていたの。私は〈凶禍楽園(エデン)〉の支配者。そして貴方を閉じ込めたのは私」

士道「何で凜袮がそんなこと……!」

その問いに、今まで黙っていた上条が口を開いた。

上条「士道……気づいてなかったのか……?」

士道「一体何の話を……?」

彼は、ゆっくりと口を開いて言った。






上条「……園神凜袮と″幼馴染みという記憶″は『偽り』だ。全ては、埋め込まれた記憶なんだ」







士道「ッ!?」

何となくは気づいていた。その小さな違和感が、どんどん大きくなって……

凜袮がルーラーだって気付けたのもこの違和感のおかげでもある。

上条「……お前は、ルーラーが創った楽園を否定した。それを分かってるのか?」

士道「テメェこそ、何で凜袮と手を組んだ?それを言うならお前こそーー」

その時、士道は思い出した。

一方通行の言葉を。





一方『あの野郎の右手が絡ンでンのかァ?』





上条当麻の右手。

士道「まさか……上条の右手って……」

上条「そういやちゃんと説明してなかったっけ?俺の右手は『幻想殺し』って言って、どんな異能でも打ち消すんだ……例えそれが、神の奇跡や、精霊の力でさえもな」

士道「……!!」

確かに違和感はあった。でも聞けなかった。

心の奥底で恐怖に怯えていたから。

特に、





あの龍の右手を見てからは……







ルーラー「やはり、貴方は消さなければならない……」

士道「ッ!?」

ルーラーはオレンジ色の球体を作りだした。



でも、それでも。



言わなければならなかった。



自分の気持ちを。



凜袮に。






士道「待ってくれ!確かに幼馴染みじゃないかもしれない。俺たちをこの世界を閉じ込めたかもしれない……でも、だからってお前の笑顔は消えるわけじゃないだろ!!
お前はもう俺の日常なんだ!だからお前と一緒に帰りたいんだ!!」







彼の熱い思いは、少なからずとも伝わったのか、

ルーラー「……ッ!?」

動揺の色を見せた。

ルーラー「し、どう……?」

士道「一緒に考えよう!俺が、凜袮が、みんなが!一緒にいられる未来のことを!!」

これが、

彼の、本心だ。



そして

ルーラーは園神凜袮の顔へと戻っていった。




だが何故か、

上条「………っ!」

上条当麻は唇を噛みしめるような悲しげな表情になった。

凜袮「ダメだよ、当麻。それは言っちゃダメ……」

上条「………あぁ。分かってる」

ルーラーの格好のまま凜袮は上条に言う。

士道「凜袮……一体どういう……」

凜袮「ゴメンね、士道。あなたの思い描く未来は……存在し得ないの」

士道「何で……!?」

凜袮「そんな風に言ってくれて嬉しかった。一緒にいたいって言ってくれて……幸せだった」

士道「だったらーー」

凜袮「でも〈凶禍楽園(エデン)〉をこのまま終わらせるわけにはいかないの!」

士道「ま、待て!凜袮!!」

上条「……ちょっと待て凜袮!話が違うぞ!どういうことだ!?」

凜袮「もう手遅れだって知ってた……いつか、こうなってしまうことも……だから、もういいのーーーさよなら、士道」

士道「……凜袮!?」

上条「おい凜袮!!」

士道と上条の制止も虚しく、

凜袮「〈凶禍楽園(エデン)〉……〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉」

そう凜袮が呟いたその刹那、




ガラスが割れるような音が響いた。




士道「な、何だ……!?」

そこの情景、レインボーロードは変わっていなかった。

そう。



園神凜袮の姿以外は全く。



士道「凜袮!?」

上条「……くそっ!」

彼女は木の根っこらしきものに縛られて意識を失ってるかのように動かなかった。

だから。

上条は走り出した。凜袮を助けるために。

だが、


パシッ!!


上条「……ッ!?」

まるで根っこが意志を持ってるかのように……そしてそれは、ツルの鞭で上条に攻撃してきた。

士道「大丈夫か!?」

上条「……俺は大丈夫だ。でもあれは……」

士道「近づけねぇな……」

士道と上条はその根っこから一旦離れることにした。

士道「上条、こんな時に悪いけど、話が違うってどういうことだ?」

彼は、少し間を開けてから、

上条「元々は士道の記憶を消して、新たな楽園を作るつもりだったんだ。でも……『アレ』を使ったってことは……もう無理だと判断したんだな」


『アレ』とは、恐らく〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉のことだろう。

士道「何で凜袮と手を組んでたんだ……?」



………

彼は、その問いには答えなかった。

士道「上条……」

上条「時間がない。俺が道を切り開く。その間にお前は………凜袮を救え」

この間はなんだろうか、と一瞬思ったが、それより疑問に思うことがあった。

士道「救うってどうやって……?」

上条「凜袮は精霊だ。ここまで言えばもう分かるよな?」

つまり、

キスをして、霊力を封印すること。

士道「………上条。お前にはまだたくさん聞きたいことがある。これが終わったら……凜袮と一緒に話してもらうぞ」

上条「………」

上条は無言だった。

よほど頑固なのか?と、士道はこの時は思った。





だが、

彼は、

上条の先ほどの間と、この沈黙の意味を理解できなかったことを、



後悔することになるとは予想にもしなかった。



ーーーー
ーーー
ーー



上条「竜王の顎《ドラゴンストライク》」

上条は自分の右手を″龍の頭″に変身させた。

士道「(どうなってんだ……?生で見るのは二回目だけど……あの龍は意志を持ってたりすんのか?)」

上条「士道。俺があのムチを払う。スキが見えたら一気に駆け抜けろ」

士道「分かってる」

上条「俺はこの状態は長く持たないんだ。チャンスは一回だと思ってくれ」

士道「くっ……了解!」



そして、



二人は同時に駆け出した。


ーーーー
ーーー
ーー



上条「あああああぁぁッ!!」

ムチが攻撃してくるたびに上条の龍の右手が噛み砕く。

彼が龍の右手を出すことでメリットがあるのだ。

幻想殺しの範囲が広がる。

空を飛べるようになる。

砕かれた幻想は二度と復活しなくなる。


例えば、

右腕に触れるだけで異能の力のムチは打ち消される。


例えば、

飛べるようになったことで回避が容易になる。


例えば、

噛み砕かれたムチは二度と復活しなくなる。


そう、

今の上条はそう簡単にやられはしない。


上条「今だ士道ッ!!」

士道「っ、あぁ!」

士道は凜袮の元へと全速力で駆け出した。

先ほどのムチは龍の右手によって半分以上消えている。


それでも、


パシッ!



士道「くっ……そっ!!」

ムチは全て消せなかった。

上条「っ!」

もちろん、強い力を得た分、反動は大きい。

それが、魔力の消費による大量出血。

上条「士道……後は、任せたぞ……!」

彼は龍の右手から赤い″何か″を生み出した。

上条「士道……!全速力で、走れ……っ!!」

士道「何言ってんだ!今俺は囲まれてるんだぞ!」

上条「大丈夫だ……っ!俺を、信じろ………!!」

士道「上条……分かった!」

士道はまた駆け出した。

ムチはその士道を通さないようにこちらに攻撃しようとした。




その時、




上条「炎の吐息《ファイヤーブレス》!」




その刹那、


士道の周りのムチが焼け付くされた。


士道「(熱っ!!何だこれ!?)」

でも障害はなくなった。

疑問は残ったが今は行くしかない。

士道「上条!サンキュー!」

あと少しで凜袮の元へと着く。残ってる力を振り絞って彼は走り出した。




凜袮を助けるために。



ーーーー
ーーー
ーー



上条「……ちょいと、力を……使いすぎ、ちまっ……たか……」

焼け野原となった中心では上条が血まみれで倒れていた。

それこそ、土御門が魔術を使った時のように。

上条「初めて、やってみたけど……案外……うまく、いったな……」

炎の吐息《ファイヤーブレス》

自ら作り出した炎の球体を分散し、空気中に漂わせて、広範囲に……そして敵を確実に仕留める技。

それを使い、士道の周りにいたムチ″だけ″を集中的に高温にさせて燃やし尽くす。

もちろん、その中心にいた士道にも多少の二次被害が起こったが、まあ大丈夫だろう。

上条「そういや、士道言ってたな……。何で……凜袮とつるんで、いたかって……」


士道の質問を、彼に聞こえないように、そっと呟いた。









上条「何言ってんだか……全部、お前のためなんだぜ……?士道……」




ーーーー
ーーー
ーー




士道「くっそ………!!」

奥には、まだムチがいた。

士道「あと………ちょっと、なのに……」

あと数メートル。

だけど、

この数メートルがとても遠く感じた。


士道「(ダメだ……意識が……)」

視界がどんどん薄れていき、士道は気を失った。













ーーーー
ーーー
ーー












士道「ん……?」

士道が目を覚ますとそこはーー



自分の部屋の天井だった。



?「やっと起きたんだね、士道」

そこにいたのはーー

士道「凜袮……」

凜袮「ふふ……おはよう、士道」

士道「おはよう。どうしたんだ?こんな早くに……」

凜袮「もう、忘れちゃったの?今日の大事な約束」

士道「え!?……ゴメン、忘れた。何だっけ?」

凜袮「もう士道ったら……ほらーー」



凜袮「今日のデートの約束、忘れちゃった?」



ーーーー
ーーー
ーー


〜士道side〜


どうやら俺は凜袮とデートの約束をしていたらしい。はて、いつの間にしたんだ?

凜袮「士道!ほら、早く早く!」

士道「おい、待てって!」

凜袮「ねぇ、お腹すいたからレストランに行かない?」

士道「そうだな。もうお昼だし」

凜袮「じゃあ、早く行こっ!」

士道「ちょっ……凜袮!?」

不意に手を握られてドキドキしてしまった。


その日の凜袮はいつになく積極的で、とても楽しそうだった。

レストランでは、

凜袮「こうやって士道とデートするの久しぶりだね」

ゲームセンターでは、

凜袮「うぅー!惜しいー!あとちょっとだったのにー!」

商店街では、

凜袮「あ!あのパン美味しそう!」



とにかく、士道のデートを心の底から楽しんでいた。

俺もふと笑みがこぼれるぐらいにな。

士道「どうする?もう夕方だけど……」

凜袮「あ、最後に行きたいところあるんだけど……いいかな?」

士道「別にいいけど……」

どこへ行く気だ?


ーーーー
ーーー
ーー




と、連れて行かれたのは高台公園だった。

凜袮「綺麗だね……」

士道「そうだな」

凜袮と二人で高台公園からの景色を眺めていた。

凜袮「今日のデートとっても楽しかった。士道は?」

士道「俺も楽しかったよ。新しい凜袮を見れたようで……なんか新鮮だったよ」

凜袮「あはは……もしかしてはしゃぎすぎちゃった?」

士道「そんなことはないさ。毎日忙しいんだから、羽休めぐらしいとかないとな」

凜袮「ありがとう。でも思っちゃうんだ。明日も明後日も、来週も、来年も、ずーっとこんな日が続けばいいなって」


そうだな。


でも俺はどう思ってるんだろう。




ずっと続けばいいと思ってるのか。


このままじゃダメだって思ってるのか。



………


自問自答してみたら答えはすぐに出たよ。

確かにずっと続いたらいいのかもしれないな。

士道「ダメだ凜袮……それは出来ない……」

……あれ?

凜袮「え……どうして?」

分からない。俺も勝手に口が動いたカンジだった。

凜袮はとても悲しい表情をしている。

何で俺はそんなことを言ったんだろう。心ではずっといたいって思ってるのに。


(……………ザザッ……)


誰も気づかないようなノイズ音がした。


っていうか幼馴染みとずっと一緒にいるなんて当たり前じゃないか。何で俺はそんなことを……



(………ザザッ……)



そうだ。今からならまだ間に合う。凜袮に謝って許してもらおう。



(ザッ………ザザッ……!)



そうだよな。凜袮とずっと一緒にいられたら、それこそ……素、敵、で……



士道「………っ!?」



何だ……これは……?記憶……?ダメだ。情報量が多すぎて頭の処理が……



(ザーーーーザザッ!)



凜袮「やっぱり……私じゃ、本当の家族にはなれはいんだね……」



(ザーーーー……パキッ……!)



士道「りんーー」



(パキパキパキバキバキッ!!!)



悲しそうに呟く凜袮を最後に、世界が割れた。







ーーーー
ーーー
ーー








ここは……戻ってきたのか?


ルーラー「私の〈凶禍楽園(エデン)〉から……〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉から抜け出したというの……?」


根っこに縛られた凜袮……ルーラーがそう言った。

つまり、

あそこで凜袮とずっと一緒にいたいって言ってたら……

俺だけ楽園で暮らし、世界は滅びてたんだ。

士道「どうやらそうみたいだな」

ルーラー「そっか……ーーもう大丈夫なんだね、士道……」

士道「え?どういう……」

ルーラー「貴方は〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉を打ち破った。私にはもうーー」

士道「凜袮、聞いてくれ」

少し間を開けてから、言った。

士道「凜袮。俺はさっきとても楽しいデートだと感じた。俺はもうお前は家族なんだよ。ずっと一緒にいてほしいって心の底から思う。だから一緒に帰ろう?みんなも待ってる」

凜袮「士道……」

〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉へと誘うムチが消えた今、士道の進む道に障害はなくなった。

士道は凜袮の方へと駆け寄る。

士道「凜袮、大丈夫か?」

凜袮「私から〈凶禍楽園(エデン)〉の制御が離れた。このままほっておけば世界は滅びる……」

士道「っ!?どうすりゃ……」

凜袮「方法ならあるよ」

士道「っ!それはーー」

凜袮「私を、封印して……」

士道「っ!?」

凜袮「そうすれば世界は救われる……士道にしか出来ないことだよ?」

その時、

地面が揺れた。

凜袮「そうすればみんな一緒に帰れる。士道、悩んでる時間はないよ?」

士道「分かった……じゃあ行くぞ」

凜袮「うん……最後にいい夢を見れたから……」

その瞬間、

唇と唇が重なった。

士道「(何で凜袮はこんな悲しそうな顔を……)」

そして、




バリン!!!!




上空にあったコアらしきものが壊れた。



士道「世界が、戻るのか……?」

上条「良くやったな、士道……」

士道「上条……ってお前!大丈夫か!?」

上条「あぁ……″俺は″、な……」

士道「へ?それってどういう……」

凜袮「……ゴメンね、当麻、士道」

士道に膝枕されてる凜袮が弱々しく呟いた。



その刹那、



凜袮の身体が少しだけ青白く光りだした。



士道「凜袮……?その身体はどういう……」


凜袮「嘘ついてゴメンね?私だけは……一緒に帰れないの……。そう言わないと、士道はキスしないでしょ?」


士道「そうだけど……けどッ!!」


凜袮「ふふ……やっぱり士道だ。幼馴染みだからよく分かるよ」


士道「だったら!今まで幼馴染みだったら!ずっと一緒に……!」


凜袮「今までなんて無かったんだよ……?だから、これからも……ないの」


士道「そんな話があってたまるかよ!!……上条。お前、凜袮を助けに行く前から気づいて……」


上条「〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉を使った時点で気付いたよ。もう、変えられない運命だ……ってな……」


そう、あの沈黙はそういう意味だったのだ。


士道「俺が……あの時それを理解しとけば……凜袮は……ッ!!」


上条「……士道」


凜袮「ふふ……泣かないで士道。私、楽しかったよ?
十香ちゃんや、琴里ちゃんや、四糸乃ちゃん。涙子ちゃんや一方通行君。そして当麻に士道。一緒にいてて楽しかった。
私が作った楽園は間違ってたのかもしれない……でもあの幸せな日々は偽りなんかじゃなかった。
だからーーーありがとう」


士道「な、に、言ってんだ……凜袮も帰るに……決まって……ッ!!」


凜袮「最後に、これだけ言わせて……」


士道「……なんだよ、改まって」


凜袮「私ね?ずっと……ずーっとね……?」









凜袮「好きだったよ、士道のことーー」












そして、


凜袮はゆっくりと、


光の結晶となって消えていった。




士道「りん、ね……?凜袮、凜袮!りんねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」




と、突然浮遊感に襲われた。


俺たちは崩壊寸前の新天宮市タワーから抜け出し、気づけば高台公園にいた。










 
 

 
後書き


 
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