| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十話 剣道少女その十一

「その方が気分がいいですから」
「だからですか」
「はい、まあ嫌われてもそれはそれで仕方ないかなって」
 こうも思っているのも事実だった。
「人は好き嫌いがありますから」
「それで、なのですね」
「嫌われたらそれは仕方ないです」
「ですが大家さんにとってのベストは」
「好かれたいですね」
「そうですか、そうなりますと」
 僕のその言葉を聞いてだ、先輩は少し考えてから答えた。
「私もですね」
「好かれたいんですね、先輩も」
「どれかといいますと」
「好かれることが一番ですよね」
「それは素直に嬉しいです」
 先輩にしてもというのだ。
「そうありたいですね」
「そうですね、それじゃあ今から」
「甲子園に行きましょう」
「そろそろ着きますね」
「あの球場はいるだけで楽しいです」
 一塁側にいるとだ、特に。
「今日も勝って欲しいですね」
「本当にそうですね」
 先輩とお話しているとここでだ、携帯が鳴って出ると畑中さんからだった。それで携帯の向こうの畑中さんにこう言われた。
「甲子園にです」
「その人がですか」
「はい、行かれますので」
 それで、というのだ。
「そちらで落ち合うことになります」
「新しい入居者の方が来られるんですね」
「左様です、荷物はもうお部屋に入れてあります」
 影の実行部隊の人達がしてくれることだった、それで僕はこのことについてはもう安心していた。それで畑中さんにも言葉を返した。
「わかりました、有り難うございます」
「お礼には及びません。何はともあれです」
「はい、その人とですね」
「甲子園球場でお会い下さい」
「わかりました」
 このことも話してだった、僕達は甲子園球場に入りそうしてだった。観戦をはじめた。


第十話   完


                             2014・8・26 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧