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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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素材の有効活用

「貴方は…何物?どうやって中に入ったのかしら」

「さぁ?どうしてだろうね。
初めから中にいた…とか?」

そもそも結界内への転移なんだから関係がない。
まぁこんな糞ほどの結界なんぞ一突きで破壊できるが。

「ユウジ殿…」

「はいはい、問題ないよー。
さて、作戦としては…一分だ。一分間、あの金髪の男以外を相手しといてくれ」

金髪。しいては四代目火影だ。
蒼也の話ではここでの復活は無いそうだったがそれは猿飛が邪魔をしたからだ。
ならば予め『相手が最初に使う術を邪魔してはならない』と言っておけば簡単に変わる。

「あら、助力に来たと思ったらたった一人を相手にするのかしら。
期待はずれね…」

「あー、一応礼だけは言っといてやるよオカマ野郎。
お前のお陰で、俺の依頼は終了への兆しへ向かえる」

「…何を…」

「さてじーさん。
一分間頼んだぜ?取りこぼすのも構わんが、なるべく邪魔はされたくない」

「承った!では、始めよう!」

おい、それは俺の台詞だぞ。

「はぁっ!」

猿飛が初代、二代目、オカマに向けて飛び出す。

さて、俺も用件を済ますとしよう。

「ふっ!」

「おっと。…成る程、これが避雷針の術か」

四代目が俺の後ろに瞬間移動の如く回り込み、手に持つ苦無で強襲を図った。
俺はその後ろに回り込んでその背中に手を当てた。

「ラクス」

『術式構成"神様の拘束(バインドオブゴッド)"』

四代目は反応に遅れ、黄金に輝く光の拘束具によって身動きが取れなくなった。
この術式は拘束だけでなく、相手が逃れようとする行動自体を制限し、
暴れる、この拘束を破壊する等の行動が一切行えなくなる。
いわば直立不動で動かなくなってしまうと言うことだ。

「さて、話ぐらいは出来るだろ。
うずまきナルトを知っているな?」

「ナルトを知っているのか!あの子はどうしている?!」

「んなもん後でたっぷり聞かせてやる。
お前はナルトの父親で間違いないな?」

「その通りだ。
僕はあの子に「その言葉だけで十分だ」…え?」

よし、蒼也の言うことの確認は出来た。
アイツがいたら原作がどうのとか言うだろうが、俺には全く関係ない。

「さて、父親として返り咲いて貰おうか!
ラクス!術式補助だ!」

『了解』

ーー術式解析。
ーー心情改正。
ーー人体掌握。
ーー人格定着・固定。
ーー身体構成。
ーー時刻修理。

「術式の構築…発動。"復活(リライフ)"!」

四代目の体はみるみる内に生きているソレとかわりない様となり、
赤みが指し、ひび割れていた人形の様な見た目は消え去る。
光溢れ、浅黒い目はやがてナルトの瞳と同じ青色へと変色する。
更に生命力を感じさせ、その行程において確実な復活(リライフ)を果たす。


「こ、これは……」

四代目は自信の体に起こったことを信じられないと言う顔で困惑する。
が、そんな流暢な時間はない。
俺はバインドをとき、背中を叩く。

「ほれ、何時までもじーさんの老体に鞭打つのはよろしくない。
丁度3対3。行くぞ」

「…了解!」

俺は空いていた初代に、四代目は大蛇丸へと向かい、その無防備にしていた顔面に攻撃を仕掛けた。

バキィッ! バシュッ!

………あれ?

「「「……」」」

殴られたオカマ以外が俺を注視し、黙る。

「バカな!私の術が!……初代は何処へ!?」

「顔面パチュンしました」

「は?」

いやね?適当に殴っただけなんだよ。
そこまで力も入れてないのに顔面が弾けるように無くなってさ…。
正直びっくりだよ。

「3対3かと思ったら、3対2になっちゃったな」

「バカな…お前は死者蘇生を…」

「いやー、どこの世界も蘇生蘇生と飽きないねぇ。
研究者ってみんなそうなの?」

プレシアしかり、このオカマしかり、管理局のカスどもも奪いに来たりしたな。

「ね、ねぇ貴方。私の仲間にならない?
貴方がいれば私の研究は大成を成せるんだけど」

「だが断る。正直お前のやろうとしていることの殆どが俺には出来るわけだから。
好き好んで劣化の手伝いなんかしたくないんでな」

「なっ……劣化だとぉ!?
言わせておけばこのガキがぁ!」

地を這うようにして向かってくるオカマ。
タイミングを合わせて顔面にさっきよりも軽めに蹴り飛ばす。

「がぁっ!?」

来た道を戻るかのように屋根を削りながら結界に叩きつけられた。

「お前の相手はじーさんがするよ。
ほれじーさん、これ飲んで元気出せ」

「ほっ!?」

じーさんに渡したのは手のひらサイズのドリンクビン。
じーさんはソレを躊躇い無く人のみし、次の瞬間にじーさん輝きだした。

「なっ何が…!」

「ファイト一発!」

そう、じーさんに渡したのは俺の不思議作品の一つ。
その名も『死身に活力を(じじいなめんな)』だ。
このドリンクは老人にしか効かず、
その効力は使用した者の肉体年齢を10年ほど若返らせると言うものだ。
現にじーさんの顔には若干のシワしか残っておらず、
その肌には張りが戻っているように見える。

「わ、若返りの薬……バカな…」

「猿、見違えたぞ」

「先生…」

「おお…力が…!」

つーか戦いの最中に良くこんな事やってられるよね。
戦争だったら真っ先に殺られてるよ?俺は死なないけど。

「行くぞミナト!奴等を倒す!」

「は、はい!先生!」

再び戦闘開始。
元じーさんはオカマへ、四代目は二代目に肉薄していった。

「我輩は暇人である」

まぁ向こうは直ぐに決着付きそうだし、結界でも壊しとこうかな…。
でも逃げられるってのもあるだろうし、そう言えば呪印とやらは自惚れ君につけられたんだろうか?

大体イタチの奴は何してるんだ?
大方自惚れの保護に行ったんだろうけど…。
仕事しろよ…。














「サスケェ!!」

「兄さん!!」

「よかった!お前が無事で!」

「兄さん!兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん!!」

「ああああ!サスケェ……!」
















「何かキモいのを想像した気がする」

何かブラコンの境地を垣間見たようだ…。
正直お近づきになりたくない。

「ユウジ殿」

「ん?おお、終わったか」

「ええ、奴の始末を付けられたこと、お礼申し上げる」

「あー、気にしなくて良いさ。
それで…」

「初めまして、四代目火影、波風ミナトです。
この度は僕の…「だからそう言うのは良いんだよ」しかし…」

「アンタが生き返ったことで俺の依頼も終了に近づいた。
だからお礼とかは良いし、強いて言うならこれからのナルトの世話をアンタがしろ。
元々親子なんだしな」

「…ありがとう…」

ふむ、ざっと見た感じ里内の抗争は粗方終わってるみたいだな。

「む、結界が」

「あー、逃げたか」

先程まで張られていた結界は、その主柱にあった四人のオカマの部下が居なくなったことで解かれた。
これでこの二人も自由に動くことが出来るだろ。

「そんなら後は里の異分子を殲滅するだけだな。
まぁもうすぐ終わるんだろうけど、ミナト…だったな。
ナルトを見てきたらどうだ?アイツならあっちの方角にいるはずだから」

「…いいのかい?僕としては嬉しいんだけど」

「行ってくると良い。
ここはワシらが受け持とう」

「はいっ!」

これでナルトの問題も世話も滞りなく終わったな。
依頼は終了したといって良い。
ナルトの新技もミナトに教えてもらえば問題ないはずだしな。

「ユウジ殿。
もしやとは思いましたが…」

「ん?あぁ、もうすぐ帰ろうかなってな」

「…やはり」

「まぁこの世界にはもう来ないって訳じゃないし、
何か起きたのなら来ることにもなるだろうしな」

「そうですか…」

「あぁ、そうそう。再不斬と白は連れていこうと思うんだけど、大丈夫か?」

「連れていこうと言うのは…そなたの世界、と言うことですかな?」

「そーそー」

「それはワシが決めることではありませぬ故、本人に聞いてみて下され」

「あー、そうか。ん、そうしよう」

いやぁ、この世界に来て結構経つけど飽きの無い世界だったな。
…何処にいるんだろうな…あの二人は。

 
 

 
後書き
最後のあと二人と言うのは今後の展開で明らかになりますが、
まだずっと先だと思われます。
 
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