オズのムシノスケ
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第五幕その八
「私達には」
「成長すればわかるよ」
「何歳になってからでしょうか」
「二十歳かその前位かな」
「かなり先ですね」
「そづあね、君達にとってはね」
「オズの国では皆歳を取らないけれどね」
ドロシーはオズの国のお話もしました。
「取りたいと取れるけれど」
「それでも基本的には」
「そう、歳を取らないし」
それにです。
「死ぬこともないのよ」
「そうですよね」
「だから私達も何時までもね」
「叛乱を起こす歳にもならないで」
「ずっといられるのよ」
「そうなんですね」
「そして将軍もね」
彼女もと言うドロシーでした。
「今は穏やかにね」
「農家の奥さんとして過ごされているんですね」
「ええ、そうよ」
だからだというのです。
「穏やかにね」
「何か叛乱を起こされてもですか」
「そう、今ではね」
「変わられたんでしょうか」
「若気の至りだよ」
教授がここでお話に出したことはこのことでした。
「今ではそうしたことはしないよ」
「そうですか」
「人はね」
「とにかくね」
今はというのです。
「今の将軍はしっかり者の奥さんだからね」
「安心してですね」
「会いに行けるよ」
「わかりました、それじゃあ」
「そういうことでね、さて」
ここまでお話してでした、そのうえで。
教授はです、こうも言いました。
「さて、出発するのは明日にしてね」
「今はですね」
「今日は」
「うん、休もう」
そうしようというのです。
「特に急がないからね」
「ボタン=ブライトが起きれば」
今日の間にです、カルロスが言います。
「その時はですね」
「そう、それでお話は終わりだよ」
「ボタンとスカーフを返して」
「そうしてね」
「そのことも考えながらですね」
「今から行こう」
こう言ってでした、そのうえで。
皆この日は休むことにしました、そして夕食前にです。
教授は皆を大学の敷地内の散歩に誘いました、その時にこう言いました。
「この大学をもっと見てくれるかな」
「それで、ですね」
「これからお散歩を」
「うん、今日は結構歩いたけれどね」
それでもだというのです。
「君達がまだ歩きたいのならね」
「お願いします、それじゃあ」
「是非」
五人は教授に笑顔で答えました、そのうえで。
皆で大学の敷地内を散歩しました、するとです。
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