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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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辞めると思った?残念、フェイクだ!

ーーータヅナの家付近の森。

「お、やっと来たか」

俺、赤志ユウジが待ち受けていた所に、二人の人影が現れる。
時刻は深夜。誰もいない暗闇で唯一の光は空に浮かぶ満月の光のみ。

「……あのあとピンクが五月蝿かったってばよ…。
メシマズだったし…兄ちゃんかヒナタの飯が食いたいってばよ…」

人影の内の一人、ナルトは文句をいいながら此方へと歩み寄る。

「そー言わないの。
…まぁ味見すらしなかったことには驚いたけど…」

そしてもう一人、カカシはナルトをなだめながら同時に歩いてくる。

「あー、何処に行っても迷惑を掛けるんだなあのピンクは」

二人があった出来事を想像して同情の言葉を送った。

「ま、そんなことは良いとして…。
この依頼、どうする?」

「足手まといさえいなけりゃ、スムーズに行けるんだがな…。
実力低いのは認めないし、命の恩人には変態呼ばわり。
もう末期だろ…」

「オレも帰りたくなったってばよ…」

この班もう終わってんじゃね?なんて思うのは俺だけじゃないかもしれない。

「取り敢えず先ずは……」

カカシは俺が離れた後にあった事を語りだす。

追い忍と名乗った男にザブザを殺され、回収されたこと。
そしてその回収に疑問を抱き、考えた先にあったのはザブザが生きており、再び襲ってくるであろうと言う推測。
そして明日にはナルトを含めた三人に授業を科すとの事。

「んー、まぁあの男も、その助けた?かもしれない男も。
どちらにせよ生きる術を身に付けることは重要だと思うぞ。
ただ、素直にその修行を受け入れるかは別として、半ば強制的にやらせなきゃ
確実に死人が出るってことだな」

「……やはりそうするしかないか」

「ならさ、チャクラコントロールがいいんじゃないか?
オレってばまだやり終わってない課題があるし」

「そうだな。
まぁ相談はこれくらいにして、俺は影から見守る形をとらせてもらいたいね」

「分かった。
それと、今まで黙ってたけどさ…その姿は?」

カカシが指を指す。
俺は今変化を解き、この世界の素の姿に戻っている。

「これは俺の本来の姿だな。
今までは年齢を落として来たから」

あー、成る程。
とカカシは納得して身を引く。

「んじゃ、明日は頑張ってくれ。
序でにその二人についても調べてみるから」

「おう!兄ちゃんも頑張ってくれよ!」

「はいはい……」

深夜の会合はこうして終わり、翌日からのプランを考えて姿を消すのであった。













ーーーーさて、そんなこんなで数日後。


そろそろ合流しようと、先日聞いていた依頼者の家に向かっており、
俺はその道中、妙なものを見つけた。

「……?」

それは石の様で、ただ、石の様には見えなくて、
外見ではなく、その中に内包された力のようなものが感じ取れた。

「…一応持っておくか」

俺はそれを懐にしまい、また歩き出す。





「ごーめんくーださーい!」

依頼者の家に到着。
門を叩いて中にいる人を呼んだ。

「はーい、どちら様?」

中からは若い女性が現れ、その足元には小さな少年が睨み付けるようにたっていた。

「あー、えー、あれ?依頼者は?」

「依頼…あ!もしかしてカカシさん達の?」

「あ、やっぱりあってたか。
いやー、間違えたかと……」

「あの、どうかしましたか?」

「すみませんが、ナルト達は何処に?」

「え?ナルト君ならさっき橋の方へ…」

入れ違いか…。
まぁいい。

「すみませんが、中へ入れさせて貰っても?」

「あ、はい。構いませんよ」

「有り難うございます」

俺は中へと案内され、扉をしめる。
そして…

「下がっていてください」

「え?あの……」

「いいから」

「は、はい。ほら、イナリ」

……え?母親?嘘?
若すぎだろ?結婚したのいつだよ?

「…………」

俺は扉に向かって無心で構える。
そして扉が破壊され、

「アンタがタズナの「瞬迅拳!」ぐぼはぁ!?」

現れた二人組の内一人をぶっ飛ばす。

「なっ!何物だテメェ!」

おー、この下りは久し振りだな。…よし。

「ククク…混沌を望み、全ての支配構造を破壊するもの…」

「はぁ?」

「聞きたいか…?…我が名は!」

そう言って区切り、バッバッバ!、とポーズを取りながら名乗りあげる!

「鳳凰院!キョーマ!」

「か、カッコいい…」

おっと少年。分かってくれるか!

「舐めてんじゃねぇぞガキィ!」

眼帯をした男は刀を抜き、俺に向かって斬りかかってきた。

「俺がガキならお前は幼児だな!」

降り下ろされた刀を素手で掴んで破壊し、そのまま男を蹴りあげた。

「ナルト!」

「おおよ!」

近づいていたナルトが現れ、その勢いのまま飛び蹴りをして男を蹴り飛ばした。
…ふむ、結構とんだな。

「よし、危機は去った。
少年よ、正義は勝つのだ!」

「イナリ!怪我はないか!」

「兄ちゃん……うん」

「あれ?あのー、一応決め台詞言ったんだけどな?」

「あ、あの、かっこよかったですよ?」

「…ありがと……」

やっぱり最後は閉まらないのであった。











「あれが橋か?」

「そうだってば!早くいかないと…!」

あれから依頼者の家を出て橋へと向かった。
しかし、そこで見たものは……つーか霧で見えなかった。

「……吹っ飛ばすか!」

「おう!」

俺達は霧の中へと入り、漸く物事が把握できた。
先ずはカカシ先生。
やはりと言うか、ザブザと戦っており、他の人員に手を貸す暇のない状況。
そして自惚れ君。
鏡のような物に囲まれ、出るにも出れない状況。しかも傷だらけ。
そして糞ピンク。
今回の依頼者であるタズナ?を守る形で直立不動。
お前ぶっ飛ばすぞ?

「ナルト、お前はあのお面に石投げろ。
俺はド派手に登場する術を使う」

「いょしきたぁ!」

ナルトは躊躇せずにお面の男に向かって石を投げた。
その石は直後にお面にぶち当たり、お面の気を削いだ。
そしてーーーー。

「風遁、爆炎風!」

ボボボボボボボボボン!

辺りに小規模な爆発がおき、霧を薄くした。

「…来たか」

「あぁ?」

「くっそ…」

「……誰?」

各々が反応を示す。

「あの世この世に悪が栄えた例無し!」

「木の葉の里の最強忍者!」

「赤志ユウジとうずまきナルト」

「「ここに見参!」」

……決まった!

「よし、ナルトはあれの救出及び戦闘。
俺は先生の方にまわる」

「オッス!」

その指示1つで理解するところ、やはり素直だねぇ。

ナルトは飛び出し、一瞬にして自惚れの所にたどり着いた。

……さて、彼処はナルトに任せておいて大丈夫だろ。

「さて……」

「ガキィ…テメェは帰ったと聞いてたんだがなぁ…」

「もう一度焦がしてやるよ」

俺はカカシの隣に立ち、ザブザの正面で身構えた。 
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