『自分:第1章』
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
『16歳/新感覚』
『戻って来ましたが宜しいんでしょうか?』
『怒鳴ってしもてすんません!!ちょっとワケがあって!!』
『ふーん、どんな?』
頑張るって言ったくせに上から目線の零那...
『コース料金とホテル代しか計算して無くて、交通費が足りんくて...でも!昨日写真見てて早く逢いたかったし!じゃけんさっき相当悔しくて...』
なんなんこのガキって感じやった。
『コースは何分予定だったん?』
『180やったけど120にせなあかんなった』
『1000円足りんだけなん?』
『ATM行ったらあります!』
『あほか!』
『そっすね...』
ごっつ女々しい。
涙目でしょげられてもなぁ。
『逢いたかった言ってたけど逢ったら幻滅したやろ』
『気の強い女は好きです!写真でもソレは解ってました!』
『マジ?写真で解るんか...』
『はいっ!』
『...あんた中学生ちゃうよね?』
『はい!卒業してます!』
『解った。1000円あげるけん待ちぃ。店電話するわ』
『(半泣きで)はいっ!!』
『店長、180です』
爆笑。
そして了解との返事。
笑うわなぁそりゃあ。
はぁ~...しんど。
料金貰って、そこに自分で交通費を足しといた。
両替と、酒とつまみのオーダー。
つまみは、このガキにも選んで貰った。
『3時間も何がしたかったん?彼女は?』
もはや客扱いしてない...
『カラオケしよ♪こぉゆうとこ入ってみたくて!彼女居らんし、ツレが此処キレイ言ってたし』
『普通にカラオケ行けよ!ヘッドホンして歌って何が楽しん!』
『新感覚!!』
チカラ抜けた。
『まぁ確かに新感覚ではあるやろうねぇ』
16歳。
2こ下。
秋と同じ?
系統も違うけど...
同じ16歳と思えんかった。
クソガキ過ぎて...
話してて疲れる。
零那がオバサンなんか?
若さが足りんのんか?
『じゃあヌキ目的ではないんや?』
『性欲無いんでサービスは受けなくて良いです!あ、でも、お風呂は一緒に入りたいかも』
『単にガキなんやな』
『あ、ひどっ!でも、良く言われます』
『あんたがそんなんやけんよ!シッカリしぃやぁ!』
何か酷い扱い?
でも、あながち間違いでもないような気がする。
友達感覚の方が、この子には合ってるやろ...
子供やし。
両替とオーダーが届いた。
ページ上へ戻る