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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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入学編〈上〉
  模擬戦

三十分後に第三演習室に来いとのことなので、俺と深雪はしばらくどこかでつぶした。そしたらドライグたちが話しかけてきたけど。まあ話ながら第三演習室に向かっていたけど。

「入学三日目で、俺の力の片鱗を見せることになるとはな」

「まあそういうことにはなりましたが、ドライグたちはどうしましょうか?」

話ながら到着したが、ドライグたちをどうするかはまだ未定だった。それに俺は別にCAD無しでも倒すことは可能。だけどまだ見せるのは速いと思うが。すると俺の左手の甲から緑色に光る。あと俺の中にいるサマエルもだけど。

『俺らも久々に相棒が戦うところを間近に見たいんだ。頼むよ、相棒』

『そうそう。僕らは一真の力にはなりたいけど、人間相手は早いかもしれないけど間近で見た~い。ティアマットからも何とか言ってよ~』

そう言うと深雪の左手の甲から蒼く光る。

『私はヒト型になれるからいいと思うけどあなた達は小型ドラゴンでしょ。それに蒼太と沙紀もいるし』

「でもたまには出してあげた方がいいのではないのでしょうか?」

「沙紀。うーん」

「お兄様。神界と冥界からも見たいという神々からの声が聞こえました」

「あいつらもか~」

そう、深雪の女神化は封印しているが、神界と冥界からの声は聞けるようにしといた。その方がいいと思ったからだ。だが神界と冥界からだと帝釈天と四天王とかだし、あとは死神にグールやオークと狼族のあいつらとかだしな。結局考えても仕方がないので、ドライグたちを出すことにしてから演習室の扉を開けた。

「やはりこうなることは分かっていたけど、まさかこんなに早くするとは私も予想外だよ」

「そうですか?まあ確かに俺の力は見せましたが、あれは魔法であって魔法ではありませんから。それに実力主義なら実力を見せた方が早いと思いました」

「なるほどね。それにこれは正式な試合だ、一科生と二科生の間での決着方法はこれが初めてかもしれんが」

口で勝てなければ実力で決着か。案外ヴァーリの性格みたいだ。久々に戦闘狂の血が騒ぐな。

「渡辺先輩が委員長になってからは『正式な試合』でも増えたんですか?」

「増えていることは確かさ。で、自信はあるのか?服部は当校でも五本の指に入る遣い手だ。どちらかと言えば集団戦向きで、個人戦は得意とはいえないがそれでも一対一で勝てるヤツはほとんどいない。が、一真君の力は未知数だから、この勝負は楽しみにしていた」

と言ったあとに中央の開始線へ歩いて行った。俺は胸にある拳銃型のを取り出してから手に持った。護衛の者は渡辺先輩たちがいる左側に立っていたが、深雪はまだ俺の隣に立っていた。それについてはあいつらを呼ぶために過ぎない。

「試合をする前に呼びたいヤツがいるんですが、構いませんでしょうか?」

「ヤツ?それは誰だ?」

「ここにいますよ。ドライグ」

と言ってから拳銃型のを右手に持ってから左甲を相手に見せた。深雪も左甲を見せていた。

「その光っているのは何ですか?」

「こいつらを呼ぶためであり、俺らの中にいるヤツらだ。深雪」

「はい」

『来い!/来なさい!ドライグ、サマエル、ペルセフォネ、ティアマット!』

と俺と深雪が叫んだら俺らの目の前から魔法陣が出てきたと思ったら、小型ドラゴンのドライグとサマエルが出てきて、フクロウのペルセフォネ。それとヒト型で蒼い和服を着ている蒼い髪をしてセットしていたティアが出てきた。

「これは使い魔?」

「残念。こいつらは使い魔ではない。正真正銘ドラゴンだ、伝説とされていて滅ぼされたとも言われるな。フクロウのは火炎放射するのが得意で、こっちのはヒト型だけどドライグたちと同じくドラゴンだ」

と久々に空を飛んでいたが、ドライグとサマエルは沙紀の肩に止まり蒼太の肩にはペルセフォネ。

「へえ~。これがドラゴン?初めて見ます」

「とまあこんなのも俺にとっては相棒ですが。深雪たちも蒼太のとこに行ってろ」

と言い深雪とティアも蒼太のところに行った。

「そのドラゴンたちについては後で聞こう。ではルールを説明するぞ。直接攻撃、間接攻撃を問わず相手を死に至らしめる術式は禁止。回復不能な障害を与える術式も禁止。相手の肉体を直接損壊する術式も禁止する。ただし、捻挫以上の負傷を与えない直接攻撃は許可する。武器の使用は禁止。素手による攻撃は許可する。蹴り技を使いたければ今ここで靴を脱いで、学校指定のソフトシューズに履き替えること。勝敗は一方が負けを認めるか審判が続行不能と判断した場合に決する。双方開始線まで下がり、合図があるまでCADを使用しないこと。このルールに従わない場合は、その時点で負けとする。あたしが力づくで止めさせるから覚悟しておけ。以上だ」

俺と服部副会長、双方頷き、五メートル離れた開始線に向かうが俺は質問があったので、二歩歩いてから渡辺先輩に聞いた。

「質問がありますがよろしいでしょうか?」

「許可するが、何だ?」

「私の力については会長と渡辺先輩は存じていると思いますが、出力はどの程度にすればよろしいでしょうか?」

「そういえばそうだったな。そうだな~、出力8割か9割をセーブしてくれるならあの力を使用してもいいがいくつか制限しても構わないか?」

「では出力を1割か2割出せばよろしいのですね。それと制限については承知していますので」

と言って俺は開始線のところに向かった。途中でドライグやサマエルが俺に応援していたから、会長たちはどこから声が出ているのか首を振っていた。俺は指を一本立ててから静かにと合図をしたら、ドライグ達の声が聞こえなくなった。で、向かい合ったら副会長は余裕の顔をしていた。この距離からの突進があっても魔法発動の方が早い。今回は魔法による試合だったとしても、先ほど力について聞いたら使用有りとの事だった。属性は制限がある、使える属性と使えない属性がある。使えない属性は、二種類で毒とかゴーストとかだ。属性は14種類。

この種の勝負は通常、先に魔法を当てた方が勝ちとなるが、そうはさせないのが俺である。CADも使うが、一科である副会長が二科である俺に負けるはずがないと思っているはずだ。CADは魔法を最速で発動するツール。合図前にCAD以外の手段も聞いたけど、CADのスピードは敵わない。CADを使って魔法を発動する速さが、魔法実技の成績を決める上で最大の評価ポイントとなる。一科と二科を分ける最大のポイントになる。俺は拳銃特化型で、副会長は腕輪形態の汎用型。特化型はスピードがいくら早くても、副会長が負ける要素がないとそう考えて居ると思うし、新入生に負ける要素はないと考えているのが命取りとなる。

「始め!」

俺と副会長による「正式な試合」、その火蓋が切って落とされた。副会長の右手がCADの上を走る。単純に三つのキーを叩いただけだった。でも副会長が得意するのは中距離戦らしいし、一対一は苦手と聞く。副会長は第一高校入学以来の丸一年間負けなしだと。個人戦・集団戦を問わない対人戦闘のスペシャリストである渡辺先輩に驚異的な高速・精密銃撃魔法を駆使する七草会長、『鉄壁』の異名を取る部活連会頭の十文字先輩で三巨頭と呼ばれているそうだ。単純な起動式を即座に展開を完了し、魔法の発動態勢に入ったが俺は動かずにしていたのか、勝ったと思い俺に魔法を放った。移動魔法で後方の壁にぶつけることを。床から魔法陣が出たが、不発に終わった事に対して驚いたのは副会長だけではなかった。

「ん?今何かしましたか?」

と俺が言った言葉により意味が分かったギャラリー諸君と副会長。

「今、魔法発動したわよね?リンちゃん」

「はい。発動しました。ですが、織斑君には不発とされています」

「な、なぜだ!どうして魔法が発動しない!もう一度だ!」

といい、また魔法を発動して展開、俺に向けたがまたも不発。なぜかというと俺の周りには風が纏っていたからだ。そして魔法が来るときに魔法や異能の力を全て無効化できる力を発動し、俺が立っている場所に魔法陣が浮かんでも不発に見えるのだ。

「そっちから来ないのであれば、こっちから行きますよっ!」

と言って神速を使い、副会長に後ろに立った。そして風術を発動させてから出力2割の風の刃で、副会長に向かって放った。当たった瞬間に副会長の身体が少しの衝撃で、身体が前に倒れそうになったので、立て直した副会長だったがそこには俺がいなかった。

「消えた!?」

『おいおい。そんなに驚くことかな。俺はお前の真上にいることを』

と上を向くとそこには逆さづりをしている俺がいた。それも天井に張り付いてるかのようにして。

「降りてこい!」

「おやおや。これぐらいで驚かれては困るね!」

と言ってから再び小さな風の刃が飛んできたところで、俺に向けて魔法を放ったがそこにいたのは俺ではなく。

「葉っぱだと!どこに消えた?」

「ほらほら。どこを見ているのかな?」

と言ってはっぱカッターというより花びらの舞の方が正しいかな。それを副会長に放った。花びらが舞っていて、俺の気配は感じるがどこにいるかは分からない。

「後ろががら空きだ!」

と振り向いたがそこにはいなく、代わりに水が飛んできた。それも足下を狙って。それは不発かと思いきや足下が凍った。

「なっ!動けない。これは氷?すると織斑は!」

「気付くのが遅い!」

と言い、副会長の前まで来てからの電撃を放った。と言っても出力は1割か2割なので、電気ショックで気絶となった。しかも放ったのは手からではなく拳銃型のCADで。

黒こげになった副会長は倒れたあと、審判である渡辺先輩も何が起こったのか分からないでいた。しかし、俺の視線が感じたのか言った。

「・・・・勝者、織斑一真」

と言ったことにより勝ちは俺となった。 
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