オズのムシノスケ
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第二幕その二
「そうしてるのよ」
「そうなんですね」
「ただ。将軍のお家では大学より向こうにあるから」
だからと言うドロシーでした。
「今回はね」
「そこに行くことはですね」
「ないと思うわ」
「そうですか」
「ただ、私の旅行はいつも少し先がわからないから」
何が起こるかわからないからというのです。
「若しかしたらね」
「ジンジャー将軍とお会いすることもですね」
「他の人に会うこともね」
マンチキンのです。
「あるかも知れないわ」
「そうなんですね」
「そういうことだから。とりあえずは」
今はと言うドロシーでした。
「大学に行きましょう」
「あと少しですよね」
ピンクの服の恵梨香が尋ねました、今度は。
「大学まで」
「ええ、そうよ」
「都から本当に近いですね」
「何かあればオズマ達がすぐに行ける様にね」
「近い場所に建てたんですね」
「そうなの」
それでだというのです。
「大学は都から近くにあるの」
「そういうことですね」
「そうなの。ムシノスケ教授も行き来が楽だって喜んでるわ」
大学の学長さんであるこの人もそう言っているというのです。
「有り難いってね」
「それは何よりですね」
「そろそろ見えて来るわよ」
お話をしているうちにでした。
「大学がね」
「どんな場所ですかね」
黄色い服のカルロスもにこにことしています。
「大学は」
「とても綺麗でね」
ドロシーはカルロスにもお話します。
「そして大きな建物よ」
「それが大学ですね」
「そう、敷地も広くて」
「僕達の学校よりも」
「ううん、そこまではわからないけれど」
それでもと返すドロシーでした。
「広いことは間違いないわ」
「そうなんですね」
「グラウンドが幾つもあって」
「サッカーグラウンドもあればいいですね」
「カルロスの好きなね」
「やっぱりサッカーグラウンドがないと」
カルロスはドロシーに笑顔でお話します。
「何か学校って気がしないですよ」
「あら、そこまで好きなのね」
「はい、グラウンドがあって」
そしてというのです。
「後はゴールがあれば」
「サッカーのゴールね」
「あれもあればいいですね」
「野球やバスケとは本当に違うのね」
「そうなんです、サッカーは」
「ううん、フットボールとも」
ドロシーはアメリカのスポーツをここでも言うのでした。
「違うのね」
「アメリカンフットボールですね」
「あれともまた違うのね」
「そうです、アメフトとも全く」
「フットボールはね、私はしないけれど」
ドロシーはカルロスに答えてお話します。
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