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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第五章 楽園
  第3話 再スタート

 
前書き
今日は作者の誕生日です!わーい笑

そんなわけで、こちらの作品も新しい話を投稿。

そして2作目となる小説も投稿しましたー!イェーイ笑

そちらの方も頑張りますんでよろしくお願いします! 

 



士道は、夢を見た。

それは、女の子だった。

ピンク色のセミロングの髪に軽くウェーブがかかっていた可愛い女の子だった。

あの子は、誰だろう……。


ーーーー
ーーー
ーー



士道は目覚めた。

ぼんやりと覚えている夢を思い出しながら。

士道「朝飯作るか……」

そう呟くと、階段を降りてリビングへと向かった。






十香「遅いぞシドー。朝餉(あさげ)はまだか?」

四糸乃「おはよう、こざいます……」

よしのん『やっほー士道くん。今日も元気かい?』

上条「おはよー」

佐天「士道さん、おはようございます」

士道「おはよー……って何で十香達がここに……?」

驚いた表情をする士道。そんな士道に琴里が士道の方に歩み寄って説明した。

琴里「何よ、もう忘れたの?検査が終わったら、精霊マンションが修繕されるまでうちで一緒に暮らすって言ったでしょ?」

士道「あ、だから昨日も一方通行が夜遅くまでいたのか……」

一方「やっぱこいつバカだろ」

士道「ぐっ……」

士道が何故か悔しそうな顔をしていると、琴里が士道だけに聞こえる声で言った。

琴里「昨日も言ったけど、精霊は今心が不安定な状態にあるの。暴走したらどんな被害が出るか分からないわ。言動には十分に気をつけてちょうだい」

士道「あぁ。わかってる」

琴里「そ。ならいいわ」

十香が腹を空かせたらしいので士道は朝飯作りへと取り掛かった。



ーーーー
ーーー
ーー




士道「じゃ、四糸乃、よしのん、一方通行。留守番頼んだぞ」

四糸乃「は、はい……!」

一方「いいから早く行ってこい」

よしのん『士道くん?病み上がりなんだからあんまり無理しちゃだめだよ?』

士道「お、おう……じゃ行ってきます」

四糸乃「い、いってらっしゃい……です……っ!」










上条「随分遅かったな」

琴里「何してたのよ?」

士道「悪い、四糸乃とよしのんと一方通行に留守番任せてたんだ」

琴里「そういうのは早めに済ませなさいよ」

士道「気をつけるよ。じゃ行くかーーってちょっと待て!?」

士道が何かを見たとき驚いたような表情をした。

十香「ん?」

佐天「どうしたんですか?」

士道「あのタワー……」

士道の言葉に皆が見上げた。そこには青色のデザインで出来た塔が立っていた。

琴里「何よ、新天宮市タワーがそんなに珍しいわけ?」

士道「い、いや……別に……」

上条「(あんな建物あったっけ……?)」

と、その時、

?「士道!当麻!」

後ろから声を掛けられ、振り向くとーーそこには1人の少女が立っていた。

上条「(誰だ……?)」

士道「あ……え、えっと……」

琴里「士道?当麻くん?どうしたの?」

上条と士道の態度に疑問を覚えた琴里。

士道「い、いやすまん。おはよう凜袮」

上条「(凜袮……ってあの子のことか?)」

凜袮「え……?」

琴里「もう、凜袮おねーちゃんまでどうしたの?」

凜袮「ううん、何でもないの。おはよう士道、琴里ちゃん」

この会話をしている時、上条は静かに佐天のほうに寄った。そして小声で話しかける。

上条「なぁ。あの子知ってるか?」

上条は「知らない」の返事を待っていた。だがーー



佐天「何言ってるんですか?知ってるに決まってるじゃないですか」




上条「え……?」

それから話された佐天の話は上条にとっては信じがたいものだった。

彼女の名は『園神凜袮』

士道の幼馴染で士道の家の隣に住んでいる。

士道はずっと同じ学年で同じクラス。昔から家族ぐるみで付き合いをしていて傍にいるのが当たり前。

十香や折紙と出会うまでは唯一の女友達だった。

そして、凜袮は自分の家に朝飯を作ってくれるなど、家族的存在だった。

上条達とは学園都市から前の家に住んでた時にも何度か差し入れなど、いろいろお世話になっていたし、週に1度は凜袮と会っていた。

上条もちゃんとその場にいたこと。

だがその記憶が上条にはない。

佐天「どうしたんですか?どこか頭でも打ったんですか?」

それならどれほどマシなことか。だが本当に自分はどうしてしまったのだろう。佐天の話が本当なら上条もそれなりに凜袮にお世話になっていることになる。

上条はどこかで頭を打って、その記憶と凜袮の記憶が消えてしまったのだろうか。

上条「(いやいや、何でそんなピンポイントで記憶がなくなるんだよ!?都合良すぎるだろ!)」

自分にツッコミを入れつつ、深く考えないことにした。

凜袮「あ……!」

と凜袮が何かに気づいたような声を出した。

士道「どうした凜袮?」

上条「何かあったのか?」

凜袮「ねぇ、士道、当麻。私気づいちゃいけないことに気づいたかも……」

上条「気づいちゃいけないこと?」

凜袮「そうそう。ちょっとまずいかなーって思ったりするんだけど……」

士道「もったいぶるなよ……」

凜袮「うん。あのね……ちょっとお喋りしすぎちゃって……このままだと遅刻しちゃいそう……」

士道「え……ええぇぇぇ!!それを早く言えよ凜袮!ちょっと走るぞ!」

凜袮「はーい」

士道「ほら、琴里も!十香も!佐天さんも!上条もだ!」

十香「あ、待つのだシドー!」

佐天「あちゃー……」

上条「不幸だぁぁぁ!!」

琴里「まったく……」

こうして、士道と上条の学校生活が再スタートした。

士道、十香、四糸乃、琴里、折紙、上条、佐天、一方通行、ーーそして凜袮。


今日からまた彼らの日常が始まる。



ーーーー
ーーー
ーー



?「おかしい……終わった世界の記憶が存続している……?」

彼女は、また呟いた。

?「私の〈凶禍楽園(エデン)〉に何か問題が……?リセットが不完全なのか……?それとも、度重なるリセットに力が不安定になっているのかもしれない……」

?「これでは、〈凶禍楽園(エデン)〉の管理に支障をきたす可能性が……」

?「いや、そんなことはあってはならない。決して……」

最後に、彼女は言った。

?「上条当麻……彼は何者だ……?」

そうして、夢は途絶えた。




























今日は、6月25日。 
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