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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二話 腹違いの妹!?有り得るから怖い!その四

 学校に来た、そうして詩織さんと一緒に車から出ると。
 詩織さんは僕にだ、こう言って来た。
「私はまだ」
「まだっていうと」
「クラスの場所はわかってますけれど」
 それでもだというのだ。
「部活とかは」
「まだ入ってないんだ」
「どの部活に入るか考えています」
「前の学校では何部に入ってたのかな」
 僕は詩織さんにこのことを聞いてから答えることにした、そして実際にまずは尋ねた。
「その部活は」
「吹奏楽部でした」
「じゃあ吹奏楽部はどうかな」
 前に入っていた部活なら今度もそこにとだ、僕はこう答えた。
「それでどうかな」
「そうですね。それじゃあ」
「うん、吹奏楽部の部室に行ってね」
「この学校の吹奏楽部はどんなところでしょうか」
「何か色々有名みたいだよ」
 僕はバスケ部なので吹奏楽部のことは聞いただけだけれどうちの吹奏楽部はかなり有名だ、そのことからこう詩織さんに話した。
「全国大会に出るとか」
「あっ、八条学園の吹奏楽部は」
「聞いたことあるよね」
「今思い出しました。天理高校の吹奏楽部と並んで」
「奈良県だよね、天理高校って」
「あの学校の吹奏楽部も有名ですけれど」
「僕は天理高校のことはあまり知らないけれど」
 実は八条家の宗教は天理教だ、それで八条町には天理教の結構大きな教会がある。僕も八条家の人間なのでその教会に顔を出したことがある。娘さんが天理高校に通っておられて今はあっちの大学に通ってるらしい。
「有名だよね」
「吹奏楽に野球にラグビーに柔道に」
「その天理高校もなんだ」
「はい、有名でして」
 その吹奏楽でも、というのだ。
「その天理高校の吹奏楽部と並んで」
「うちの吹奏楽部って有名なんだね」
「凄く」
「じゃあその吹奏楽部に入る?」
「ちょっとどんな状況なのか」
 その吹奏楽部が、というのだ。
「それから決めようと思ってます」
「顧問の先生や部員を見て」
「はい、それから」
「そうだね、その方がいいね」
「幾らいいことをしている部活でも」
 詩織さんは少し俯いて僕に話す。
「そこにいる人が悪いとよくないですから」
「そうそう、部活も人が作るからね」
「はい、ですから」
 こう言うのだった、真剣な顔で。
「少し見させてもらいます」
「そうして決めるんだね」
「他の部活も見ながら」
 吹奏楽部以外の部活もというのだ。
「そうしてから決めます」
「それがいいね、とにかく部活は入るつもりなんだ」
「何処かの部活に」
「それもいいよ、部活も楽しかったらして」
「そうしてですね」
「生活を充実させたらいいから」
「そうですよね」
 詩織さんも僕の言葉に頷いてくれた。
「それじゃあ」
「うん、じゃあ僕は部活の朝練行くから」
「その間私は」
「少し時間あるけれどどうするの?」
「校内を見回ります」
 そうするというのだ。
「色々と」
「クラスの場所はわかってるよね」
「はい、それでも何処に何があるのか自分で歩いて確かめたいので」
 それで、というのだった。 
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