世紀末を越えて
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前書き
しれっと投稿。どことなく興味を持たれた方やちょっと聞いてみたいなということがある方は感想の方へ書き込んで頂けますと、こちらとしては大変嬉しく思います。
そもそも事の元凶は現代科学では解析することも出来ない様なテクノロジーの塊と一体化した一人の元人間が、女神に会うために世界になろうとする事(相思相愛)
その元人間と女神の初めての出会いは、女神が知恵の実を食べる事によって、一人一人の人間を観測出来る様になり、当初世界になりたがる元人間に蝶を象るデータの圧縮体を送りつけた事。
これを受けとった元人間は、さらに世界になりたがり、同時にその女神に会いたがる。交信方法は至極単純なもので、元人間は行動(言動を含む)で示し、女神は蝶を送りつける。
具体的な行動として、元人間は今現在生きている全ての人間を利用する事で、(例えば人間とヒトデナシを戦わせる。現実の、実際の世界での様な人間の営みを観測する。等)元人間を含め、人間はあらゆる現象を完全に掌握する事は出来ない。なぜなら人間の脳という機関は世界全てを構成するものではなく、あくまで世界の一部であるから。
女神及びその他の神々はその元人間の行為を黙認する。理由は「神の基準によってはそれは歪みではなく、我々が幸せというものを日常の中から認識するための必要悪である」から。
ある日女神は元人間の行う「実験」では世界にもなれず、自分にあうことさえままならない事を知り、自らの持つ神の神器「無の剣」(今の所作中では無の剣は樋泉あゆの持つ万能の針ということになっている。)を解析し尽くした元人間の情報と、女神自身の持つ情報(遺伝子の様な何か)によって自ら産み落とした樋泉あゆ(この時名前はまだついていなかった)に授け、自らを知恵の実へと誘惑した蛇を下界に送り込む。
樂間啓は樋泉あゆに会うため、最も元人間の実験の激しい世界(この世は基本的に黒い世界と呼ばれる世界に作られたもので、最も元人間の実験の激しい世界とはその黒い世界)へ行く。
樋泉あゆは黒い世界のデータベースに入る。
樂間啓はその基底現実で、自らがすんでいた所がかりそめのものであると知り、絶望し、基底現実を破壊しようと試みるが断念する。
樋泉あゆは、服を創るため、そこにいた蛇に諭され、それをいじる事によって、ヒトデナシがより増殖し、強力なものになる事を知らず上空に浮かぶ渦を巻く塔を万能の針で縫い付ける。(この塔は、基底現実やその他の世界に住む人間の意識だった。)
これにより、元々樂間のいた世界にもヒトデナシが出現する様になり、少しづつヒトデナシが多く、強く、更には「八咫烏」と呼ばれる強力な鳥の様なヒトデナシまで出現する。そして平行世界を含む少なくとも元人間が解析出来る領域の軍隊ほぼ全てが壊滅する。
樂間たちはこれに対抗するが、その中で樂間は八咫烏に破れ、データベースの世界へ行く。
樂間と樋泉はそこで再会する。そこで樋泉はそこではじめて自分のして来た事が世界を滅ぼしかねないものであったと知る。
その頃、さすがに事態を重く見た神々は、女神を監禁しようとし、樋泉はヒトデナシに化けた神の手によって殺害を試みる。女神、及び元人間の決死の抵抗により、樋泉を殺害する事は失敗し、やむなく監禁する事にしたが、無の剣は基底現実に取り残されてしまう。蛇はその場で殺される。
樂間は基底現実へと戻され、それどころではないと言わんばかりに無の剣をふるい、戦闘を終了させる。
樂間は元人間に対する怒りをおさえながら、元人間と共に無の剣に記されていた神の世の情報を元に、樂間のいた世界の含む全ての人間と、基底現実、全ての世界の人間を巻き込む一大プロジェクトを立ち上げ樋泉あゆと会う為に、神の世へと行く。
そして神々との戦争が始まる。
最終的には人間勢が勝利を収め、元人間と女神は結ばれ、樋泉と樂間は無の剣の力で基底現実のテクノロジーを破壊する。
補足
元人間が世界になる為の方法
どういう理屈かは不明だが、人間は世界でありながら世界である事を拒み、人間がある事象を観測すると対象が歪んでしまう。相対性理論としても、量子力学としても。人間がひとそれぞれ個性というものがある様に、ひとつの対象にも同じ様に個性があり、真の客観にこそ神の目線が宿るのではないかと元人間は考えた。この世界はそういった観測者効果を利用した世界で、そうしてできたさまざまな世界に人間を居住させ、元人間はあらゆる人間の意識に介入し、「客観」を得ることで世界になろうとする。
そもそもヒトデナシとは
元人間が客観を得るにつれて明らかになった天界に住む天使のレプリカで、元人間の基底現実で人間を観測する為の端末。非常に高度な演算によって形作られている。唯一の弱点は、元人間でさえ観測出来ない人間の思念が世界を拒む時に生じる矛盾、エゴ。それを射出したもの。(思念砲(名称仮))。また、ヒトデナシに解析され尽くされると、元人間が天界を解析する為の糧として肉体ごとデータベースに格納される。そのためか基底現実ではエゴイストほど生きながらえる傾向がある。元人間にとってはエゴイスト程より良い糧になる。樂間の素質とはこれの事。しかし樂間の場合、女神から神の使いとしての役割を担われているため(本人自覚なし)これのことも同時に指す。
女神の計画について
元人間の実験では世界にもなれず自分にも会えない事を悟った女神は二つの計画を立てる。
一つは元人間でさえ全く解析出来ないが、何故かデータベースによくなじむ膨大なデータの圧縮された元人間と女神の娘的な位置づけの子を下界に送り込み、自動的にデータベースのデータを改ざんさせるようにする。
もう一つはそれが失敗した場合で、力技ではあるが、無の剣に他の神々にばれないように暗号化された天界へ行く為のデータを書き込む。
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