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「冥王来訪」の感想
2025年 07月 01日 08時 53分
コメント
近衛文麿はアメリカのユダヤ人が日本の王政を破壊しようにすると非難しましたが、彼は第二のモハメド・ダウド・ハーンになりませんが(ゾルゲ事件のこと)?
作者からの返信
2025年 07月 01日 11時 49分
>近衛文麿はアメリカのユダヤ人が日本の王政を破壊しようにすると非難しましたが、彼は第二のモハメド・ダウド・ハーンになりませんが
同様の事は、在野の歴史研究家である林千勝氏も言っていましたね。
近衛文麿は、五摂家筆頭で、尚且つ後陽成天皇の血を引く皇別摂家と呼ばれる出の人間です。
室町時代以降に今の北朝系統から分離した伏見宮家より、現在の皇統に近く、江戸幕府も非常時には皇別摂家から天皇を立てるつもりでした。
そういう家柄の人間ですから近衛自身も野心を抱いており、ソ連側も利用するべく近づいた面はあります。
近衛文麿の長男、近衛文隆は、敗戦時満ソ国境で砲兵大尉をしており、スメルシに誘拐され、シベリアにとらわれました。
シベリア抑留の最中、NKVDや様々な機関が彼をソ連のスパイに仕立て上げ、日本に帰国させ、政界に進出させる計画を立てていました。
近衛文隆はそれらの提案を拒否し、様々な政治犯収容所を転々とするのですが、1956年の日ソ交渉の際、帰国する寸前で、不遇の一生を遂げます。
以上の話は、ソ連でイズベスチヤ副編集長を務めた、V.A.アルハンゲリスキー(1928年~2013年)の著作、「プリンス近衛殺人事件」(原題:『シベリアの原爆』)に詳しく書かれています。
アルハンゲリスキーは、イズベスチヤ副編集長であったことを利用し、ソ連の機密文書にアクセスして、この労作を書き上げました。
近衛文麿は終戦時、昭和天皇に退位を迫り、もしこれが受け入れられていたら、恐らくフランス革命やその他の共産革命のような事が日本で起きていたでしょう。
進駐軍が来るまでに2週間近いタイムラグがありましたから、もしこのような事が起きていれば、現在の日本はなかったでしょうね。
2025年 07月 01日 08時 53分