魔法少女リリカルなのはGK《ガイキング》 ~炎の魔竜伝説~
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第0話 prolouge-旅立ちの後-
前書き
にわ
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広大な宇宙の海を巨大な異形が突き進んでいた。
その異形の名は、大空魔竜。その正体は、異界の技術で作られた巨大戦艦である。
その艦(ふね)のブリッジでは、重大な会議が行われていた・・・・
「やはり間違いではないようだな・・・・」
仮面の男は深刻そうに呟く。
「ええ、ガリス。『彼女』の感知能力、ここ最近の空間異常、さらについ先ほど観測されたDCP(デスクロスポイント)に酷似した穴。そして、何より『彼ら』が感じた力・・・・間違いないそうですよ。」
と、顔立ちの整った知的な雰因気の男が答える。
「・・・・サコン先生、穴の調査結果はどうなりましたか?」
海賊のような格好をした若い女性が男に問う。
「わかったのは、大きさは2m程で次元が不安定であることと、ある特定の力がないと通れないことくらいですかね。」
そう言ってため息をつく。
「・・・・特定の力・・。」
女性は少し俯いて呟く。その顔には苦悩が見て取れた。
「ルル、あまり一人で悩むものではありませんよ。あなたは独りではないんですから。」
サコンと呼ばれた男は、ルルと呼ばれた女性の肩を叩き励ます。
するとルルは顔を上げて微笑む。
「・・・・以前見た夢が気になるか?」
そう、仮面の男ガリスが問うとルルは顔色を曇らせた。
「最近、ルルが見るようになった、すべてを飲み込むほどの邪悪で巨大な『黒い炎』とそれに立ち向かう強い『炎』を宿した三人の映像ですね・・・。まあ、『夢』だと言ってしまえばソレまでですが・・・・。」
サコンは顎に手を当てながら話す。
「『あの子』たちは、戦う運命なのかな?」
ルルが呟く。
「「・・・・・・・」」
二人は答えられない。
そこへ、
「大丈夫だよ、ルル」
と、力強い声が返ってきた。さらに、
「ふん!その程度で潰れるほど柔な鍛え方などしておらんわ!」
と、新たな声が続き、
「ま、そーゆうこと。母親としちゃ心配かもしれないがきっと大丈夫さ」
気楽そうに三人目が答える。
ガリス、サコン、ルルの三人がブリッジの入り口に目を向けると、三人の男が立っていた。
一人は鍛え上げられた体に暖かい笑顔を向ける男
ツワブキ ダイヤ
一人は浅黒い肌に鷹のような鋭い目をした男
ノーザ
一人は髪を後ろで縛り、飄々とした様子をした男
リー・ジェンシン
かつての戦いで三大巨人を駆り戦い抜いた戦士たちである。
「・・・でも、あんな邪悪ものを相手にしたら・・・・」
ルルは顔を俯かせて不安に声を震わせる。だが
、
「あの子達だけじゃないんだろう?」
ルルは、ハッとしてダイヤを見る。
そう、自分が見た夢(ビジョン)は『あの子達』三人と共に邪悪に立ち向かういくつもの影があったことを思い出す。
ダイヤはルルに歩み寄りながら続ける、
「俺たちだって多くの人たちに支えられていままで戦い抜いたんだ。あいつらだってきっと「でも」・・ルル」
ギュッと、ダイヤは泣き出しそうなルルを抱きしめた。そして、
「信じよう!大丈夫だって。なにせあいつらは、大空魔竜のクルーで俺たちの子供なんだから!」
ルルは、「うん、うん」と胸の中で頷く。
ほかの4人もそれを見守る。
そう・・・物語の担い手はすでにこの世界にはおらず、舞台となる世界へと旅立った。もう、自分たちは子供達を信じて待つしかできないのだから。
幕は開く 伝説の幕が・・・・
始まりの舞台の名は
海鳴
ここからはじまる・・・・。
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