ハイスクールD×D異伝 異なる兵士の物語
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自己紹介と決意表明
前書き
兵士王に俺はなるっ!…もう兵なんだか王なんだかわかんないんだよなぁ…
ではどうぞです!
「着いたわね、もう皆も揃っているだろうし紹介しましょう…私の誇り、私の自慢の家族達を」
扉が開く、応接室には三人の男女が楽しそうに談笑していた
「御機嫌よう、私の可愛い眷属達」
先輩の声に反応して三人は示し合せたかのようにその場で跪く
「「「お待ちしておりました」」」
何と言うかこういう光景が似合う女性って、この日本で彼女位なのではないだろうか
「崩して良いわ、今日は皆に紹介したい子を連れてきたの…幸生、こちらへ」
「あ、はい!」
先輩に呼ばれ彼女の横に立つ、いつの時もそうだが自己紹介って変に緊張するもので、あまり得意ではない
「先ずは私の眷属達を紹介するわね、一葉」
「は~い♪」
一葉と呼ばれた女性は雅な雰囲気の和風美人な人で…ってこの人は!?
「ほ、宝正院先輩じゃないですか!?」
「あら~?私をご存じなんですね~?」
ご存じも何も…宝正院 一葉(ほうせいいん かずは)この学園で彼女の事を知らない男子などいないだろう、『駒王の撃墜女王』の異名を持つ超有名人だ!
「ご存じっていうか…一方的に知っていると言いますか…恐らく他の男子もそんな感じで」
「私ってば意外と有名人なのかしら~?」
間違いなくそうです、彼女に告白し無残にも撃沈した男子は数知れず、入学から今に至るまで他校の生徒も含めその数は千を超えるっていう噂だ…千は言い過ぎの様な気もしていたが彼女を前にして本当でもおかしくは無いだろうなと思った
「改めまして~宝正院一葉と申します~、エリーゼの女王を任されております~♪」
「と、藤堂幸生と申します!先輩の兵士として、この度新たに加えて頂きました!宜しくお願い致します!」
「幸生は緊張屋さんなのね、表情が硬いわ」
いやいやいや硬くもなりますよ…いきなりの有名人ですから、エリーゼ先輩に一葉先輩とか豪華な事この上ないというか、こんなの他の男子に知られたらまた恨みを買いかねない
「もう少しリラックスなさい、杏こっちへ」
「はい!宝正院杏です!お姉様共々宜しくお願い申し上げます!藤堂先輩!」
次に先輩から呼ばれたのは小さくて可愛い感じのツインテールが良く似合う美少女だ!宝正院ってことはまさか…
「宝正院…ってそれじゃあ君は?」
「杏ちゃんは私の可愛い妹なんです~♪」
一葉先輩はそう言うと後ろから宝正院さんを抱きしめる、宝正院さんの顔にはうっすらと照れた時の色が見える
「可愛いなんてそんな、あ!駒は戦車を任せて頂いてます!」
「宝正院さんは元気が良いんだね、俺は藤堂幸生、宜しくね」
「杏とお呼び下さい先輩!宝正院さんでは区別がつかなくなっちゃいます!」
「なら俺の事も幸生で良いよ、宜しくね、杏ちゃん」
「はい!宜しくお願いします!幸生先輩!」
そう言うと彼女はぺこりとお辞儀をして、後ろへと下がって行った、宝正院 杏(ほうせいいん あんず)ちゃんか、凄く元気が良くて礼儀正しい娘だなぁ
「杏はうちの元気印だから幸生と気が合うかもしれないわね」
「確かにそうかもしれないですね」
「それでは最後に彼を紹介するわ、純」
「はい」
純と呼ばれたのは俺と同じ男子…なのか?非常に中性的で身長も俺より低く華奢な感じ、女の子と言われても男の子と言われても違和感のない顔をしている
「僕は立川純、同学年だし同じ男子として宜しくね、藤堂君」
あ、男だったのかそれにしても女みたいな顔してるな、一部の女子からネタにされそうな位にイケメンっつーかオトメンっていうのかこういうのは?
「おう!宜しくな!立川!」
差し出された右手を受け握手する、指も細いしなんか柔らかいし俺の手とは全然違うし…って何を考えてるんだ俺!こいつは男!俺と同じ男!
「純で良いよ、僕からも幸生君と呼んで良いかな?」
「お、おう!大丈夫だぜ!」
「ありがとう、君とは良い友人関係を築けそうだよ」
「…純、お前天然とか他の奴から言われないか?」
「あれ?良く分かるね?何故だかは分からないのだけど、そう言われる事が多いんだ」
差し詰め天然王子様ってか、さっきの笑顔を向けられたら女子はおろか男子でも変な気を起こしそうになるわ…立川 純(たてかわ じゅん)か恐ろしい奴っ…!ちなみに純も駒は戦車らしい、この見た目で戦車とか…杏ちゃんもそうだけど戦車って見た目じゃないんだよなぁ…
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暫く皆と談笑したりして楽しく過ごした、そんな中紅茶を愉しんでいた先輩が口を開く
「これで私の眷属は全員紹介したことになるわね」
「あれ?全員ですか?それじゃ騎士や僧侶や他の兵士は…?」
先輩から教えてもらったレーティングゲームは其々をチェスの駒に見立て行う擬似的戦争、現段階のメンバーは王、女王、戦車(2)、兵士(1)と明らかに駒が足りていない状態だ
「未だ空席よ、私は眷属の事を大切な家族だと考えているし、戦闘時には背中を預けなくてはならない状況などもあるかもしれない…そう思うと選定も慎重になってしまうのよ」
「なるほど…そう言われれば確かにハイコレと直ぐ決めて良いもんじゃないですよね」
ん?待てよ?という事は俺って先輩の御眼鏡に適ったということか?あれなんだろうスッゲー嬉しい!
「もちろん、貴方にも何れは私の背中を預けられる程になってくれればと期待しているわ、幸生」
「い、いやぁ…あはは…」
そんな真っ直ぐな言葉をド直球で言われたら流石に照れます、この人は素でこういう事を言えるのだから凄いと思う、王様ってこんな感じなのかねぇ
「そうそう、他の兵士の事だけれど…兵士に関してはもう席は埋まっているのよ?」
「はい?」
えっと兵士の駒は確か最大で八個だよな?それが埋まってるって?今いるメンバーの他に眷属はいないはずだよな?
「鳩が豆鉄砲食らった顔をしているとはこういう事をいうのかしら、良い幸生?私の兵士は貴方だけよ…そして兵士の駒は全て私の手元に無いの、この意味がわかるかしら?」
「えっと…すいません…仰っている意味が…?」
「私の兵士の駒は全て藤堂幸生の物となった、そういう事よ」
「は…?」
「貴方を転生させるのには駒一つでは足りなかったの、結果を言えば兵士の駒を全て消費して何とか眷属と出来た…駒を全て消費する何てことはそう無い事だもの、貴方は素晴らしいポテンシャルを秘めていると確信したわ」
「俺が、ですか…?」
「そうよ?堕天使が狙うほどの特別な何かが貴方に宿っている、そう考えたのは間違いではなかった…貴方を転生させた時、私は心が震えたわ…」
駒を八個全て消費する事でやっと…?俺が…?し、信じられん…
「だからという訳では無いけれど、貴方には期待しているのよ?幸生?」
「は、はぁ…」
「未だ信じられずという表情ね」
「そりゃそうですよ!」
未だに混乱気味な俺の頬を撫でて先輩は微笑む、また悪戯娘の表情だ
「今はそれでも良いわ、良い?ゆっくりと強くお成りなさい、そして何れ貴方の背中で再び私の心を震わせて頂戴」
先輩の言葉に反応して眷属の面々も俺に向き直る
「期待してますね♪」
「杏も負けずに強くなりますから一緒に頑張りましょう!」
「色んな事を学び、色んな人と関わることで人は強くなれる…君も僕もこれからだよね?」
俺にどんな力があるのかは分からない、けれどこんなにも皆から期待されて応えない訳にはいかない、それに何よりも…
「?」
俺に新しい命をくれた、この女性の為に俺が出来うる総てで応えたい
「先輩、俺、絶対強くなりますから」
「えぇ、期待しているわ」
「先輩の御役に立てる様に頑張りますから」
「幸生?」
俺の悪魔人生…悪魔で人生はおかしいか?まぁ何でも良いや、これからどうなるか分からないけれど自分なりの目標は決まった
「貴方が誇れるような…皆が頼れる様な…そんな存在に、最強の兵士のなりますから!」
誰でもない此処にいる皆の為に最強を目指そう、どんな事をしても強くなろう、そう心に決めた
後書き
はい!エリーゼ眷属は今後増える予定です、バランスよくチートにならない様に頑張りますので宜しくお願いします
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