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遊戯王GX 〜ずっと俺のターン!!パーミッションの力〜

作者:びーの
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エピソード5 〜秘密結社!?〜

「で……今度は何のようですか……」


会長とのデュエルから数日後、何度目かわからない呼び出しをくらった。
今までの呼び出しの内容はお茶会だったり、デュエルだったり、手伝いだったりした。
あの日のように強引に迫ってくることはなくなった……(というか他の恋敵が妨害しているから)が胸を押し付けてきたり、腕を絡ませてきたりなどはさも当然のごとくしてくる。そのせいで周りからの嫉妬の視線が凄いことになっている。それに風香も会長に感化されて、スキンシップが段々過激になっている気がする…

え?羨ましいだって?いや、実際されてみるとわかるよ…この辛さ…

と、話を戻すと今日はどうやらどうしても俺に会って話しをしたいという人が来てるそうだ。

「えぇ、彼がどうしてもあなたと直接会って話をしたいから、その場を設けて欲しいと頼まれたのよ。」

「はぁ……大変ですね、生徒会も。」

「そう思うなら、入らない?そうすれば、四六時中凛と一緒にいられるわ。」

「結構です!!!」

「「ちっ…」」

揃って舌打ちをする会長&副会長

「で、誰ですか。俺に会って話したい人って?」

「今呼ぶわ。どうぞ入って頂戴。」

会長がそう言うとガラガラと扉が開かれ、眼鏡をかけた優等生を絵に描いたような人が入って来た。

「どうも初めまして、凛さん。ラーイエロー二年の藤木敬太です。実は凛さんに頼み事があって…」

「はじめまして。ブルーの一年の神谷凛です。それで、頼み事とはなんでしょうか。」

「はい、凛さんに******に入っていただきたいのです!」

「「「は!?」」」

三人揃って素っ頓狂な声をあげる

「すいません、もう一度言って貰えませんか?聞き間違いかもしれませんので…」

「凛さん!あなたを我々秘密結社"アイドルカード愛好会に勧誘しにきました!!!アイドルカード愛好会とは……」

それから約十分間説明やらアイドルカードに関する熱い思いを聞かされた。

それをようやくするとこのようである。
・密かに遊戯王にあまたあるアイドルカードに熱烈な愛情を持つ人たちによって結成された。
・会員はその証として、自分の好きなアイドルカードをメインにしたデッキを組む
・現在、水面下で会員を募ってるようだが、あまり集まらない様子。ちなみに生徒会二人はこの事を知らなかったようである。
・この秘密結社のNo.1は藤木先輩らしい
・名誉顧問はこのアカデミアの校長の鮫島校長らしい。ちなみに好きなカードはピケルとクランらしい

うわぁと女子二人は若干引き気味な表情で男子二人を見る。

何故俺まで軽蔑されるんだよ!?

「と、とりあえず、勧誘しに来た理由を聞かせもらえますか…」

「それはですね…凛さんって《ガーディアン・エアトス》を持っていますよね。」

「は、はい……持ってますけど…」

おい、俺、ここに来てエアトスを使ったのは会長とのデュエルの一度きりだぞ!?ん、まさか…

会長と橘さんの二人に視線を送ると祐希の方が目線を逸らした。

あいつか…

「アカデミアで人気があり、かつデュエルも強く、美少女カードを使用するあなたが加わればきっと我々アイドルカード愛好会はもっと大きくなるでしょう!だから、ぜひ!!」

「絶対ヤダ!」

「な!?」

断わられるとは思っていなかったのだろう…驚愕の表情をする敬太

「ならば!デュエルだ!僕が勝ったら、我々美少女カード愛好会に入ってもらいますよ!!!」

「何故にそうなる!!そもそも俺にそのデュエルを受けるメリットがない!」
これが噂のデュエル脳という奴か!

「くっ、ならば!僕は僕の魂のカード《ブラックマジシャンガール》をかけましょう!!!」

「勧誘にそこまでしますかね…普通。まぁ、先輩がそこまで言うなら受けますよ…」

ちなみにこのブラックマジシャンガール(B・M・G)は現実世界では紙くず同然かもしれないがこの遊戯王GXの世界においては、あの伝説のデュエリスト武藤遊戯が使っていた影響か何十万もしたりする…なのでそんなレアカードを賭けてきたのでその心意気を無下にはできないので、受けてしまった。

「そうですか!よかった!では、早速、やりましょう!」

やけにハイテンションだな…しかし、どのデッキを使ったものか…そうだ!先日完成したアレを使うか!

そうして腰ベルトにつけてあるデッキケースの中から一つを選んで、デュエルディスクにセットする。

「さぁ、アイドルカード愛好会の明日のために!いざ、」

「「デュエル」」

「僕の先行です!ドロー!」

先行を取れなかったことに若干の悔しさを感じつつ、相手のデッキについて何パターンか予測する。

「そうですね…僕は手札から【熟練の黒魔術師】を召喚します。」

【熟練の黒魔術師】☆4 ATK1900

「さらに手札からフィールド魔法発動【魔法族の里】!さらに魔法カードを使用したことにより【熟練の黒魔術師】に魔力カウンターを一つ置きます。」

【熟練の黒魔術師】 魔力カウンター:0→1

「げっ…里ロック…」

幾つかたてた予測の中で一番嫌なやつが来てしまった…

「ふふふ…さすが会長も認めるだけあって理解が早いですね。さらに手札から通常魔法【魔力掌握】を発動して、【熟練の黒魔術師】に魔力カウンターを一つ置き、さらにデッキから【魔力掌握】を手札に加えますよ。さらに魔法カードを発動したのでもう一つ魔力カウンターを【熟練の黒魔術師】に置きます。」

【熟練の黒魔術師】魔力カウンター:1→3

「さあ、いきますよ!魔力カウンターが三つ置かれている黒魔術師を生贄にデッキから【ブラックマジシャン】を攻撃表示で特殊召喚します!!来てください、お師匠さまぁぁぁぁあ!」

【ブラックマジシャン】☆7 ATK2500

召喚されたブラックマジシャンはどこか嫌そうな顔をした……気がする

「さらにカードを2枚伏せてターンエンドです。」

藤木ライフ:4000 手札二枚
魔法・罠:伏せ二枚
フィールド魔法【魔法族の里】

場:【ブラックマジシャン】☆7 ATK2500

「ドロー。くぅ、魔法カード縛り結構きついな…モンスターをセット。さらにカードを二枚伏せてターンエンド。」

凛ライフ:4000 手札四枚
魔法・罠:伏せ一枚
場:裏守備一体

「ほう、やはり僕のロックの前では手も足も出ませんか。
僕のターン、ドロー!いきます!【ブラックマジシャン】で裏守備モンスターを攻撃!さらに、魔法使い族の攻撃宣言時、トラップ発動【マジシャンズ・サークル】!効果で互いにデッキより攻撃力2000以下の魔法使い族一体を特殊召喚出来ます。私はデッキから【ブラックマジシャン・ガール】を攻撃表示で特殊召喚します。」

ブラックマジシャンの足元に巨大な魔法陣が現れ、そこから子供には目の毒な衣装を着た魔女っ子が登場する。

【ブラックマジシャン・ガール】☆6 ATK2000
「きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!カモン!マイソウル!マイフェイバリットモンスタァァァァ!ブラックマジシャンガールぅぅぅぅ!」

自分のフェイバリットモンスターが召喚されたことによって、テンションが限界値を超え、上の制服を脱ぎ捨てる藤木。
そして、制服の下に着ていたTシャツには、デカデカとブラマジガールがプリントされていた。

(((きめぇ…)))

オタク全開な藤木(バカ)に蔑みの視線を送る三人

「ははは、ついにお師匠様と弟子の揃い組だよ!あ、凛さん、デッキに魔法使い族いる?あはは、いないよね〜まぁ、いても意味ないけどwww」

キャラ崩壊までして、さらに挑発的な態度までとってくる藤木

「俺はデッキから《召喚僧 サモンプリースト》を攻撃表示で特殊召喚する。」

【召喚僧 サモンプリースト】☆4 ATK800

「さて、モンスターが特殊召喚されたから攻撃は巻き戻しされるよ。いくよ!お師匠様でサモンプリーストに攻撃!《黒・魔・導》」

「させるか!罠発動【次元幽閉】」

ぱっくりと開いた裂け目がブラックマジシャンを飲み込もうとするが…

「させない!手札から速攻魔法【ディメンション・マジック】発動!お師匠様を生贄にし、手札から【マジシャンズ・ヴァルキリア】を特殊召喚し、裏守備モンスターを破壊するよ!」

「くっ…」

伏せていたのは、【メタモルポット】。これのリバース効果で形勢逆転できたがそううまくはいかないみたいだ…

「さらに、墓地に【ブラックマジシャン】が送られたことにより、【ブラックマジシャン・ガール】の攻撃力が300ポイント上がるよ!」

【ブラックマジシャン・ガール】☆6 ATK2000→2300

【マジシャンズ・ヴァルキリア】 ☆4ATK1600

「いくよ!ヴァルキリアでサモプリに攻撃!【魔導連弾】」

凛ライフ:4000→3200

「さらにブラックマジシャン・ガールでダイレクトアタック!
ブゥゥゥゥラァァァァァクッ!ばぁぁぁぁぁぁにーーー〜ング!」

「ぐわぁ」

凛LP:3200→900

「これで僕はターンエンドだよ。」

藤木
LP:4000
手札一枚
魔法・罠:
伏せ一枚
・フィールド魔法【魔法族の里】

・【ブラックマジシャン・ガール】☆6 ATK2300
・【マジシャンズ・ヴァルキリア】☆4 ATK1600

「俺のターンドロー。手札からモンスター一体をセットしてターンエンド。」


LP:900
手札:四枚
魔法・罠:無し
場:裏守備一体

「ふふふ、僕のターンドロー。行くよ!ヴァルキリアで裏守備モンスターに攻撃!」

「俺がセットしていた【暗黒界の斥候 スカー】の効果でデッキから暗黒界と名のつく☆4以下のモンスターをデッキから手札に加える。俺はデッキから【暗黒界の術師 スノウ】を手札に加える。」

「これで、終わりだ!ブラマジガールでとどめ!《ブラック・バーニング》
これで僕の勝ちだぁぁぁぁ!」

ブラックマジシャン・ガールの杖から幾つもの魔弾が放たれ、着弾する……

「「凛くん!」」






リンゴーンリンゴーン







突如、鐘の音が響き渡り魔弾をかき消していく。

「なに!?」

「手札から【バトルフェーダー】の効果発動!ダイレクトアタックを無効にし、バトルフェイズを終了させ、さらにこのカードをフィールドに特殊召喚する。」

「くそ、決めきれなかったか…だが、僕は手札から永続魔法【波動キャノン】を発動!僕のスタンバイフェイズ毎にこのカードに波動カウンターがひとつ乗り、このカードを墓地に送ることによって乗っていた波動カウンターの数×1000ポイントのダメージを与える。つまり、次が凛君のラストターンってわけだよ。」

「絶体絶命だな……」

正直言って厳しい。形勢逆転のカードは幾つかあるが今手札にはきていない。つまり、次のドローで引けなかったら終わる。

「ふふふ。これで凛君は我々の元に…【ガーディアン・エアトス】に美少女系男子の凛くんが来れば、一気に我々アイドルカード研究会も大きく成るというもの。ふふふ、ついでに広報活動の一端として、凛くんにあんなことやこんなことを…グフフ」

『なんかだんだんキャラ崩壊が激しくなってますよ、マスター。ん?マスター?』
と、いつの間にか出てきてるエアトス

「……だ・れ・が!美少女系男子だよ!?俺は男だ!」

「「『怒るところ、そこ!?』」」

「……絶対、潰す!」

『なんか、マスターから禍々しいオーラが出てる気がするのは気のせいでしょうか?』

「俺のターン…」

凛から放たれていた黒いオーラがデッキへと吸収され、デッキトップが禍々しい暗い光を発する。

「暗き力はドローカードさえも闇に染める!ダークドロー!」

『ちょっ、ちょっと待ってください!なんでそこダークドロー?!普通はシャイニングドローでしょ!?』

「これが俺の逆転カード!手札から【魔轟神レイブン】を召喚!」

【魔轟神レイブン】☆2 ATK1300

「はは、それでどうやって逆転するのさ!」

「レイブンの効果発動!手札を任意の枚数捨て、捨てた枚数だけこのカードのレベルが上がりさらに捨てた手札×400ポイントあがる。俺が捨てるのは残り手札五枚全て!」

【魔轟神レイブン】☆2→7 ATK1300→3300

「なにぃ!?け、けど、このターンで僕のライフは削りきれないよ。」

「俺が手札から捨てたの【暗黒界の龍神 グラファ】二体、【暗黒界の尖兵 ベージ】二体、【暗黒界の術師 スノウ】だ。」

『あ…これ…オーバーキルになりそうな気がする…南無』
これから起こる悲劇を理解したエアトスは一人藤木に手を合わせ、合掌する。

「まず、二体の【暗黒界の龍神 グラファ】の効果発動!こいつは手札から墓地に捨てられるとフィールド上のカード一枚を破壊できる。これにより【魔法族の里】と伏せカードを破壊!」

伏せカードは割れることに定評のある聖バリだった。

「なっ!?」

「さらに手札から捨てられた二体の【暗黒界の尖兵 ベージ】は墓地からフィールドに蘇る!来い、ベージ」

地面に亀裂が入り、ゾンビ映画さながらの登場をするベージ

「そして、手札から捨てられた【暗黒界の術師 スノウ】の効果でデッキから暗黒界と名のつくカード一枚を手札に加える。これにより、デッキから【暗黒界の門】を手札に。」

「さて、ベージ達にはすまないが登場早々ご退場してもらおう。墓地に眠る二体のグラファの効果発動!自分フィールド上に存在する暗黒界と名のつくモンスターを手札に戻し、墓地から特殊召喚する。蘇れ!不死の龍神よ!」

ベージ達は俺に向かってサムズアップすると、闇に飲み込まれ、そして、その闇は龍神グラファの姿を作っていく。

【暗黒界の龍神 グラファ】☆7 ATK2700

「なっ!?一気に上級モンスターが二体!?」

「まだだ!手札からスノウの効果で手札に加えた【暗黒界の門】を発動しする。開け地獄の門よ!!」

『グラファ二体とレイブンで十分なのにまだやりますか…』

「まず【暗黒界の門】の第一の効果によりフィールド上の悪魔族の攻撃力・守備力が300ポイント上昇する。」

【魔轟神 レイブン】 ☆7 ATK3300→3600
【暗黒界の龍神 グラファ】☆7 ATK2700→3000

「そして、第二の効果発動。一ターンに一度、墓地の悪魔族を除外し、手札から悪魔族を捨て、カードを一枚ドローできる。俺はスノウを除外し、ベージを捨て、一枚ドローする。そして、手札から捨てられたベージは墓地から特殊召喚される。仕事だ!来い、ベージ!」

【暗黒界の尖兵 ベージ】☆4 ATK1600→1900

ベージが嬉しそうに地面の亀裂から這い上がってくる。

悪魔族ということだから、戦闘狂なのか…

「そして、俺はさっきドローした【暗黒界の取引】を発動。互いにドローし、一枚手札を捨てる。俺は二体目のベージを捨てる。そして、捨てられたベージは墓地から復活する。そら働け!ベージ!」

藤木もドローするが表情は優れない。
それはそうだろう。勝利を確信していたら、一ターンで形勢逆転、しかも一気に五体も並び、うち三体は攻撃力3000超え。

「さて、バトル!ベージでヴァルキリアに攻撃!《ダークスピアー》」

ベージの槍は暗黒界から流れ出る瘴気を受け、禍々しい力を帯び、意図もたやすく魔法少女を貫く。

藤木LP:4000→3700

「やれ!レイブン!ブラックマジシャン・ガールに攻撃!《デス・レイ》」

レイブンの両手から破滅の光線が放たれ、魔女っ子を跡形もなく消滅させる。

「あ……あぁ…僕の…ブラマジ……がくっ」

藤木LP:3700→2400

「さて、藤木先輩、覚悟してくださいね。」
満面の笑みを藤木に向ける。

「俺を美少女やらなんやら呼んでるくれたこと後悔させてやる!!懺悔の用意はできているか!やれ!グラファ!!《破滅のデス・バースト》」

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

藤木は暗黒界の瘴気と凛の怒りを受けてより一層禍々しくなった黒い奔流に呑まれ、吹き飛ばされる。

LP:2400→-5500

「「え、えげつない…」」

「ふぅ、スッキリした。あ、先輩!約束なんで貰って行きますよ。」

『二回も殺せる程のダメージ与えるとかオーバーキルすぎるでしょ!?加減を知ってください!マスター!』

(そもそも、不死の龍神より恐ろしい俺の逆鱗に触れた奴が悪い!!)

のびたてる藤木と圧倒的オーバーキルを見せつけられ固まっている二人を置いて凛とエアトスは生徒会室を後にした。











その帰り道
『あ、貴方が私の新しいマスター?』

「『ふぁ!?』」

つづく 
 

 
後書き
暗黒界ってやっぱ強いよね〜。作者もよく使ってました。展開力が半端ない!!
あと、モブキャラのつもりデスがとりあえず…プロフィールを


名前:藤木敬太
性別:男
使用デッキ:里ロック
特徴:短髪黒髪黒目に銀縁のフレームの細いメガネをかけた優等生君。だが、その正体はアイドルカード研究会のNo.1。アイドルカードのことになると性格が大きく変わるが、デュエルの腕は確か。


ついでに…
藤木君また登場させて!という方、感想に
俺のアイドルカードを使ってくれ!という方、感想に
アイドルカード研究会の略称を考えてくれた方、感想へ
アイドルカード研究会から凛君への刺客をという方、使用デッキとともに感想へ
お願いしますm(_ _ ")m
 
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