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『自分:第1章』

作者:零那
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『同情/悪化』

京ちゃんと遊ぶなと言われた。
同じく京ちゃんも父親から零那と遊ぶなと言われてた。
学校終わりは会館で宿題して帰宅する。
其れが日課になった。
2階で筋トレや一輪車をしてても楽しく無かった。
飽きたら走りに行ってた。
とりあえず走りまくった。


やっぱり京ちゃんと隠れて遊んだ。
ベランダつたって2階から2階に行き来してた。


京ちゃんのばぁちゃんちに逃げ隠れたり、夜中じゅう徘徊したり。
警察に追いかけられて逃げる時が1番楽しかった。


警察は家庭環境も把握してるし、子供やし、いつも、捕まったら御飯食べさしてくれたり、バドミントンしてくれたり、怒られる事は無かった。
『かわいそう』そう想われてたんやろな...


じぃちゃんが老人会の会長やったから零那は地区の子供会には強制参加。
やからゲートボールは上手い。
今の時代はグランドゴルフやっけ?
もうゲートボールは無くなっとんやろうな...
そうゆうイベントは、それなりに楽しかったけど...足りんかった。


じぃちゃんちに行っても家出はしてた。
京ちゃんのばぁちゃんちじゃ無くて、普通に母さんにキレてダァーッ!って...まさに子供...


母さんに構って貰えるのって警察のお世話なってる時だけやし、諦めてるけど...
やっぱり早く大人になりたくてもマダマダ子供で...
ずっと耐えてるからこそ無性に構って欲しい時もあるんやろな。

迎えに来たのはじぃちゃん。
ぶつぶつ文句言うてるし尚更帰りたく無い。


たぶん、その日キッカケ。
宿題は後まわし。
ランドセルや教科書、すべて、ゴミ収集所に捨てられてた。
裏のオバチャンが持ってきて、母さんに怒ってた。
けど、母さんも、放っといて!とか怒ってた。

『ええよべつに、ほな学校も行かんでえんやろ。』


都合良いときだけ母親面してホンマ腹立ってしゃあなかった。
帰って来ん事多いくせに何言うてんの?って感じやった。


暫くして、兄が言い出した。
『母さんに男が居る!』って...。

 
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