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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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旅へ…NARUTO世界
  救援先が………何処だここ?

とある広場に位置する場所。

黒のマントに制服姿という奇妙な格好の少年少女達が集う。

その者達は各自に指揮者棒のような杖を振り上げ、
呪文を唱えている。

その中でも一際注目を浴びている少女がいた。

「おいルイズ!
召喚できなかったら退学だぞー!」

「さっさとやれよー!」

「おいおい、ゼロなんだから無理だろ」

ーーールイズ。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
ヴァリエール公爵家の三女にして、世間一般では魔法が使えない魔法使い。
故に"ゼロのルイズ"と言われている少女だ。

「五月蝿いわね!
次こそ成功させるわよ!」

周りからの野次に反応しながらも内心で焦るルイズは、
その焦りに感極まって、呪文がおかしくなってしまう。

「この世の全てを凌駕する、従順で、清楚で、美しい使い魔よ!
我が呼び掛けに答え、召喚しなさい!」

"チュドォオオオオン!"

爆発。
杖を降り下ろした先からの大爆発。
観衆は予想していたのか避難は欠かさず、
ルイズ自信も自分の爆発のせいで辺りが見えない。

「いっててて………」

「?」

煙が晴れたその先には……………。














とある森林に囲まれた薄暗い場所。
そこには目隠しをされ、手足を縛られた少女が一人。

回りには数人の男がいる。

「おい、さっさと行こうぜ?」

「ああ、今回は楽な任務だったな。
まさかこんな簡単に日向の娘を手に入れられるんだからな」

「油断は出来ないぞ。
追っ手も迫ってくる頃だ」

男達は口々に話し合い、気持ちは好調を示しているようだ。

「(どうなるの…………誰か…助けて!)」

少女は願う。
少女の家からは大分離れた森の中。
救助が来るのは遠く望めないだろう。

「さ、行くぞ!」

男の一人が少女を脇に抱えて走り出そうとした。

「(誰か…誰か助けて!)」

「おあぁぁぁ!?」

「グバァ!?」

ドスンと黒い影が男に当たり、男は少女を落としてしまう。

「な、何だ!?」

「誰だ貴様は!」

黒い影はゆっくりと立ち上がり男たちを見る。
その顔は……………………。


















sideユウジ

「僕だって頑張ってきたんだよ!
お化け屋敷ではヴィータに首を絞められるし!
昼のご飯はシャマルさんの料理だったし!
ジェットコースターでははやてが…ゴニョゴニョ………」

「俺なんて朝っぱらから高町に追い回されたんだぞ!」

「そっちは良いじゃないか!
僕の方が大変だったんだよ!」

「俺の方が大変だった! 」

昨日の事柄において、平行線を辿る言い争いは
ことが起こるまで続いた。

"ブゥゥゥン"

「んぁ?………ゲートか?」

「ゲート?」

俺と蒼也の前に一つづつ青く光る転移召喚門が現れた。

「んー…旅、かねぇ?」

「旅……行くの?」

「何言ってんだ?お前も呼ばれてんじゃねぇか。
お前も行くんだよ」

「えー………」

明らかに嫌そうな顔をしやがる蒼也。

「ゲートの種類は『救援』と『救済』だな。
選んでいいぞ」

「え?………じゃあ救済で」

「なら俺は救援だな。
ほれ、さっさと行くぞ」

「りょーかい」

二人は光に包まれてゲートを潜っていった。









ゲートの出口は潜ってすぐだった。
勢い良く吐き出された俺は誰かに激突してしまった。

「何だ!?」

「誰だ貴様は!」

「ん?」

俺はゆっくりと立ち上がり、声の方へと振り替える。
そいつらは珍妙な格好で俺を睨んでおり、手には小型の…クナイだったか?
を持っている。

「ムグ………ムグ…?」

おっと、こんなところに拘束された少女がいるぞ?
心なしか俺の背丈が延びている気がするのは気のせいじゃないな。
大方この世界の俺のスタート容姿と言ったところか。

「水遁、水流弾の術!!」

バシャァッ!と俺に向かって水の濁流が押し寄せてきた。

「んー?」

俺はその水に飲み込まれて流される。

「何だあの男は……まぁいい、お前ら、行くぞ!」

「何処に行くんだ?」

「なっ!?バカな!」

俺は先程の術を放った男の後ろにたって、
肩に手を置いていた。

「水遁「おせえよ」ぐあぁぁ!?」

俺は男の顔面にパンチを叩き込み、吹き飛ばす。

「ふむ、やり「残念だったな」お前がな」

俺の背後に忍び寄る男に裏拳を打ち込み、追撃で回し蹴りをお見舞いした。
その男は空中を回転しながら飛んでいき、
樹木へと激突した。

「あと二人だな」

「動くな!」

「んあ?」

………どうやら先程の少女が人質として捕まったらしい。
おまけに俺を呼び出したのもこの少女のようだった。

「あー、動いたらどうなるんだ?」

俺は頭を掻きながらきいてみる。

「この娘の頭を胴体と分ける!」

「その心は?」

「この少女と永遠の別れ(身体的な意味と見解的な意味で)になるぞ!」

「うまい!」

「なにがだぶるぁがはぁ!」

俺は一瞬で肉薄し、顔面に飛び蹴りを食らわせる。
そのまま俺は最後の一人に近づいて、
「爆!」
"ドォン!"
腹部に当てた掌が爆発し、男を吹き飛ばして気絶させた。


「いや、話にならんな……」

俺は肩透かしをくらい、少女の拘束を外した。











「何と礼を述べれば良いか」

あの後、少女の親が駆けつけて事情説明。
その後、日向家へと招かれてのお礼の嵐だ。

「あー、なら暫く此方に滞在するつもりだから
適当にすめる場所を提供してくれると有難い」

俺のことは多少なりとも説明はした。
その為すむ場所等が無いことも知られている。

「それでよいのなら……おい!今すぐ用意して差し上げろ!」

「はっ!」

少女の親父さん、ヒアシが使いの人に命令を下した。

「ところで、これからどうするつもりかね?」

「あー、取り敢えずこの里をブラブラしてみるつもりだな」

今の俺は中学生位の背丈になっているが、ヒアシより年上だと言うことは
告げてあるため、ため口を聞いても問題がないのだ。

「成る程、でしたら暇な時を見てヒナタの話し相手になってはくれないだろうか?
あの娘は同い年の友人が未だにいない。
見た目ではそんなに年も離れていないだろう貴方に頼みたいのだが」

「まぁ、暇なときでいいなら来るよ」

「有難い」

























「んぐぅ…………はぁっ!」

翌朝、恐らく昼に指し当たる時間。
俺は目を冷まして軽く延びをする。

替えの服装が無かったため、今はヒアシのお古の浴衣みたいな着物を来ている。

昨日のうちにわかったことと言えば、この世界が忍の住む世界であると言うことだ。

「忍術………ねぇ」

ーーー忍術。
忍者が使ったとされる様々な技のことである。
一般的に知られているとすれば、"隠れ見"や"変わり身"などが有名である。

「俺する必要無ぇしなぁ」

俺は居間に座り込み、暫くじっとする。
家の外からは賑やかな声に混じって商売や子供、罵声の声が聞こえて…………ん?
罵声って………"ガシャアン!"

「おぉう……」

いきなり窓ガラスが割れ、石が部屋に転がる。
俺は飛んできた破片を丁寧に掴みながら玄関へ歩いて開けた。

「うわっ!?誰か出てきたぞ!」

一人の子供が叫ぶ。

「今の石はこいつが投げたんだぞ!」

そう言ってもう一人の少年が金髪の少年を指差した。

「ほう………貴様らはもう帰れ。
俺はこの餓鬼に制裁を加えるからな……」

ギンッと二人の子供を睨んでやると一目散に逃げ出した。

俺は金髪の少年に体を向ける。

「……………殴らないのかよ」

「は?」

「今制裁を加えるって言った。
殴るなら殴れよ………やられなれてるし」

何この子。
虐待してくださいって言いやがったぞ?
何?最近の子供はMに目覚めるのか?
それともこの子だけ?

「あー、取り敢えず入れ」

「…え?」

「入れと言った。
早くしねぇと無理やり引きずってくぞ」

俺がそういうと少年はトボトボと歩き出し、俺が開けた都を潜って
中へと入っていった。

俺も続いて中へと入り、扉を閉める。

「……………取り敢えずは、服脱げ」

「………あんたホモな人か?」

「張り倒すぞ?お前の傷を直すんだ。
服が邪魔だから脱げと言った。
別の意味はないぞ」

「………」

ゆっくりと、所々でピクッと動きが止まりながらも
服を脱いだ少年の体は、打撲、擦り傷、火傷等、
子供にできるはずのない傷がついていた。

「我が前に傷つき下のに神の祝福を……〔キュア〕」

少年の体にてを向けて、魔法を唱える。
みるみる傷は無くなっていき、何時しか健康な体へと
帰り咲いていた。

「なっ、何したんだってば!?」

「元気だな少年。
まぁ今のは俺の…………忍術だな」

少し間を開けてしまったが、大丈夫だろ。

「……何でなにもしないんだってばよ?
制裁は何処行ったってば」

「今のが制裁だ。
これでよしとする」

少し固まる少年だったが、やがて割れた窓に気がつき、顔を伏せる。

「窓なら問題ない。
後でしっかり直すからな」

「それでも……」

「はぁ……なら罰を与える。
…お前明日もここに来い。それともここに住むか?」

「はぁ!?
俺は里の皆から嫌われてるんだぞ!?
あんたまで俺みたいになるんだぞ!」

「お前さんは道を歩けば迫害対象。
なら直ぐに傷を直せる俺のところにいた方がいいだろ。
それに一人じゃ落ち着かないからな」

「…………分かったってばよ……」

あまり悩んだようには見えなかったが、
少年は俺の言葉に了承をした。

「そう言えば………名前なんだってば?
俺はうずまき ナルトって言うんだ」

「ん?俺は赤志ユウジだ。
呼び方は何でもいいぞ」

「分かったってばよ、ユウジ兄ちゃん……」

兄ちゃん………兄ちゃんか………。

「まぁ、それでいいか。
早速だが、荷物を取りに行くぞ?
お前さんの着替えとかが無いからな」

「おう!」

こうしてうずまきナルトは俺と住むことになった。

後にこの少年が物語の主人公であると知って驚くのは言うまでもなかった。  
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