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IS インフィニット・ストラトス

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インフィニット・ストラトス

第一話「クラスメイトは全員女」

「全員揃ってますねー。それじゃあSHRはじめますよー」
黒板の前でにっこりと微笑む女性副担任こと山田真耶先生(さっき自己紹介していた)。
身長はやや低めで、生徒のそれとほとんど変わらない。しかも服はサイズが合っていないのかだぼっとしていて、ますます本人が小さく見える。また、かけている黒縁眼鏡もやや大きめなのか、若干ずれている。
なんというか、『子供が無理して大人の服を着ました』的な不自然さ……というより背伸び感がするんだが、そう思うのは俺だけなんだろうか。
「それでは皆さん、一年間宜しくお願いしますね」
「・・・・・・」
けれど教室の中は変な緊張感に包まれていて、誰からも反応がない。
「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」
ちょっとうろたえる副担任がかわいそうなので、せめて俺くらいは反応しておこうと思わなくもないのだが、いかんせんそんな余裕はない。
なぜか。
簡単だ。俺以外のクラスメイトが全員女子だからだ。



今日は高校の入学式。新しい世界の幕開け、その初日。それ自体はいい。むしろ喜ぶべきところだ。
だがしかし、問題はとにかくクラスに男が俺一人という点だ。
(これは……想像以上にきつい……)
自意識過剰ではなく、本当にクラスメイトのほぼ全員から視線を感じる。
だいたい、席も悪い。なんで真ん中の最前列なんだ。めちゃくちゃ目立つ上に否が応でも注目を浴びんじゃねぇか。
俺はちらりと窓側の方へ目をやる。
「・・・・・・」
何かしらの救いを求めての視線だったんだが、薄情なことに幼馴染の篠ノ之箒はふいっと窓の外に顔をそらした。なんてやつだ。これが六年ぶりに再会した幼馴染に対する態度だろうか。……いや、もしかして俺嫌われてんじゃないか?
「……くん。織斑咲夜くんっ」 
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