レインボークラウン
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第百三十八話
第百三十八話 炊いている御飯
カレーライスは御飯もなくてはカレーライスにはならない、それで七人も御飯の用意をしているがそのカレーライスはというと。
春奈は六人にだ、こう言った。
「白い御飯にね」
「他のもなのね」
「入れたのね」
「そうしたの」
こう話すのだった。
「十六穀をね」
「ああ、あれね」
華奈子は春奈のその話を聞いて笑顔で言った。
「それでなのね」
「そう、そちらの方が栄養があって」
「美味しいからよね」
「そう、だからなの」
そう考えてだというのだ。
「少し考えたけれどね」
「いいわね、それって」
華奈子が最初に春奈のその言葉ににこりと笑って答えた。
「美味しいし栄養があるし」
「そうよね、確かに」
「十六穀だと栄養あるし」
「それだけでも相当に美味しいし」
「カレーにも合うし」
まさにだ、いいこと尽くしだというのだ。
「それじゃあね」
「それをカレーにかけて」
「そうしてね」
「これから食べるのね」
「ええ、そうしよう」
春奈も笑顔で言う。
「そしてね」
「そしてよね」
「皆で」
「七人で食べようね」
こうも言う春奈だった。
「仲良く。それと」
「それと?」
「まだ何かあるの?」
「一緒に飲むものだけれど」
カレーとだ。
「何がいいかしら」
「牛乳じゃないの?」
華奈子はこれを出した。
「あれがカレーには一番じゃないかしら」
「カレーには牛乳なのね」
「給食でもそうだし」
「ううん、それかしら」
「そうだと思うけれどどうかしら」
「確かにそうかもね」
春奈は華奈子の言葉に頷きかけた、だが美奈子もここで春奈に言う。
「インドでは紅茶よ」
「本場ではなのね」
話が少し込み入ってきた。
七人はここでカレーと一緒に飲むものについて考えることになった、果たして何が最も合うのか。これもまた一つの問題だった。
第百三十八話 完
2014・5・30
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