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ソードアート ・オンライン 〜鋼鉄の城に輝く星々〜

作者:びーの
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エピソード3 〜とある日常 の一幕〜シリカ編2〜

 
前書き
シリカの修行はこっからデス。 

 
「ぎゃあぁぁぁぁ!何これ!気持ちわるぅぅぅぅぅ!!」

ここ60層のフィールドダンジョン《フロッグの密林地帯》でモンスターとの記念すべき初エンカウント。しかし、シリカは乙女には似合わない悲鳴をあげていた。
理由は簡単。単にここのモンスターがグロい、キショい、気持ち悪いと三拍子揃ってしまっているからだ。47層《フローリア》にいた歩く人食植物をさらに1.5倍醜悪にしたものや2mに届きそうな巨大ガエルや昆虫等々。ここのモンスターのデザインを決めた人の感性を疑いたくなるような気持ち悪さである。さらにビジュアルもさることながら、その攻撃方法もまたキモい。時にはべとベターな粘液を飛ばしてきたり、時には粘液を塗した触手や舌で拘束攻撃をしてくる。それはもう、そっち方面が好きな人が見たら、飛び跳ねて喜びそうなくらいに。そんな最低最悪なフィールドだが、その分恩恵もある。それは敵が60層にしてはそれほど強くなく、さらに貰える経験値も多い。レベリングには最適なのだが、敵がアレなだけにここでレベルあげをするのは、せいぜい俺が黒の剣士ぐらいだとか。と初戦闘を終えてケラケラと笑いながらシリカに話していたリョウト。

「な、なんで!そんな場所にしたんですか!!ヌルヌルなんか軽くトラウマになってるの知ってますよね!」

「知ってるからに決まってんじゃん。ついでにレベリングもし易いし。」

「な、ななな!確信犯!全く嫌がらせにも程がありますよ!」

「じゃあ、あの四天王(笑)の人達とレベル上げでもするか?俺は構わないけど。まぁ、効率と安全性を考えたら、ここが一番なんだけどなー。」

ガウスと名乗っていた男とその仲間達に護られつつ、フィールドで狩りをする姿を想像して、身震いするシリカ。
(絶対イヤです。さすがに変なことはしてこないと思いますけど、大人数の男性の中に紅一点ってはたから見たら、男どもを侍らせてる最悪な女じゃないですか………まぁ、今回は自分から頼んだんだから頑張らなきゃね。)

「リョウトさん!私、頑張ります!」
と意を決するが数回のモンスターとのエンカウントを経て……



「もう、嫌だぁぁぁぁ。どんだけきもいんですか〜このダンジョン。デザイナーの品性を疑いますよ。本当に。」

「そんなこと言われても知らんわ。」





ーーーーーーーーーー

モンスターを見つけては、リョウトが牽制しつつ、シリカが攻撃。相手が攻撃を放とうとすれば、リョウトがそれをキャンセルさせて、その隙にシリカが攻撃を当てるという流れで敵を屠っている。分配される経験値は与えたダメージに比例するのでシリカにほとんどの経験値がいく。そして、また一体また一体と敵を倒していくと本日5度目のレベルアップを告げるファンファーレが鳴り響く。

「やったぁ!また上がりました!これで60レベですよ!」

「ソーデスネー。ヨカッタデスネー。」

「反応が適当過ぎますよ……どーしたんですか?」

「いや、レベル上がってくれるのは嬉しいんだが……」

「けど??」

「暇過ぎるでしょ!!」

「いや、リョウトさんがチート並に強いからですよ。」

「い、いやチートって……」

「普通なら、突進してくる巨大ガエルを蹴って吹っ飛ばしたりしませんから。」

「そのおかげで、レベル上げが楽になってるんだろ。」

「そうですけど。初めて見たときはビックリしましたよ、本当に。」




ーーーーーーーー

時々互いに愚痴りながらもシリカのレベル上げを続けて行き、流石にこのフィールドにいる時間が二桁に達するとシリカはPOPするモンスターに慣れてきたのか初めの頃のように絶叫や拒否反応をしたりしなくなった。ただ神経が麻痺しただけなのかもしれないが……
油断大敵。人間、慣れてきた時が一番危険と言われている。そして、シリカも例に漏れなかった。

「っ!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

地中へと潜り、その身を隠していたモンスターが油断しているシリカへと、容赦なくその魔手を伸ばし雁字搦めにしてしまう。粘液付きというおまけもついて。
シリカには、ピナという優秀な敵発見機がいるわけだが、普段狩りをしている層よりも高いところへ来ているためかピナにもその隠蔽を見破れず、ご主人様が触手拘束という悲劇になってしまう。最も索敵スキルコンプリート者のリョウトは簡単に見破っていたもののシリカも自立すべきと考えあえて黙っていたわけだが。

「ちょ、ちょっと!リョウトさんっ!ボーっとしてないで助けてくださいよ!ひゃあ!へ、へんなところ、触らないで〜」

「いや、なんかデジャヴを感じんだが……」

「ひゃうぅう…も、もういい加減にしてください!!!」

「はいはい、助けますよ〜〜。よっと。」


ズバッと!的な効果音が出そうな感じでシリカを拘束している触手共々モンスターを屠る。
助けられシリカだが、粘液にベトベトにされ、移動阻害を示すアイコンがついていた。さらに粘液の特殊効果なのかシリカの服が所々溶けていたりもしている。
移動阻害はプレイヤーの移動を遅くする状態異常の一つで、粘液を使った攻撃を喰らうと発生する。応急処置としては水場でベトベトを洗い流したり、解粘玉というアイテムを使ったりしなければならない。アイテムはリョウトがあらかじめ持ってきていたので、移動阻害はクリア。しかし、深刻なのは、シリカの防具のほうだ。粘液には防具の耐久値を大幅に下げる効果があるのか赤を基調とした服は所々溶かされて、もう少し助けるのが遅れたら洒落にならなかったとリョウトは内心冷や汗をかいていた。そして、シリカも羞恥からか耳まで真っ赤にして俯いている。

「はぅぅぅ、服がぁ…こんなんじゃ人前に出れませんよ〜」

「なんというか、すまん。もう少し早くしてれば…こんな事にならなかったんだが。」

「いえ、リョウトさんは悪くないですよ……気づけなかった自分が悪いんです……」

とりあえず、安全圏に行ってどうするか決めるか。」

「はい……」


幸いなことにモンスターが一切popしなかったので早く安全圏につくことができた。しかし、道中シリカの落ち込み具合が半端なく、気まずいことのこの上なかった。

(そういえば、シリカの装備ってキリトのから貰ったやつだっけ?だから、ここまで落ち込んでいるわけね…。けど、直すとなると金がかかるから、シリカには無理だし、どうにかしてあげたいけど、裁縫スキル上げてるやつなんて……いるじゃん!!)

「シリカ!」

「は、はい!どうしました、いきなり。」

「おまえの装備直せるかもしれん。」

「へ?ほ、ほんとうですか!」

一気に表情が明るくなるシリカ

「ああ、今すぐには無理だけど、裁縫スキルあげてる知り合いがいるから、そいつに頼めば大丈夫だろ。」

「直せるだけでもありがたいです。あ、けど…お金が…」

「あ〜、たぶん大丈夫だ。そいつ、趣味でやってるようなものだから、金は取らんと思う。」
まぁ、何されるかわからないが…とつぶやいたがシリカには聞こえていないようだ。

「そうですか。けど、さすがにこの服装じゃあ、フィールドとか歩けませんよ。私、これ以外持ってないですし…」

「それも心配はいらん。え〜と、とりあえず、問題なのはそのブレザーだよな。」

そう言うと、シリカの目の前にトレードウィンドウが表示される。

「あ、あの〜これって…」

「使わないから、やるよ。形状からして、シリカが着ていたやつの上位版だと思うぞ。」

渡されたのは、『ミッドナイト・ブレザー》。シリカが着ているものと全く同じ形状で色が赤ではなく、深い青色になっておりさらに、レアリティがなかなか高い。

(こんなレア装備貰っていいのかな。けど、流石にこんな服装でいたくないし……まぁ、リョウトさんの好意に甘えさせて貰おう。)

「あ、あの〜、リョウトさん。装備変えるんで向こう向いててもらっていいですか?」

「あ、あぁ。わかった。」

「絶対に振り向かないでくださいよ!」

「誰もシリカの着替えなんて見ないから。」

「なんかすっごくバカにされている気がします。」
気がするじゃなくて、馬鹿にしてんだが…

シャリーンという効果音がして、シリカがもう大丈夫ですよ。と声をかけてきたので、振り返る。

(うーん、結構似合ってるな。けど、なんか服装が俺と被ってね…)

リョウトの装備は紺色のロングコートで、シリカも裾の長い深青のブレザーなので他人から見たら、ペアルックに見えてしまいそうである。最も恋人ではなく、仲の良さそうな兄妹に見えるというのは禁句である。※主にリョウトがキレますby作者

「ど、どうですかね。似合ってますか?」

「まぁ、似合ってるよ。」

「そ、そうですか?えへ、えへへ〜」
似合っていると言われて余程嬉しかったのか、少し赤くなりながらも、頬をだらしなく緩めて笑っている。
たく、なんちゅー顔で笑ってんだか……

「お〜い、シリカ〜。戻ってこ〜い。レベ上げ再開するぞー。」
呆れながらシリカを現実に引き戻すリョウト。だが、未だに帰って来ないので……

「起きろ!」

パシーン!

ハリセンをオブジェクト化し、シリカの頭に一発。いい音を響かせながら、シリカをリアルへと引き戻す。

「いった〜い。いきなり何してくれるんですか!?てゆうか、ハリセンなんてあるんですか!?」
少し涙目になりながら、抗議してくるシリカ。

「ずっとぽけ〜っとしてるシリカが悪い。それより、レベル上げ再開するぞ。」
言うが早いか、歩きだしてしまうリョウトを慌てて追いかけるシリカ



ーーーーーーーーーー

レベル上げを続けて、時刻は午後6時を迎えていた。再開してから、シリカのレベルはさらに3も上がっていた。そして、屠ったモンスターの総数は100を越していた。喜んでいるシリカを見ながらリョウトは若干焦りを覚えていた。
(そろそろ帰らんとアレが来るな。俺一人で勝てるけど、流石にシリカを庇いながらはキツイな…)
アレというのは、ここのフィールドの主《デビル・センチピード》である。一日《フロッグの密林地帯》に出現するモンスターを100体以上倒すと出現して、襲いかかってくる。レベルはここのフィールドの中で最も高く、中ボス並の強さを持っている。

「シリカ、そろそろ帰る…」ぞと言いかけた時、突如リョウト達の目の前に赤黒い巨大なムカデが現れる。
(ちぃ、クソ、タイミングが悪い!)

「シリカ!転移結晶でどこでもいいから飛べ!」

「は、はい!転移!《ミーシェ》!!……って、あれ!?」
シリカがすぐに反応して、声高らかに叫ぶも転移結晶は全く反応しない。
(くそ!まさか、こいつが出てくると《結晶無効化エリア》になるのかよ!?たく、ホントっ、いい趣味だよな。俺はともかく、シリカをどうする?)

逃げるということも考えられるのだが、安全圏まで遠くしかも、こいつは異様にしつこい。後ろから攻撃を食らってしまえば、高確率でスタンして、そのままお陀仏だ。なら、俺がこいつを足止めしてシリカ一人で逃がす。それでは、危な過ぎる。今のシリカなら一体一ならここのモンスターでも倒せる。だがもし、二体以上出て来てしまったら、目も当てられない。なら、目の届く範囲で守るのが得策。

「シリカ!俺の後ろでいつでも回避が取れるように構えてろ!」
リョウトの指示に従って、リョウトから少し離れた位置へと移動するシリカ。それと同時にセンチピードも攻撃を開始する。

きしゃぁぁぁぁ!

奇声を発信ながら、リョウトへ向かって鎌状の前脚を振り下ろす。それを難なく回避して、胴体に接近すると右手が赤色の光を帯びる。"格闘"重単発技『掌撃』をセンチピードの硬い甲殻を通り抜けて、内部に衝撃が伝わる。そして、攻撃を放つと同時に後ろに引いていた左脚を白い光が纏い、バク宙のような軌跡を描きながら、『月牙』を放つ。立て続けに攻撃をくらい、その巨体がノックバックする。
『スキルキャンセル》で最後のほうのモーションをキャンセルして、ディレイを消滅させると、"格闘"『旋脚』を放つ。水平に振られた右脚はセンチピードの顔面を捕らえ、その甲殻を穿つ。そして、立て続けに"体術"『閃打』の上位互換である"格闘"『黒閃打』を放つ。二回のコンボ攻撃によってセンチピードのHPバーが二割程削れる。

きしゃぁぁぁぁぁ

奇怪な声を発っしながら、口の中に何かを溜め込み、空中にそれを吐き出す。毒々しい紫の液体が宙を覆う。

「範囲攻撃かよ!めんどうな!」
悪態をつきながらも、毒液の範囲外へと移動する。そして、距離が開いたためにセンチピードが突進をしながら、鎌を振り回す。
センチピードの5連撃を難なく躱すと、甲殻の間の柔らかくなっている部分に手刀を放ち、手のひらを返して、もう一度切り裂く。
弱点にヒットさせたことにより、HPがさらに削られて、半分をきる。

ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ

やはり奇声を発しつつ、何かをしかけてくる。センチピードはその巨大を少し縮めた思ったら、空中へと跳躍し、着地。とともに黄色の輪が広がっていく。それに触れてしまうと高確率でスタン状態となってしまい、転んで数秒間動けなくなってしまう。さらにスタン中にもう一度食らうと今度は麻痺になり、10分程度身体の自由が効かなくなってしまう。
等間隔に発生した3本の輪をステップで難なく回避するリョウト。シリカのほうも3本とも飛び越えるように大きく跳躍して躱す。
その後もリョウトによってガリガリとHPを削られ、HPバーが赤く染まる。

ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ

センチピードが今日一番の咆哮をあげると元々赤黒かった甲殻にさらに赤みがかかる。バーサーク状態となって、上昇したスピードを活かして鎌乱舞する。
それをギリギリで躱しつつ、接近して、『黒閃打』を放つが…

「か、かてぇ!まさか甲殻の防御力も上がるのかよ!?」

攻撃が攻殻に弾かれて、カウンターにタックルを貰い、大きく跳ね飛ばされる。
そして、また空中に巨体を飛び上がらせ、着地。ムカデの長い胴体のうち後ろ半分が……そして、少し遅れて前半分も地面に叩きつけるように着地し、計八本の衝撃波を生み出す。
二段構えの攻撃にリョウトはすぐに対応して、回避に成功する。
しかし、シリカは3本目までは回避するが着地した時に4本目が被弾して、スタンしてしまう。そして、5、6と立て続けに被弾して一番恐れていた麻痺状態となってしまう。
そして、麻痺して動けないシリカにタゲを向けたセンチピードは接近、その大鎌をシリカめがけて振り下ろす。
その時、AIであるはずのピナがシリカとセンチピードの間に割って入り、ご主人様を庇おうとする。




え!?また、ピナが私を庇って死んじゃうの?そんなの嫌だよ!一人にしないでよ!
シリカの頭の中に迷いの森でモンスターの集団に襲われた時の光景がフラッシュバックする。
「だめぇぇぇえ!!ぴなぁぁぁあ!」
目を瞑り、最愛の親友の名前を叫ぶシリカ。

ぎゃいいん

金属どうしがこすれ合う音がして、顔をあげるとロングコートを着た少年が片手剣をその手に持って、大鎌を抑えていた。

「間に合った!」

「りょ、リョウトさんっ!!??」
良かった!ピナ、生きてる! って、アレ、涙が流れてくる…ぁれ?
安心したためかシリカの意識とは関係なく涙が溢れてくる。

「このっ!調子にっ!のるなぁ!」

気合で鎌を押し返す。

自分の中で守りたいと思っている人の1人が危険な目にあい、涙を流したそして、自分はシリカを結果としては守れたが危険な目に合わせてしまった。それらのファクターが頭の中で何かがきれさせる。

あいつを倒したい、
殺したい、
壊したい
という感情が溢れ出してくる。

凶悪なまでの殺気をセンチピードに向けるとプログラムであるはずなのに、殺気に気圧されたのか、後ろに退く。

ズバン ぎゃぁあぁぁぁあ!

地を蹴る音がした刹那、センチピードがリョウトの剣に顔面をうち据えられて悲鳴をあげる。

(み、見えなかった!)
動かない身体をなんとか起こしてリョウトの方を見ていたが、ムカデを打ち据えるまでの間、つまり、近づいて、攻撃を放つまでが全く見えなかったのだ。

そして、シリカがリョウトのあまりの規格外さに驚いている間もリョウトによる一方的な蹂躙が行われている。

センチピードの鎌を余裕を持ってギリギリで躱しつつ、接近し、剣に眩い光を纏わせる。『トライ・セイバー』を一瞬で打ち込み、続けて5連撃、4連撃とヒットさせていく。

システムの速度を超えて振るわれた剣閃は残光すら残しているほど、速い。

剣が振るわれる度西尾センチピードの装甲はひび割れ、悲鳴を上げる。

「きえろぉぉぉぉぉぉぉお!!!」

"流星剣"重単発技『メテオラ』

リョウトは剣の柄を両手で持つと唐竹割のように垂直に振るう。
強烈な紅い閃光が線を引き、センチピードの頭へと叩きつけられる。その破壊の一撃は甲殻を完全に砕き、地面にクレーターすらも作る。

凄まじい一撃を食らったセンチピードはポリゴン変換となり、四散する。


「ふぃい〜、終わったか…」
チラッとシリカのほう西尾視線をむけてみたら、開いた口が塞がっていなかった。
たぶん、ばれたな…おもっいきり、ソードスキル使ったからな〜、むしろばれなきゃおかしい。

「あ、あ、あ、あ、あ、」あ、しか言ってないぞ。この子、ショックが強過ぎて壊れた!?

「なんなんですか!あの速度!リョウトさんがぶれて見えたし、しかも、どんな威力してんですか!?最後のやつ!それよりも、あのソードスキル!なんなんですか!」

「とりあえず、落ち着け。」
ハリセンでシリカの頭を叩いておく。

「あふぅ、痛いです……」

「落ち着いたか。」

「なんとか。それより、さっきのスキルどーゆーことか説明して下さいよね。」
ジト目で睨んでくる。

「その話は誰にも聞かれたくないからな……とりあえず、俺のホームに行くか…」

「ちゃんと説明してくれるなら、着いて行きます。」

「りょーかい、転移《サンクリア》。」



ーーーーーーーーー

主街区から、徒歩20分。周りを森に囲まれた二階建てのログハウスに到着。本当はここ誰も連れて来たくなかったんだなー。

「へー、リョウトさん、こんなところにホームがあったんですか。まるで隠れ家ですね。内装もシンプルだけど、落ち着いていて、とても一人暮らしの男性の家とは思えません。」 喧嘩あってんのかな?この子。

「まあな。現実のほうでも料理とか掃除とか結構やってたからな。生活能力が高いのは自負してるよ。」

「へ〜、なんか意外ですね〜」意外って、やっぱり失礼だな!おい

「まぁ、椅子に座って待っとれ。今から夕食作るから。」

「え!?夕食って、今料理スキルいくつですか?」

「コンプしてるけど。」
ジャガイモっぽい物を切ったり、何かの肉をぶつ切りにしながら、話しをしてるが、SAOの料理はつまらないな。まぁ、すぐに作れるからいいけど。

「ま、負けた…私まだ半分もいってませんよ…」

「まっ、こればっかしは地道にやるしかないよ。」
よし、準備完了。あとは煮込むだけだ。

「よーし、後は10分ほど待つだけだぞ。」

「へ、早くないですか。調理に5分しかかかってないですよ。」

「まぁ、そんなことよりも。アレの話しだったな。」

「あ、そうでした。あのソードスキルなんなんですか?ライトエフェクトなんか眩しいくらいでしたよ。」
ちっ、忘れてたなら、話題振らなきゃよかった。

「アレはユニークスキル『流星剣』だ。あの新聞に載ってたやつ。あれ、俺だ。」

あ、目が点になってる。まぁ、そーなるよな。

「えええええええ「うるさい!ぺしん」うぅ、痛いです…」

「しかし、リョウトさんがあの『流星剣』なんて、想像もしてなかったですよ。それより、剣もちゃんと扱えたんですね。」

「素手なのは、システム外スキルを見つけてから、片手剣とかよりも戦いやすくなったからだ。あと、現実だと、爺ちゃんが道場をやってたからな。あと、俺だって初めのころは普通に剣士だったぞ。」

チーン! 美味しくできました〜♪

お、できたか。けど、この音声どうにかならんのか。

「何作ったんですか?」

「ん〜と、ビーフシチューに、自家製白パン、サラダに、ジュースこんなものだな。あと、デザートにフルーツタルト。」


「じゃあ、いただき…「ちょっと待て!な、なんですか。」

「俺がユニークスキル使いということは誰にも言うなよ。守らなきゃ、夕食は抜きだ。」
目の前の料理と話題で脳内で天秤が揺れているのがよくわかる。

「わ、わかりました。絶対に言いません。」

「よし、交渉成立だな。いただきます。」

シリカはシチューを一口食べたら、今まで食べてきたのより、断然美味しいですとかいって喜んでくれた。キリトに作ってやったこともあるけど、イマイチ反応が薄かったからな〜。やっぱりに自分の作った料理で喜んでもらうとこっちもやりがいある。
瞬く間に料理を平らげて、現在は食後のティータイム。

「ふぅ、とっても美味しかったです。NPCレストランなんて目じゃないですよ。」

「そりゃ、どうも。しかし、もっと落ち着いて食べたらどうよ。誰も取らないから。」
タルトを口いっぱいにほおばるシリカをみて、弟を思い出した。
あいつも俺が菓子とか作るといつも慌てて食ってたっけ…で、大抵喉に詰まらす。

「ぐ、ぐふ、た、るとがの、喉に」いや、ちょっとは女の子らしくして食べろよ。

「ふぅ、ご馳走様でした。今日はなんかいたせり尽くせりだったので、また今度チーズケーキでも奢りますね。」

「おう、おやすみ。」

「はい、おやすみなさい…って、ああ!」

「今度はどうした!?」たく、忙しい奴だな〜

「宿取ってない……」涙目で俺を見つめるな、俺にどうしろと

「はぁ、客室あるから一泊してくか?」

「へ?あ、ありがとうございます!リョウトさん」
一気に表情が明るくなって、笑顔になる。まさか、狙ってる!?





その後、シリカはリョウトの家で泊まっていき、朝、帰って行きました。
 
 

 
後書き
リ「おーい!起きろー!」
作「・・・・」
リ「動かない。ただの屍のようだ。」
作「うぉい!どこぞのドラ○エの死体と一緒にするな!まだ、俺は死ねん!」
リ「ちっ」
作「ちょっ!リョウト君!その反応はあんまりだよ!」
リ「仕留めたと思ったのにな…もう一回殺っとくか…」
作「ちょっと!暴力反対!指の関節をポキポキ鳴らさない!攻略組の拳骨なんてくらったら、頭がくしゃるわ」
リ「つべこべ言わずに逝っとけ!」
作「ぎゃぁぁぁぁぁあ!」 
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