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レインボークラウン

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第百三十一話

                   第百三十一話  酵素
 華奈子と美奈子は土曜日の夕方にだ、その時に。
 まずは鶏肉を出してだ、それをだった。 
 切った、それから。
「あの本にあった通りね」
「そうね」
 美奈子も華奈子の言葉に頷く。
「ヨーグルトに漬けて」
「それで柔らかくするのね」
「ヨーグルトの酵素で柔らかくするのね」
「そう書いてあったわね、けれど」
 それでもだった。
「まだあったわね」
「そうだったわね、端に誰かが書いてたけれど」
「誰か知らないけれどね」
 書いてあったというのだ。
「重曹でもパパイアとかパイナップルの酵素でも」
「いいってあったわね」
「それでね」
「それで、よね」
 こう二人で話すのだった。
「何を使うといいかしら」
「鶏肉を柔らかくするには」
「ううん、カレーだから」
 このことから言う華奈子だった。
「甘いのがいいかしら」
「それでいくとしたら」
 美奈子も言う。
「何がいいのかしら」
「そうね、それじゃあね」
 そう言ってだ、そしてだった。
 華奈子はだ、美奈子の言葉を聞いて述べたのだった。
「ここはパイナップルの酵素かしら」
「パイナップルなのね」
「うん、あれのお汁どうかしら」
 それに漬ければどうかというのだ、華奈子は少し考えてからそのうえで美奈子に対して話したのだった。
「それね」
「どうかしら、それだったらね」
 美奈子は華奈子の話を聞いてこう返した。
「パイナップルよりもね」
「他にもいいのがあるのね」
「ええ、私はやっぱりヨーグルトの方がいいと思うわ」
 美奈子も考えていた、そうしてこう華奈子に答えたのだ。
「パイナップルやパパイアよりもね」
「カレーに合うのね」
「ヨーグルトの酸味がね」
「ううん、やっぱりそれかしら」
「市販のヨーグルトに漬けたらどうかしら」
「そっちの方がいいかしらね」
 華奈子は美奈子の話を聞いてあらためて考えた、そうしてだった。
 美奈子とあらためて相談に入った、二人はこのことについても一緒に考えてそうして答えを出そうとしていた。


第百三十一話   完


                             2014・5・9 
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