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魔法超特急リリカルヒカリアン

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無印編
  第五話

 
前書き
コメントが来た嬉しさのあまり、速攻で書いて投稿しました。
短いのはキリがいい所で終わらせるためです。 

 
フェイトとジュエルシードを賭けた一騎打ちをした日の翌朝。なのははユーノと共にのぞみ達の泊まっている部屋にやって来た。

「すみません。高町なのはです。」

「あ、なのはちゃん。来てくれたんだ。」

「さあ、入って。」

なのはが扉をノックすると、のぞみとテツユキ君が彼女を出迎えた。なのはは二人に案内され、部屋の中に入る。

「やあ、なのはちゃん。待ってたよ。」

部屋の中では先にひかり隊長が座布団の上に座っていた。なのははのぞみとテツユキ君に勧められ、ひかり隊長の向かい側に座る。そして、のぞみとテツユキ君それにミナヨちゃんはひかり隊長の隣に座った。

「では、なのはちゃん。約束通り、あの宝石について説明してくれるかい?」

「それについては僕が説明します。」

ひかり隊長が聞くと、なのはに代わってユーノが答えた。そして、説明を始める。

彼は異世界から来た存在である事。

宝石の名がジュエルシードである事。

ジュエルシードは彼が古代遺跡から発掘したものである事。

輸送中、次元輸送船が事故に遭い、ジュエルシードが海鳴市にばら撒かれてしまったこと。

ジュエルシードを封印し、回収する為にこの地に降り立ったものの、負傷した上魔力を消耗してしまい、なのはに手伝ってもらっている事を。

「なるほど。でも、何でこっそり回収しようとしたの?」

テツユキ君がユーノに聞いた。すると、彼は答える。

「この世界には、僕のいた世界みたいに魔法文明はありませんから。無用な混乱を引き起こしてしまうからです。」

「確かにそうだな。私たちが地球に来たばかりの頃もそうだった。」

ユーノの言葉にひかり隊長が納得する。今でこそ、JHRという組織が出来て人間とヒカリアンは共存しているが、最初はやはり人類が初めて遭遇する地球外生命体と言う事で混乱があった。

「ひかり隊長。これからどうするんですか?」

その時、のぞみが聞いた。

「決まっている。この二人に協力してジュエルシードを回収するんだ。」

「ええ!?いいんですか!?」

ひかり隊長の言葉にユーノは驚愕する。

「ああ。あんな危険な物を放置しておく事は出来ないし、何よりブラッチャーも狙っているからな。」

「ありがとうございます。でも・・・」

「もちろん、魔法の事は公表せずに極秘で行う。そこの所は安心してくれ。」

JHRはなのはとユーノに協力する事となった。





その頃、ブラッチャー達はと言うと・・・

「「「カンパーイ!!!」」」

フェイトの家で祝杯を上げていた。

「ほら、フェイトちゃんもじゃんじゃん飲んで食べて!」

ドジラスがフェイトの皿にどんどん食べ物を乗せていく。テンションの高いブラッチャー達にフェイトはオロオロしっぱなしだ。一方、アルフは遠慮無くご馳走を食べている。

「ついにヒカリアンどもを出し抜いてやったぞ!!」

「やりましたね、親分!!」

「ホント、良かった良かった。」

長年苦汁を舐めさせられ続けたヒカリアンに対する勝利に、ブラッチャーは完全にどんちゃん騒ぎだ。

「これも全部フェイトちゃんのおかげだな。」

「そうですね親分!」

「ホント、強かったね〜。」

「そ、そんな!私こそジュエルシード探しを手伝ってもらって・・・」

ブラッチャー三人組に褒められて謙遜するフェイト。そんな彼女にブラックエクスプレスが言った。

「まあまあ、フェイトちゃん。そこは胸を張ってもいいんだぞ。」

「そうそう。」

「強いんだから、もっとそれを自慢しないと。」

ドジラスとウッカリーもブラックエクスプレスとは同意見だ。

「皆・・・ありがとう。」

そんな優しい彼らに、フェイトは笑みを浮かべるのであった。




「あ〜。食った食った。」

宴会終了後。ブラックエクスプレスはベランダに出て休んでいた。

「隣、いいかい?」

すると、そこへアルフがやって来る。

「ああ、いいぞ。」

ブラックエクスプレスがそう答えると、アルフは彼の隣に腰を下ろす。

「ありがとな。」

「は?」

突然、礼を言われたブラックエクスプレスはポカンとなってしまった。そんな彼にアルフは言葉を続ける。

「あんたらが来てから、フェイトは良く笑うようになったし、ご飯もちゃんと食べるようになったよ。」

「ん?俺様達が来るまでは違ったのか?」

「ああ・・・」

アルフは神妙な面持ちをする。だが、何故彼女がそんな顔をするのかも、かつてのフェイトに元気が無かった理由もブラックエクスプレスには分からなかった。その時・・・

「ちょっと親分!休んでないで一緒に後片付けして下さいよ!!」

「アルフも手伝って。」

ドジラスとフェイトからお呼びがかかった。

「おっと済まんな。」

「今行くよ〜。」

それを聞いた二人は直ぐに部屋に戻るのであった。



続く

 
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