オズのモジャボロ
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第六幕その六
王様はです、ドロシー達に言いました。
「では次は」
「ええ、エメラルドの都で会いましょう」
「その時を楽しみにしているよ」
王様は今からとても楽しそうです。
「また会おう」
「それじゃあね」
「では諸君はこれから何処に行くのかな」
「狐の国と驢馬の国に行くわ」
ドロシーは王様にこれからの行き先をお話しました。
「あの二国の王様達もパーティーにお招きするの」
「そうか、賑やかになるな」
「パーティーは人が多い方が楽しいでしょ」
「その通りだ」
まさにとです、王様はドロシーの今の言葉にはっきりと答えました。
「そして賑やかに楽しむに限る」
「だからあの人達もお招きするのよ」
「いいことだ。では道中幸あらんことを」
「ええ、楽しい旅にしていくわ」
「その様にな」
こうしてお別れの挨拶をしてからでした、一行は兎の国を後にして黄色い煉瓦の道に戻りました。そうして。
一行はさらに進んでいきます、そしてここでなのでした。
カルロスがです、ドロシーに尋ねました。
「あの、アンヤコレヤ女王ですけれど」
「あの人がどうかしたの?」
「あの人今どうされてるんでしょうか」
「元気よ、とてもね」
「そうですか。それは何よりです」
「ええ、ただあの人にはかかしさん達が招待状を送りに行っているから」
それでだというのです。
「私達はウーガブーの国には行かないの」
「そうなんですね」
「あの国はウィンキーにあるの」
ウィンキーの谷間にあるのです。
「だからかかしさんと木樵さんが招待状を届けに行ったの」
「そうなんですか」
「ええ、私達はカドリングよ」
カドリングの名士の人達をお誘いに巡っているというのです。
「この赤い国よ」
「そうなんですね」
「赤はいい色ですよね」
今度は赤い服が大好きなジョージが言ってきました、見れば彼は今も赤い上着です。神宝は青でカルロスが黄色です。
「本当に」
「カドリングの色だからね」
「そういえば今の君達の服の色は面白いね」
ここでモジャボロも言いました、三人の男の子のものだけでなく二人の女の子の服も見てです。
「ジョージが赤」
「カドリングですね」
「神宝が青」
「マンチキンですね」
「カルロスが黄色」
「ウィンキーですよね」
まずは男の子三人がでした、そして女の子達はといいますと。
見ればナターシャは黒いドレスではありません、紫のドレスです。そう、その紫の色こそがなのです。
「ナターシャは紫だから」
「はい、ギリキンです」
「そして恵梨香もね」
最後の恵梨香はといいますと。
緑のふわりとしたブラウスに長いスカートです。これで彼女もなのでした。
「緑だからね」
「エメラルドの都ですね」
「君達は五人でオズの国だね」
「そうなっていますね」
「オズの国は色がそれぞれの国を表すからね」
このこともまたオズの国の特徴です。
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