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ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士

作者:竜胆
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第七話 夫妻凶牙

 
前書き
スノウ夫妻激闘編です
 

 
スノウパンサーside


ジルベール「ちっ…ちょこまかと…」
ジルベールは刹那でスノウパンサーとの間合いを詰めようとするが、逆に向こうから間合いを詰められてしまい、思うように自分の戦いが出来なかった

由花里「ジル様!援護しますわ!」
由花里は矢を5本つがえ、スノウパンサーに放った
由花里「奥義・追陽閃!」
放たれた5本の矢は、ホーミングしているかのようにパンサーに襲いかかった

しかし、パンサーはその身軽な動きで全ての矢を避け、爪で弾いた

由花里「くっ…」

ジルベール「そこだぁっ!」

ジルベールはパンサーが爪で矢を弾いた一瞬の隙を突き、一気に懐に入った

ジルベール「ナハト流・天翔斬!」
抜刀と同時に斬り上げを放ったが、パンサーが爪でこれを防いだ

ジルベール「何だ?この反応速度は?」

クラリスクレイス「どけい!ジル!」

詠唱を終えたクラリスクレイスが炎のテクニックであるフォイエを放った

ジルベールは寸前でパンサーと間合いを取り、火球はパンサーに当たり爆発した
爆発の規模は大きく、煙の多さがその威力を語っている

クラリスクレイス「ふん!これは利いたであろう?」

煙が巻き上げる様を見たクラリスクレイスは完全に油断しており、パンサーに背を向けてしまった

そしてそれを待っていたかのように、パンサーが煙の中からクラリスクレイスに向けて突撃してきた

クラリスクレイス「あ…あ…」
完全に虚を突かれたクラリスクレイスは反応が遅れ、避ける余裕が無かった。
そして痛い一撃が来ると感じたクラリスクレイスはクラリッサを盾にし目を閉じた





ジルベール「間に合えぇぇぇぇッ!」

ジルベールがクラリスクレイスを助ける為、飛んだ
そしてパンサーの凶爪がクラリスクレイスに当たる寸前にジルベールは救出に成功したのである
勢い余ってゴロゴロと転がっていたが、ちゃんとクラリスクレイスを抱き締めていた

ジルベール「大丈夫か?」
クラリスクレイス「ジ…ジル!別に助けろとは言ってないぞ!」


カリーナ「これでも食らいなさい!」
カリーナはソードで思いっきり振り上げた
カリーナ「ライジングエッジ!!」
ライジングエッジはソードのPAである
思いっきり振り上げ、敵を宙に浮かせて追撃するのが常套手段である
しかしそれは軽量エネミーならではの手段である
パンサー等の大型ではダメージを与えるだけである

ライジングエッジを放った後は空中で追撃が出来るので、カリーナは次のPAを放った
カリーナ「ツイスターフォール!!」
空中で縦回転斬りを行い、落下しながら地面に剣を叩きつけるPAである
この地面に剣を叩きつける時、衝撃波が発生するのである
その衝撃波を受けたパンサーは少し怯んだ
カリーナ「ユウリ、今よ!」

ユウリはパンサーの頭部目掛けて突撃した
そしてパンサーの正面に立ち、武器をクロスさせ
ユウリ「粉塵裂破衝!!」
と切り裂く…筈だったが
ユウリは技を出す直前にパンサーが怯んでいない事に気付いた
ユウリ「まさか…氷ブレス?」
その予想通り、パンサーの口から氷ブレスが放たれ、ユウリに直撃した
まともに受けたユウリは凍結の状態異常になってしまった

カリーナ「ユウリ!?待ってて、今行くよ!!」

由花里「駄目ですわ!下がって!」
由花里の静止を無視し、ユウリの下に駆け出したカリーナ
アンティを使いユウリにかかってる凍結の状態異常を解いた
カリーナ「ユウリ!大丈夫?」
ユウリ「カリーナちゃん!危ない!」
パンサーは両前足の爪で二人を引っ掻いた
まともに受けた二人は吹き飛ばされてしまい、壁に激突して気を失った

ジルベール「カリーナ!ユウリ!…貴様ァッ!」

ジルベールは怒りに身を任せ、炎属性である赤炎両刀・焔を装備し、練気開放をした

練気によって灼熱の炎が刃に纏い、更に攻撃力を上げている
ジルベール「クラリスクレイス、二人を頼む」
クラリスクレイス「わかっておる!」

由花里「ご一緒しますわ!」
由花里がジルベールの隣に来て弓を構えた
ジルベール「無理するなよ…」
由花里「そちらこそ、ご無理をなさらず…」

ジルベールと由花里は、堂々としているスノウパンサーを睨んだ






スノウパンシーside

キースはツインマシンガンで乱射しているが、いまいちヘッドショットが狙えない
相手がちょこまかと動いているので狙いが逸れるのである
キース「この野郎…当たれ!」
キースはツインマシンガンを連結し、ドラグノフ・レール・バスターライフルでパンシーの足を狙った
足を撃って転倒させる狙いである
しかし、素早い動きでキースに突撃してきたのでキースは狙撃出来ず、パンシーの一撃を受けた
キース「ぐあっ…くそぉっ!」

リン「キース!?大丈夫?」
アルト「キース!動かないで!」
そう言ってアルトはカードをキースの近くに設置し、回復のレスタをかけた
キース「サンキューな」

アテナ「リン…私と一緒に敵の目を引き付ける…キース…狙撃…」
リン「わかった!」
アルト「では私はサポートに回るわ!」
キース「よーし、じゃあ早速…」

ヒューイ「ふははは!この一撃、受けてみよ!」
ヒューイはまるでターザンのように木にワイヤードランスを引っ掛けその遠心力を利用し強烈な蹴りをパンシーの横っ腹に叩き込んだ…が、
パンシーは横凪ぎに爪でヒューイを引っ掻いた
ヒューイ「ぐはああぁぁっ!」
ヒューイは吹き飛ばされてしまい、倒れた
アルト「ヒューイさん!待ってて!」

しかしヒューイは直ぐに立ち上がった
ヒューイ「うおおおおおっ!根性で復活ッ!!」
と立ち上がりパンシーに突撃した
アテナ「あたし達も…行くよ…リン…」
リン「了解!おりやあぁぁっ!!」
気合いと共にリンが突撃し、その後にアテナが続いた

その頃キースは狙撃の準備をしていた


キース「さて、狙い撃つぜ」


リンが剣でパンシーの足を狙うが間合いをとられ、距離を離された
リン「このッ!当たりなさいよ!」

アテナ「…もらった!」
上空に飛んでいたアテナが槍を突きだし、ドリルの様に回転しながらパンシーに向かっていった
アテナ「流星螺旋斬!!」

しかしパンシーの反応が早く、避けられてしまった…

アテナ「くっ…」

ヒューイ「これならどうだ!」
ヒューイはワイヤードランスをパンシーの爪に引っ掛け、後ろに引っ張り、その張力と反動を利用し強烈な蹴りをパンシーに叩き込んだ

その衝撃に倒れそうになるパンシーを見逃すキースでは無かった
キース「そこだ!!狙い撃つ!」
電磁弾が放たれ当たると思っていたが、パンシーは倒れるのを利用して地面を一回転し、避けた
キース「げ、また外した…にゃろう…」

リン「まだまだぁッ!」
リンは剣を盾に納刀し、抜刀した
リン「ジルさん直伝、覇刀竜胆(はとうりんどう)!!」
覇刀竜胆は刀のPAで、フォトンを斬撃波に変え、彼方を切り裂く技である
しかし、敵との間合いによって攻撃力が左右されるので扱いが難しいのである
ジルベールの虚空蒼破斬はこれをナハト流の技に改良したもので、練気開放によって得た気の刃に、フォトンの刃を上乗せすることで、攻撃力を倍以上に上げ、射程を伸ばしている

放たれた斬撃は一直線にパンシーに向かっていったが、パンシーが覇刀竜胆を放った瞬間に間合いを詰められてしまい、大したダメージが与えられなかった
リン「そんなっ!?きゃああっ!!」
そして突撃したパンシーの強烈なタックルにリンは吹き飛ばされた

キース「リン!?やりやがったなてめえ!!」
キースはツインマシンガンをクロスに構え、エネルギーを溜めた
そして臨界点を突破したエネルギーを一気に放出した
キース「X(クロス)バスタァァァァァァッ!!」
極太のフォトン粒子ビームがパンシーに直撃した
キース「貫けぇぇぇぇっ!」
そう気合いを入れるとビームに勢いが増し、パンシーを吹き飛ばした
キース「はぁ…はぁ…どうだ?」

雪煙舞う中にうごめく物があった…スノウパンシーである
キースの最大必殺技、X(クロス)バスターを食らってもまだ動けるとは相当な体力である

キース「ちっ…もう一発でどうだ!」
と銃をクロスし、また放とうとするが
リン「駄目!そんなことしたら銃も壊れるし、腕も火傷するよ!」
アルト「無茶は駄目!よく考えて!」

止めようとするリンとアルトの前にヒューイが立った
キース「ヒューイ…」
ヒューイ「俺は止めん!思い切りぶつけて来い!!」

リン「ぇえええ!?」

キース「ありがとよヒューイ…恩に着る」

そしてエネルギーを貯め初め、次第に臨界点に達しようとしていた
パンシーがそれを見て再び突進してきた

キース「これで決めるぜぇッ!X(クロス)バスタァァァァァァッ!!」

再び極太のフォトン粒子ビームがパンシーに直撃した
しかし今度はそのビームがパンシーの体を貫通し、撃ち抜いた

ビームによって貫かれたパンシーはようやく倒れた…

と、同時にキースが膝を着いた
リン「キース!!」

リンがキースの下に駆け寄り、支えた
キース「な、大丈夫だったろ?」
リンは何時も通りのキースを見て不意に涙が出た

リン「ばかっ…何時も…無茶ばっかして…グスッ…」

キースはリンの頭を撫でながら…
キース「悪かったな…リン…」

その様子を見ていた三人は倒れたパンシーの下に行き驚愕の真実を知った
ヒューイ「これは!」
パンシーの腹のあたりに丸い球体のような物が刺さっていたのだ
これはダーカー侵食核と言ってこの状態は、ダーカーの成分が体内に入り込みエネミーの身体能力が倍以上になるのだ
ダーカーとはアークスの敵、この宇宙の敵として認識しており、蟲のような外見をしたエネミーである
汚染されたフォトンを媒体とし、神出鬼没の如く色々な所に現れる
酷い時は、アークスシップに襲撃してくるのである
この核は汚染されたフォトンが原生生物に付着し、それが大きくなって核となったのである、時間が経てば経つ程、核が大きくなり、驚異的な身体能力を得ると同時に理性を失う
アルト「大きいね…」
アテナ「道理で強いわけ…」
そう納得する二人であった















スノウパンサーside

こちらは練気開放したジルベールと由花里が二人で奮戦していた
練気によって炎を纏ったダブルセイバーを巧みに操り、パンサーを圧倒していた
由花里は間合いを取ったパンサーに弓矢で追い討ちをかけ、確実にダメージを与えていた

ジルベール「一気に決めるぞ!由花里!」
由花里「はい!」

ジルベールは武器を回転し刃に灼熱の炎を纏わせた
由花里も気を矢に込めて精神統一をしていた

パンサーは体のほとんどが火傷しており、痛々しい雰囲気であった
おまけに矢も数ヶ所刺さっているのだ

そして精神統一を終えた由花里は矢に気を込めて構えた

由花里「この矢に…貫けぬ物はありませんわ!」
矢の先端部分に光が表れ、次第に大きくなっていた
そしてその光が人並みの大きさになると由花里は高くジャンプした
由花里「奥義・流星浄破弓!!」
放たれた矢は、空から落ちてくる流星の如く、光を纏って恐ろしいスピードでパンサーに向かっていった

パンサーは避けようとするが、もうひとつの存在に気付いた
ジルベールが刹那でパンサーの懐に入り、灼熱の一撃を放とうとしていた
ジルベール「燃やし尽くせ!紅蓮業炎斬!!」

超高温の炎に胴体を焼き斬られたパンサーは大きく仰け反った
そして由花里の流星浄破弓がパンサーの頭部を貫いた

パンサーは断末魔の声を上げながらその場にゆっくりと倒れた…


ジルベール「…ぐっ…練気が…」
彼が纏っていたオーラが霧散し、その場に倒れそうになったが
由花里「ジル様!!大丈夫ですか!?」
由花里に支えられ、倒れることはなかった
由花里「まあ、凄い汗…」
ナハト流・練気開放の効果が切れると大量の発汗を伴い、一気に疲労が襲ってくるのである
つまり、この練気開放は一日に一回が限度なのである
疲労によって立ち上がれないジルベールは赤炎両刀・焔を杖の様にしてパンサーの下にいった
由花里もジルベールの後に続き、パンサーの下にいった

そして骸となったパンサーを見た二人は目を見開いた
ジルベール「核付きか…」
由花里「道理で強いはずですわね…」

パンシーの腹部に刺さっていた赤黒い球体がパンサーの腹部にも刺さっていたのだ

カリーナ「ジルー!由花里ー!」
ユウリ「大丈夫ですかー?」
クラリスクレイス「ジルー!倒したのかー?」
と三人がジルベールの所に走って来た
ジルベール「二人とも大丈夫か?」
カリーナ「うん、ジルの方こそ大丈夫?」
ユウリ「凄く疲れているようですけど…」
ジルベールの酷く疲れた表情を見てユウリとカリーナは心配した

ジルベール「ああ、大丈夫だ…」

そしていきなりカリーナとユウリが頭を下げた
カリーナ「ゴメン!あたし達が足引っ張っちゃって…」
ユウリ「そのせいで…ジルさんにこんな無理を…ごめんなさい…ごめんなさい…」
と、いきなり泣きながら謝ってきた
俺は二人の頭を撫でて
ジルベール「仕方ないさ…今回は核付きだったからな…でも大丈夫、俺は気にしてないしカリーナ達のせいにするつもりもない…」

カリーナ「ジル…グスッ…ありがと…」
ユウリ「ジルさぁん…うぇえん…」
と優しい言葉をかけたジルベールであったが結局二人を泣かせてしまった

クラリスクレイス「全く…本当に疲れたぞ…ジル!今日はここまでにしてまた次にするのだ!」

クラリスクレイスの駄々が始まった
キース「クラリスクレイスの言う通りだ…今日は止めにしとこうぜ…」
と両手に血の滲んだ包帯をしたキースとその後ろにアルト、アテナ、リン、ヒューイが来た

ジルベール「キース!?どうしたんだその手は?」

キース「ははは…ちょいと無茶しすぎたかな…お陰で暫く戦線離脱だぜ…」

と笑いながら言ったが
ヒューイ「すまない!!この俺が着いていながら従弟の相棒を死なせてしまうとは…」
と勢いよくお辞儀し、ジルベールにボケた
キース「いや生きてるから一応!勝手に殺すな!」
ヒューイ「フム、突っ込む元気があると言うことは大丈夫ってことだな!」
ジルベール「変な方法で元気かどうか確かめんじゃねえ!」

リン「何だかんだで二人とも元気ね…」
アルト「そうだねー♪」
アテナ「…体力バカ…」
とぼやく三人も疲れの色が出ていた


ジルベール「もうみんな疲れているから今日は上がるか」
全員納得し、テレパイプを設置しようとした






「あーーーーーっ!!あたしの獲物横取りされてるー!!」

全員がその声に驚き周囲を見渡したが…いない


「横取りした奴は許さなーい!!滅殺☆バーンストライク!!」

ジルベール「避けろぉっ!!」

全員が今いる場所からそれぞれ避けた
するといきなり特大の火球が落ちてきて大爆発を起こした
その爆風に皆は身動きが取れなかった…

キース「いててて…な、なんだ?」
カリーナ「あ、あれ!!」
カリーナがある場所を指差した
そこに人がふわふわと浮いているのである
ドクロの可愛らしいお面…死神のような鎌…

そう、ジルベール達が探していた魔法少女だったのである






 
 

 
後書き
エルシア「えーっ!またあたし出番無いの?」
ジルベール「我慢しろ…」
キース「あーあ、銃壊れちまった…」
リン「あんたが無茶するからでしょ!」
由花里「とは言え遂に魔法少女出現ですわね!!ジル様と一緒に化けの皮を剥がしますわ!!」
エルシア「またジル君と一緒にって言ったー!!ジル君の隣はあたしなの!」
由花里「お黙りなさい!まだ告白もしてない分際で隣を得ようなんて身の程知らずにも程がありますわ!!」
ジルベール「とにかくお楽しみに…」

 
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