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勇者指令ダグオンA's どっこい

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第七話 機動六課への査察

ある日の機動六課

「なに?今日は査察が来るだと?」

機動六課の掃除をしている力達。

「まぁ・・・普段から俺達の後始末してるはやてなら大丈夫だろ」

普段悪い事という悪い事をしまくってる力達にとってははやての誤魔化しなど朝飯前だと思ったのだが・・・

「ん?どうしたはやて?」

「う~ん・・・」

何やらはやての顔色が悪く。

「バタン・・・きゅー」

倒れた。


第七話 機動六課への査察





機動六課・医務室

「う~んう~ん・・・・」

思いっきり青ざめていてベッドで寝込んでいるはやての頭に聴診器を当て照るシャマル先生。

診断は・・・

「・・・過労ね」

今まで責任取り過ぎてとうとう倒れてしまったらしい。それを見ていた力達は・・・

「見るも無残な姿に・・・」

「こりゃ立ち直れないぞ・・・」

力・飛鳥の馬鹿コンビが青ざめているはやてを見つめながら呟いた。

「兎に角困った・・・」

「こういう査察の時に限っているのが・・・」

いつもの六馬鹿&魔王と死神である。はっきり言って超不安なメンバーであった。

「・・・くぅ!こういう時にまとめ役のありがたみが分かるの!」

「まぁまぁ・・・無理なもん要求したってダメっしょ・・・」

とりあえず会議室に集まりホワイトボードで作戦会議を始める力達。

「とりあえず・・・査察官が帰るまで何とか誤魔化さないと・・・」

「・・・悪いことは八神組の得意分野なの・・・」

「て!お前らいつ八神組になった!!」

勝手に八神組に責任を押付けようとするなのはとフェイトに向かって激怒する力。

「何を言ってるの!正義の管理局がこんな事しちゃいけないの!」

「そうだよ・・・ここは悪の八神組が誤魔化さないと!」

都合の悪いことを全て八神組に押付けようとするなのはとフェイト。

早くも一時休戦がミシミシと音を立てて崩れ去ろうとしていた。

「まぁまぁ・・・お爺ちゃんも抑えて抑えて・・・ここは!八神組六馬鹿で一番頭がいい大地の出番だ!」

「てめ!めんどくさい事を全部俺に押付けるつもりだろ!」

楓の一発に激怒する大地。

普段から面倒ごとを押付けられているとこうなるだろうが、大地が八神組六馬鹿で一番頭が良いのも事実だった。

そこで出した結論。

「とりあえず・・・替え玉のカカシを用意しておいた方が良いんじゃねえか?」

「それだ!」

と言う事で一番迷惑をかけてもいいであろうと影の守護者はやてに連絡を取るが・・・

『ご~め~んはやて逃げ出しちゃった~♪』

というミツキの一発。

「ミツキさん!そこを何とか!このままだと私達地の果てに飛ばされちゃいますよ!」

『う~ん面白うそうだしすぐに見つけてあげるわ~』

と言ってミツキが総力を挙げて影の守護者はやてを探すのであった。



ピンポーン

「来たああああ!!」

機動六課の玄関に査察官が来てしまったのだった。

兎に角、影の守護者はやてが見つかるまで必死に誤魔化すしかなくなった力達は機動六課の制服に身を包み迎えうった。

「ここが機動六課ですか?」

査察官が挨拶すると力が・・・

「はいはい!私が機動六課の部隊長秘書の南力です♪」

そう言って査察官に滅茶苦茶握手しまくる力。

「な・・・何という元気な方が・・・ていうかあなた局員ですか?」

「いえ!アルバイトです」

「な!機動六課ではアルバイトを雇っているのですか!?」

アルバイトと言う事に仰天する査察官。するとフォローを入れる飛鳥。

「い!いえ!部隊長は機密文書を外部に漏らさないように、あえてアルバイトを秘書にしているんです!こんな理解力もなさそうな馬鹿に管理局の事なんてわからなそうなので!」

「ふむ・・・成る程・・・もっともですね」

そう言ってメモする査察官。

それを見ていたなのはとフェイトは・・・

(流石・・・管理局の獣)

(物事を誤魔化すのが得意なの)

といった具合に感心するのだが次なる難関がおきた。

「では・・・早速ですが部隊長に会いたいのですが」

「「「「ギク!!」」」」

査察官の言葉に今ベッドで青ざめているはやての姿がよぎった。

「部隊長は・・・その」

「部隊長は欠席ですか・・・何というだらけた部隊だ・・・」

といった具合にはやての評価をつけようとする査察官。

「ちょっと待ってください!はやてちゃんはだらけてません!」

「そうです!訂正してください!」

査察官に噛み付くなのはとフェイト。

すると

「部下の教育もなってませんね・・・」

「「ムカ!」」

この場で査察官にお話をしたくなる衝動を抑えながらなのはとフェイトが我慢していると。

「やぁ~これはこれは査察官殿~私が八神はやてです~」

「「!!」」

なのはとフェイトがドアに振り返った時、そこにははやての姿が・・・

だが様子が凄まじく変である。

顔は俯いて何故か両手両足が凄まじく変な方向に向かってフラフラし空中に浮いていた。

実は具合の悪いはやての両手両足にワイヤーを取り付けて力達が操作をしているのである。

己のご主人に何て事をしているのであろうか・・・

因みに背後では無理矢理捕獲してきたDはやてに台本を持って吹き替えさせていた。

尚Dはやてを替え玉にしないのは少女時代なので身長差がありすぎて誤魔化せないからである。

「あなたが部隊長ですか・・・あの・・・何で空中で静止してるんですか?」

「「ギク!!」」

空中で人形劇状態になっているはやてに疑問を持った査察官になのはとフェイトは・・・

「あ!えっと!はやてちゃじゃなくて!部隊長は日々己の魔力鍛錬を怠らないように常に魔力を使った状態を維持しているんです!その為に常に集中力を使う空中静止をしているんです!!」

「部隊長は日々率先して自ら辛い訓練をしているんです!!その結果隊員たちの訓練する気を引き出させるのです!」

と必死に八神組の様に誤魔化していた。

「ふむ・・・なるほど・・・まぁ・・通常の三十億倍の重量の制服を発注するくらいですから鍛えてるんでしょうね」

(はやてちゃんそんなもん普段から使ってたの!?)

納得する査察官になのはとフェイトははやての秘密を知って絶叫するのだった。

その頃

影の守護者世界では・・・

「・・・・・」

何故かグラサンにマスクを着けてクラナガンを歩いている影の守護者はやての姿が・・・

その理由は・・・

『管理局を脱走した八神はやて氏を捕獲した方にはファントムから豪華景品がプレゼントされるようです!』

テレビのスクリーンに大きく映し出された影の守護者はやての姿。

「ミツキめ・・・ウチを逃さんように賞金かけおったな・・・」

すると

「いたぁ!八神部隊長だ!」

「ギク!」

振り返るとマッハキャリバーで完全追跡モードの影の守護者スバルの姿が・・・捕まえる気満々らしい。

「部隊長!御用だ!それでもってミツ姉にアイスの食べ放題券貰うんだ!」

「いやや!それでもって八神組のやらかしたあれやこれやの責任なんてとれるか!!」

そう言ってフルスロットルの影の守護者スバルから飛んで逃げる影の守護者はやてだった。

その頃の八神組

「それで部隊長・・・部隊の抱負は?」

「はい~ええ~部隊の結成は世界の平和と安全というか力兄の被害を最小限にとどめるっちゅうか・・・う~んとう~んと」

まだ機動六課の知識が無いため完全にアドリブで話し始めるDはやて。

「あ!そうそう!悪の宇宙人を倒す為に我々が盾となり~」

「顔が見えないので顔出してくれませんか?」

「ギク」

思いっきり焦るDはやて。

すると

「あ!査察官様!ゴミが付いてます!」

「あどうも」

フェイトが査察官の正面に立ち制服のゴミを取り除き視界を遮っている隙に力と飛鳥がはやての制服の上着のボタンを外してはやての頭を強引に捻じ込みDはやてを無理矢理捻じ込んで二人羽織の状態にした。という訳で首から上だけDはやてで胴体ははやての状態である。

「おほん!では話し始めますね~」

「あれ?部隊長何か幼くなったような・・・けど胴体は普通だからいっか・・・」

とりあえず誤魔化しまくってはやての体を操作し必死に説明する力とDはやて。

「というわけです」

「ふむなるほど・・・」

査察官に説明が終わるとDはやてをはやてから取り出さなければならないのだがゴミがではべたすぎる。


するとティアナが念話でスバルに・・・

(あんたお腹痛いとか言って査察官の気をそらしなさい)

(え?ティア何で私が!?)

(この中で一番お腹壊しそうなのあんたでしょ!)

(うう・・・)

不満を抱きながらもスバルがお腹を抱えて屈み込み査察官の気をそらした。

「どうしました?」

「う!急にお腹が・・・」

そして勢いよく立ち上がり・・・

「生まれる!!!」

ズッドーン!!

確実に事態を悪化させる爆弾発言に爆発する力達。

査察官も唖然としている。

するとティアナがスバルの耳を引っ張り・・・

(この大馬鹿スバル!!何で生まれるなんて言うのよ!!!)

(いや!その方が緊急事態っぽく思えて・・・勢いでつい・・・)

(こっちの方が緊急事態よ!!)

冷や汗するスバルに絶叫するティアナ。

そして

「機動六課では妊婦を働かせているのですか?」

やはり査察官に突っ込まれてしまい・・・

「ぶ!部隊長は本人の働く意思を尊重してそのガッツを局員に次会えるためにあえて汚名を着るような事をしているんです」

超引き攣った顔をしながら苦しく誤魔化そうとする力。それを納得しようとしてない査察官をとりあえず別の場所に移動しようと考えた。

スバルも査察官を案内しようとするが・・・

「あんたはいいわ」

「何で!?」

「・・・あれ」

ティアナが指を指すと・・・

「スバル・・・おめえ今の話本当か・・・」

超怖い顔をしたたまたま来ていた父・ゲンヤ。

そしてゲンヤに両肩を掴まれがくがく揺さぶられるスバル。

「言え!誰だ!?誰の子だ!?」

「ふぇええええええええ!!!父さん!!!」

「誰の子だあああああああああああ!!!」

あまりにも必死にガクガクと揺さぶるため思わず・・・

「だ!大地の子!大地の子!!!!」

パニックに陥ったスバルは余計に事態を悪化させる発言をしてしまった。

「・・・そうか・・・それじゃあ今からそいつを殺しに行く・・・」

そう言って機動六課を飛び出して行ってしまったゲンヤ。

「苦しかった・・・大地ならなんとかするよね?」

そう言って査察官の元に合流しようとするスバル。

因みに大地は・・・

「・・・3分経った」

我が家のボロアパートで暢気に昼ごはんのカップラーメンをストップウォッチ片手に待っていた。

そこに

「てめえ!人の娘を玩んで孕ましやがったなああああ!!」

と言った具合にゲンヤが怒鳴り込んできた。

物凄い誤解をされている挙句全く身に覚えがない大地年齢=彼女いない歴。

だが八神組で一番賢い男は・・・

(・・・大方何かを誤魔化そうとして誤解されたら俺に責任を押し付けたってところか)

大まか合っている大地の推理だった。

その頃影の守護者世界

「いたか!」

「探せ探せ!!」

ゴミ捨て場の近くで管理局員の方々が周囲を探し回り通り過ぎると・・・

「ガバッとな!」

ゴミ捨て場のポリバケツの中から出てくる影の守護者はやて。

まるで一昔前のコントである。

「くそ・・・本気出しおってこれじゃ犯人やん・・・ん?」

ポリバケツ被りながら上を見るとヘリコプターの群れが・・・

「物量作戦かい・・・経費無駄遣いしおって」

ポリバケツの底をくりぬいて移動できるようにし逃走する影の守護者はやて。

余程八神組の責任の数々を負いたくないらしい。

戻ってダグオン世界再び人形劇が再会されると思いきやはやての身体が震えだした。

「どうした?」

「不味い!」

「あああああ・・・・」

とうとうはやての身体が人形劇に耐え切れずに倒れてしまうのだった。

凄まじく具合の悪そうなはやて。

「あれ?部隊長どうしたんですか?」

査察官がはやての顔をのぞこうとすると・・・

ピー!!

「非常事態訓練始め!要救助者の確保おおお!!」

「「えっほえっほ」」

救急隊員に変装した北斗とサイモンが担架を担いで現われると脈を取り始めた。

「脈が弱っている・・・すぐに医務室へ運ぶぞ」

「アイアイサー!」

北斗の指示にサイモンがはやてを担架に載せ医務室まで運んだ。

「このように部隊長はいつ起こるかわからない事件に向けて抜き打ちで非常訓練を始めるのです・・・これにより部隊には緊張で慌てないという習慣が付きました」

「なるほど」

力の誤魔化しを真に受ける査察官。

一方・大地のボロアパート

「ずず・・・孕ましたのはしょうがないとして・・・せめて挨拶してから発覚させやがれ」

「・・・そういう問題かよ」

とりあえずちゃぶ台に座ったゲンヤにお茶を出した大地は冷静な話し合いに持ち込んだ。

「だから誤解だって・・・」

「てめえこの後の及んでしらばっくれる気か!?そんな事信用すると思ってるのか!?」

「じゃあ!俺が孕ました!」

「なぬ!?」

「・・・どうせ俺が孕ましたって言ったら信じて孕ませてないって言っても信じないんだろ・・・構わん!俺が孕ましたことにしろ!」

「ほぉ~テメエいい度胸じゃねえか・・・」

「良いよ・・・殺せ!死ねばいいんだろ!!」

何を言っても無駄だと思い両手を挙げた大地。


一方

「う~んう~ん・・・」

物凄く唸っているはやての頭に聴診器当ててるシャマル先生。

「・・・で?どうだ?シャマル」

北斗の言葉にシャマル先生の診断は・・・

「う~ん無理に動かしたから余計に具合悪くなったわねこれ・・・しかも熱が上がったわ」

現在のはやての体温43度である。

「どうするのこれ?」

「う~ん・・・」

考えるシャマル先生。

すると

「宅急便で~す」

「あどうも」

突如医務室に現われた『ファントム宅急便』という者に生物注意という巨大なダンボールを渡された。

開けてみると・・・

「ムー!ムー!!」

健闘むなしくとっ捕まって縄でぐるぐる巻きにされて猿轡噛まさせられた影の守護者はやての姿が急いで北斗が影の守護者はやての猿轡を外し喋れるようにした。

「なんやねん!折角逃げたのに!ファントム全員から追っかけまわされたんやで」

「あら~ミツキさん本気出してくれたのね~」

「て!ミツキに頼むなんて反則や!ミツキ!何で協力したんや!」


そんなの面白そうだったからに決まってるじゃないの~♪


「あら~ミツキさん見事に私の電波を体得したみたいね~」

というミツキからの電波を受信したシャマル先生たちご一行様は影の守護者はやてを替え玉として部隊長室に無理矢理行かせるのだった。

「失礼します」

影の守護者はやてが部隊長室に入ると待ち受けていた査察官。

「八神部隊長・・・あなた部下に代わった教育を施しているようですね」

「へ?・・・あ!はいはい!!」

と言って誤魔化し始める影の守護者はやて。

「まずこの一風変わった隊員教育ですが・・・確かに合理的ですね~こんなアイディアとは正しく柔軟な発想ですね・・・」

「はぁ・・・どうも」

「つきましては色々と徹底的に説明していただきましょう」

「ええええ!!」

こうして影の守護者はやての懸命な説明により査察官は大変感心しながら納得し機動六課の危機は回避されるのであった。

余談だがはやてはお詫びに影の守護者はやてがピンチの時に替え玉で変わると約束したのであった。
 
 

 
後書き
やってきましたリリカルクエストの世界!さってセーブから・・・あ?此処までレベル上げてたんだ・・・

次回!勇者指令ダグオンA’s どっこい リリカルクエスト2

さっさと魔王を倒すぜい! 
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