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ペルなの

作者:御門
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番外編1

 
前書き
ふと思い付いたので投稿してみました。

一応、反省はしてる 

 
とある日のシャガールでの出来事




「では第四回『ドキドキ☆荒垣先輩をラブズッキュンさせる為の超特別課外活動部会議』をお馴染み私と順平、新たなお仲間アイギスを加えてやっていこうか」

「よろしくお願いするであります」

「…………あ~」

「どうしたの順平?そんな疲れきったため息なんかついちゃって」

「いやもう何て言うか、またなの?」

「そう言わないでよ親友。荒垣先輩を攻略しきるまでこの超特別課外活動部会議は絶対不滅です」

「アイギスまで巻き込んでよぉ。いっその事、ゆかりっちや風花も参加させちまえばいいのに」

「そんな腹ペコのライオンの前にブロック肉を放り込む真似は、ちょっと……」

「それと同じレベルなのかよっ!」

「女子にとって他人の色恋沙汰は珠玉のネタなんだよ順平……」

「はぁ~、前の作戦はダメだったのかよ?風花と一緒に料理習うのにかこつけて一気に距離を縮めるの。中々良い作戦だったじゃんよ」

「……確かにアレは一見、非の打ち所も無い完璧な作戦に思えたけど、それは私のスペックを計算に入れてなかった愚策だったんだよ」

「えっ?どゆこと?」

「大概の料理はレシピを一読みすれば作れるから、あっさり私の分の指導は終了。後日リベンジに難しい料理を二人きりの時に習おうとしたけど、どれもこれもあっさり作れちゃって免許皆伝のお言葉を渡される始末……」

「あー……」

「ああっ!強くてニューゲームした二週目の様に、大概の事は割りとあっさり何でも簡単に出来るこの才能が恨めしい!!」

「前から思ってたけど、お前って結構ナル気味よね」

「でも実際に朱音さんは何でも出来るであります」

「いやねアイちゃん、家事・スポーツ万能で勉強も学年トップ、見た目や中身も上等ってどこのマンガのキャラだよ!って言いたくなるのは知ってるけどさ、自分で言っちゃうのはどうなの?って話よ」

「自己評価が良く出来てるでありますね」

「あー…うん。そうね……てかもう荒垣先輩は諦めて、別の人を狙った方が良くね?」

「論外だけど、荒垣先輩の代わりになる様な人がそもそも私の側に居る?」

「あー……真田先輩とか天田とか?二人きりで遊びに行くぐらい仲良いじゃん」

「仲間だし、仲は当然いいよ。でも二人きりで遊びにって言っても、荒垣先輩とも行ったし、アイギスにゆかりっちに風花に桐条先輩とも、というか順平とも行った事あるじゃない」

「そう言えばそうか……」

「それに真田先輩には桐条先輩が居るし、天田くんにいたっては小学生だよ?正直、選択肢に入れるのはどうかなぁ?」

「…………不憫だなぁ」

「? とにかく、今回は基本に戻って自分磨きについて話し合おうと思う」

「自分磨きって具体的にはどんなのよ?」

「それは魅力とか学力とか勇気とかを上げて気を引こうかな、と」

「お前のそれ等、まだカンストしてねえの?」

※無海朱音のステータス
学力:天才
魅力:美しき悪魔
勇気:漢

「成せばなる!限界は自分が諦めた瞬間に決まるんだよ!」

「良い言葉だけど、実際問題これ以上どうやって上げるんだよ?」

「それを相談したいんだよね。コーヒーもワックもカラオケも神頼みもその他諸々も頭打ちな感じがするのは否めないから、こう新しく上げる何かが欲しいんだけど」

「完璧にカンストしてるじゃん。もう無理っしょ」

「限界は…!」

「いや、それはもういいから」

「ソレ等が無理なら新たなステータスを開拓してみてはどうでしょう?」

「新しいの?」

「はい。例えば情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ等でしょうか」

「成る程…」

「それ、有名なセリフの一部……」

「情熱と言えば真田先輩、気品優雅さと言えば桐条先輩、よし!早速聞いてみるよ!ありがとうアイギス!」

「役立ったみたいで良かったであります」

「それでいいのかよっ!」

「決まったからにはこうしちゃいられない。第四回『ドキドキ☆荒垣先輩をラブズッキュンさせる為の超特別課外活動部会議』はこれで終了!二人共ありがとう!では去らば!!」

風の様に支払いを済ませ何処かに行く彼女。

アイギスも彼女が居なくなると順平に挨拶を残し、店から出ていく。

そして一人残される順平。

「……やっぱアイツ、ダチとかならともかく、恋人とかにするのは度胸がいるよな。ステータス上げるべきなのはアイツじゃなくて荒垣さんの勇気じゃね?」

ある意味、一番的確な助言を聞く人は居らず虚しく宙に消えた……

 
 

 
後書き
体面を気にせずバカできる友達っていいですよね 
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