仮面ライダー　エターナルインフィニティ

「あらためて」
「よし、じゃあ正面からぶつかるな」
「それじゃあな」
　こう話してそしてだった、彼等は。
　一気に前に出た、今度は足を使っての突進だった。
　それで残ったゴッドの面々の突進にぶつかる、今度はそうしてだった。
　戦う、そしてその中でだった。
　フォーゼは率先して戦う、その剣が振るわれゴッドの怪人も工作員も倒していく。彼の周りで次々に爆発が起こる。
　リアス、一誠だけでなく他の戦士達も彼と共に戦う。そうして。
　その中でだ、遂に最後の相手であるサソリジェロニモジュニアを一誠がその拳の一撃で爆発させた時にだ、彼等の前に。
　黒い鉄の巨人が姿を現した、それは。
「キングダークだ」
「あれがですか」
「そうだ、あいつがな」
　まさにそのだ、キングダークだというのだ。
「ゴッド悪人軍団を率いていた」
「中に呪博士がいたんですよね」
　一誠はフォーゼの話を聞いて言った。
「そうですね」
「そうだ、しかし今はだ」
「そうだ、私がキングダークになっているのだよ」
　スサノオの声がしてきた、そのキングダークの口から。
「呪博士ではなくな」
「やはりそうだな」
　フォーゼもキングダークを見上げつつ納得した声で頷いた。
「今はあんた自身がキングダークだな」
「その通りだよ」
　如何にもだとだ、キングダークの姿になっているスサノオはそのことを自慢するかの様に戦士達に告げた。
「この姿で君達と戦おう」
「よし、それじゃあな」
「ああ、最後にな」
　一誠だけでなく元士郎もだ、前に出てだった。
　背から翼を出し一気に飛びスサノオに向かおうとする、だが。
　ここでだ、祐斗が二人を呼び止めた。
「ちょっと待ってくれるかな」
「えっ、何でだよ」
「こいつを倒せば終わりだろ」
「うん、確かにそうだけれどね」
　それでもだというのだ、彼もまたキングダークを見上げている。
「このキングダークはどうやら実体じゃないよ」
「！？そういえば姿が透けてるよな」
「ああ、確かにな」　
　二人もここで気付いた、このことにだ。
「じゃあこいつはイミテーションか」
「映像か何かか」
「その通り、今の私は幻影なのだよ」
　やはりだ、実体ではないというのだ。
「戦いは次の機会にと思ってね」
「何か思わせぶりなことが好きな奴みたいね」
「そうだな」
　ゼノヴィアはイリナのその言葉に頷いて答えた。
「そうした演出も好きか」
「ここはあえてそうするのね」
「その通りだ、私はこうした演出が好きなのだよ」
　スサノオは二人にも自分から言った。
「そして今君達に言うことは」
「あらためて再戦を、というのね」
　リアスもそのスサノオの幻影を見上げて言った。
「そう言うのね」
「その通りだよ、今の戦いは観て楽しませてもらった」
　そしてだというのだ。
「それで次に」
「貴方も出てそのうえで」
「楽しませてもらいたい。時間と場所は君達の好きにすればいい」
「そんな巨大な姿なら何処で戦っても意味ないだろ」
　一誠はスサノオを見上げつつ忌々しげに言った。
「どうせブルマも水着も見られないんだからな」
「ははは、私は服装まで言うつもりはない」
　そのことはスサノオは興味がなかった、彼の楽しみの対象ではないというのだ。