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ヘタリア大帝国

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TURN143 ラストバトルその十一

「そして前にだ」
「集中砲火ね」
「照準jは定めない」
 敵を狙わずその範囲を攻撃するというのだ。
「それで穴を開けてだ」
「その中を突き進むのね」
「そうする、ではいいな」
「わかったわ、女王さえ倒せばね」
「ラムダス達はコントロールを失う」
 柴神はキャロルにこのことを告げた。
「今すぐここにいるラムダス達を倒さずともだ」
「女王さえ倒せば後はどうとでもなるのね」
「烏合の衆なら何ということはない」
 女王のいないラムダス達こそそれでありそうなってしまった彼等なぞ今の連合艦隊の敵ではないというのだ。
「だからだ」
「ではまずは女王だ」 
 東郷はその惑星、大型のそれに匹敵する巨大さのそれを見つつ言った。
「あれを何とかしよう」
「艦載機は周りを防ぎながら艦隊から離れるな」
 柴神は艦載機のパイロット達にこう告げた。
「編隊を組みながらだ」
「わかりました、それでは」
「そうして」
「私も出る」
 他ならぬ柴神もだというのだ。
「ここが最後の戦いだ、ではだ」
「はい、今から」
「総員出撃ですね」
 まずは艦載機が出る、対空砲座やミサイルランチャーもスタンバイする、そうして前方に主砲や対艦ミサイル、鉄鋼弾がセットされて。
 そしてだった、彼等は。
 周りをガードしつつ前方に攻撃を出す、大怪獣もラムダスも薙ぎ払う。東郷はその開いた穴を見つつ全軍に言う。
「先にだ」
「少しでも先にですね」
「女王まで行く」
 そうするからだというのだ。
「進むぞ」
「了解です」 
 秋山も頷いて応える、全艦その開いた穴の中を進む。
 穴はすぐにラムダス達に塞がれんとする、だがそこにだった。 
 連合艦隊は攻撃を浴びせ再び穴を開ける、その中を進み続け。
 次第に女王に近付いていく、だが。
 周りから来る攻撃もかなりのものだった、ラムダス達は数を頼りに殺到して来る。
「グガマナゴ」
「ガギシガズ」
 意味のわからない言葉を奇怪な声で呟きながら目からビームを出し触手を伸ばそうとする、その触手を。
 艦載機のビームが撃つ、絶叫する怪物の顔をミサイルが撃ちそのまま爆発させる。
 その彼等を見つつだ、イタリアは言った。
「うわ、本当に多いよ」
「今更何を言っている」
 ドイツがそのイタリアに言う。
「ここに来てわかっている筈だが」
「それはそうだけれど」
「今は進むだけだ」
 ドイツはこう言ってイタリアの怯えを止めようとする。
「そして女王を倒すだけだ」
「そうしないとどうしようもないからね」
「前に進んでいる」
 この激戦の中でだというのだ。
「だから怯むな」
「うん、わかったよドイツ」
「確かに戦いは激しい」 
 ドイツもこのことは否定しない。
「しかも奴等の姿は生理的に受け付けないものがある」
「それでもだよね」
「勝てる、絶対にな」
 ドイツは腕を組み確かな声で言い切った。 
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