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ヘタリア大帝国

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TURN143 ラストバトルその五

「そのことは本当に」
「全くだ、そしてラムダス達もだ」
「怪物ですね」
「連中は生かしてはおけないのだ」
 人間が生きる為にというのだ。
「それ故にだ」
「今からなのね」
 ムッチリーニは眉を曇らせて柴神に言葉を返した。
「やっつけに行くのね」
「女王を倒した後は相当だ」
 この別世界でもだというのだ。
「幸い奴等は隠れることは下手だ」
「嫌が否でも目立ちますね」
 シャルロットはその不気味な姿からこのことを察した。
「だからですね」
「その通りだ、そもそも奴等は隠れるということを知らない」
 目立ちそのうえでだというのだ。
「見つけることは容易で見つけたらだ」
「倒す、それだけですね」
 日本も言う。
「そうですね」
「うむ、ではこのまま行こう」
 柴神は案内を続けていく。別世界の銀河は大怪獣こそいるがまだ決戦の時にはなっていなかった。その中で。
 カテーリンは微妙な顔になりモニターからロシアに言った。
「ねえロシア君」
「どうしたのかな」
「うん、ミーリャちゃんがいないとね」
 どうもだとだ、カテーリンは言うのだった。
「寂しいね」
「そうだね、書記長さんいつも首相と一緒だからね」
「ずっと一緒だったから」
 物心ついた時からだ、二人はいつも一緒にいるのだ。
 しかし今はカテーリンは出撃していてミーリャは元の世界に残っている。離れ離れになっているのだ。
 それが為にだ、カテーリンは寂しい顔で言うのだ。
「寂しいなって」
「けれどね」
 それはだとだ、ロシアはカテーリンに話した。
「それは仕方ないよ」
「そうだよね、行ける人は決まっていたから」
「ここは我慢しよう」
 これがロシアのカテーリンへの言葉だった。
「それで帰ったらね」
「ミーリャちゃんと一緒になのね」
「お祝いしようね」
 ロシアは素朴な笑顔でカテーリンに告げた。今の笑顔はそうしたものだ。
 そしてロシアは柴神にこう問うた。
「ところで冬将軍のことだけれど」
「寒さか」
「うん、それはラムダスには効くのかな」
 最初の戦いでは使わなかったがどうかというのだ。
「それはどうかな」
「残念だが奴等は寒さにも熱さにも強い」
「どれもなんだ」
「雨にも砂塵にも強い」
 そのどれにもだというのだ。
「気候の変化には極めて強い」
「じゃあ僕の冬将軍も」
「効果がない」
 スノーに匹敵するだけのその力もだというのだ。
「ロシア殿にとっては残念なことだがな」
「じゃあ仕方ないね」
「このまま戦うしかない」
 そして倒すしか、というのだ。
「では行こう」
「うん、それじゃあね」
 ラムダスの気候への強さも確認された、そうした話もしながら銀河を進んでいき遂にだった。
 連合艦隊はラムダスの巣に着いた、そこはというと。
 最初の巣の倍はいた、しかも。 
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