転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0585話
フェイトとの会合……というよりは喫茶店での会話から3日。俺はホワイトスターの家にレモン達3人と一緒にいた。
とは言っても、別に艶っぽい話ではない。OGsの世界で入手した各種技術の調査結果やシャドウミラーにある機体の状況といったものの報告を受けているのだ。
「機体のオーバーホールは全機完了済み。ただし、シロガネとニーズヘッグを除く、か。まぁ、これはしょうがないだろうな。ニーズヘッグ以外の機体はそれ程酷いダメージを受けていた訳じゃないから、オーバーホールも早く終わるだろうし。それで、ニーズヘッグの方は?」
マリューが作ったというアップルパイを口へと運びながらレモンに尋ねる。
だがそのレモンは、どこか含みのある笑みを浮かべて紅茶を口へと運んでいる。
「レモン?」
「まぁ、その話は後でよ。それよりも、次だけど……まずはヴァルシオン改ね。こっちに関しては順調よ。鹵獲した1機の修理も終わって、動かそうと思えばすぐにでも動かせるわ。……けど、誰が操縦するの? 今のところ空きパイロットはスレイ以外にはいないんだけど。もしかしてスレイに?」
「いや、スレイは今のままか……あるいは、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改を作ったらそっちだろうな。取りあえずヴァルシオン改に関してはまだパイロットを決めていない。ちなみに、解析の方は?」
「順調よ。何しろ、補修用の部品として使えそうな感じに破壊されたのが結構な量あったしね。それのおかげでヴァルシオン改の解析に関しては既に7割程度完了しているわ」
「へぇ、さすがだな」
「ふふっ、私達の技術班は優秀だもの」
結果を出しているというのに満足しているのだろう。レモンは笑みを浮かべながらアップルパイをフォークで切り分け、口へと運ぶ。
にしても、ヴァルシオン改のパイロットか。あれ程の性能を誇る機体だというのを考えると、量産型Wに使わせるのも少し勿体ない。かと言ってさっきも言ったようにスレイはベガリオンを使わせる予定だし……そうなると、残るのは。
チラリ、とこちらも紅茶を飲んでいるコーネリアへと視線を向ける。
するとすぐに俺の視線を感じ取ったのか、コーネリアがこちらを見返してくるが……
「何だ、アクセル。もしかしてヴァルシオン改に乗るのは私だとでもいうのか?」
「それもありだとは思うが……コーネリア自身は気が進まないんだろう?」
「そうだな。特機は機動性が低すぎる。やはり私に合っているのはラピエサージュだな」
しみじみと呟くコーネリア。
元々KMFに乗っていたコーネリアだけに、鈍重な機体が好みではないというのは以前から分かっていた。実際に何度かヴァイサーガやトリニティゲインのデータでシミュレータを使わせてみた事もあったが、その時にはラピエサージュを使っている時に比べると成績が悪かったしな。
もちろん量産型Wよりは上だ。だが、それでもわざわざラピエサージュよりも動きの悪くなる機体に乗せる必要は無いだろう。
俺がヴァルシオン改のパイロットとして考えているのはコーネリアの騎士、俺の友人といってもいい存在。そして、現時点で唯一のギアス世界の情報源、ギルフォードだ。
コーネリアがシャドウミラーに所属している以上、ギルフォードはまず間違い無くギアス世界でのゴタゴタが終了すればシャドウミラーに所属するだろう。そうなると、当然グロースターを始めとしたKMFではシャドウミラーの実働班としては機体性能に差がありすぎる。それで、ヴァルシオン改な訳だ。KMFから特機への乗り換えには随分と時間も掛かるだろうが、PTやAMを経由して特機に……というよりは、まだマシな筈だ。
もっとも、R2では色々と忙しくなる以上、そうそうこっちの予想通りに動くかどうかも分からないしな。
小さく首を振り、再びレモンへと視線を向ける。
「それで、残りは? ニーズヘッグの修理、ネオ・グランゾンの部品の解析、シロガネの改造とある訳だが」
「そう、ね。今考えてるプランがあるにはあるんだけど……ニーズヘッグの修理、いえ正確に言えば改修だけど、それをやるにも、シロガネの改造をするにしても、まずはネオ・グランゾンのパーツの解析を終わらせるのが大前提になってるのよ」
そこまで言って、溜息を吐くレモン。その溜息はいつものようにどこか気怠そうなものだったが、どこかが微妙に違うように見える。にしても、改修? てっきりニーズヘッグは修理だけかと思っていた。実際、ネオ・グランゾンと正面から戦えるだけのスペックがあるんだし。
「言いたくないけど、さすがにシュウ・シラカワ博士といったところね。胸部パーツに関しては解析がそれなりに進んでいるんだけど、バリオン創出ヘイロウの方はようやく2割といったところよ。このままだと完全に解析するにはもう暫く掛かるわ」
「いや、この短期間で2割という時点で凄いと思うがな。あのネオ・グランゾンのパイロットであるシュウ・シラカワというのが天才なのはアクセルやレモンの反応を見れば大体分かるが、それでもこのホワイトスターに戻って来てから数日程度で2割なのだろう? それなら十分だと思うがな」
アップルパイをフォークでサクリと切り取って口に運びながらコーネリアがそう告げる。だが、レモンもマリューもコーネリアのその言葉に首を振って否定する。
「確かに実際の時間ではまだ数日だけど、私達は魔法球をフル活用しているのよ? こっちの1時間が2日というアドバンテージがあって、それでも2割。これがどれだけ凄いか分かるでしょう?」
マリューが溜息を吐きながら紅茶を口に運ぶ。
俺個人としての意見で言わせて貰えば、それでも十分な才能だと思うがな。シュウにしたって、ネオ・グランゾンを作り出すのには相当な時間が掛かっている筈なんだし。
「まぁ、それはともかくだ。具体的な改修内容というのを教えてくれ」
シロガネは旗艦として使用するつもりだし、そして何よりもニーズヘッグは俺自身の乗機だ。さすがにどんな風に改修されるのかだけは知っておきたい。
そんな俺の気持ちを理解したのだろう。まず、最初に口を開いたのはマリューだった。
「そうね。ならまずはシロガネについての改造を説明しておくわ。まず、一番大きな改造は動力炉でしょうね。ニーズヘッグを開発する上で得た重力関係の技術。それと、ネオ・グランゾンのパーツを解析する上で得るだろう技術。そしてレモンがこれまで蓄積してきた時流エンジンの技術。これらからブラックホールエンジンと、時流エンジンを複数個動力として平行使用する予定よ」
「……なるほど」
まぁ、15m程度のニーズヘッグにトロニウム・エンジンを含めて3つも内蔵しているんだ。シロガネ程の大きさになれば当然動力炉を増やして出力をより上昇させるというのはある意味でも当然だろう。
「それと動力炉の増設にともなって、Eフィールドもこれまでよりも強固になると予想されているわね。他にもニーズヘッグを開発した技術を転用して、ミラージュコロイドとASRSの設置、NジャマーⅡの搭載を考えているわ。装甲に関しては、PS装甲とラミネート装甲のどちらを採用するかまだ選定中といったところね」
「……随分とニーズヘッグからのフィードバックが多いな」
「当然でしょう? 折角開発した技術なんですもの。使えるのなら十分に使わないと」
マリューにしては、珍しく強気な笑みを浮かべる。それだけシロガネに対して愛着が湧いているということか。それにASRSはともかく、ミラージュコロイドとNジャマーに関しては元々SEED世界の技術だし、特にミラージュコロイドに関して言えばそもそもマリュー達が開発したブリッツで採用された技術だ。ノウハウを持っているだけに、マリューが自信を持つのも分かる。しかし……
思わず苦笑を浮かべる俺の顔を見て、不思議そうな顔をしたレモンが口を開く。
「アクセル? どうしたの?」
「いや、ASRSにミラージュコロイド、さらには通信妨害をするためのNジャマーⅡ。これってどう見てもトライロバイト級の後継艦に近いな、と思ってな。何だかんだ言いつつ、シャドウミラーの要求する戦艦は同じ物になるんだと思っただけだよ」
「……確かにね。そう言えば、そもそもトライロバイト級にしてもああいう性能になったのはアクセルが私に要求したからでしょう? そうなると、そもそもアクセルの嗜好の問題なんでしょうね。そして私達がそれに染まった、と」
笑みを浮かべながらレモンが告げ、コーネリアとマリューが同感だとでも言うように頷いている。……いや、それは確かに間違いではないけどな。本来の歴史でトライロバイト級がどうやって開発されたのかは分からないが、この歴史でレモンに開発を依頼したのは俺なんだし。
「アクセルの嗜好はともかく、話を続けるわね。これまでシロガネに使われていたテスラ・ドライブに関しても、フィリオが新規に開発予定よ。それとスペースノア級最大の特徴とも言える艦首モジュールだけど……これには、ネオ・グランゾンから手に入れた胸部パーツを流用しての開発を予定しているわ」
「……マジか」
マリューのアイディアに、思わずそう尋ねてしまった俺は悪くないだろう。だが、マリューは何の躊躇もなく頷く。
「確かにあの胸部パーツがブラックホールクラスターや縮退砲の発射機構でもある以上は、攻撃力不足のシロガネの艦首モジュールとしてはこれ以上ない程の代物なんだろうけど……大丈夫なんだろうな? ネオ・グランゾンのパーツともなればEOTレベル……いや、下手をしたらEOTを上回る技術だぞ? ヒュッケバインの二の舞は御免被りたいんだが」
バニシング・トルーパー。ブラックホールエンジンの作動実験で消滅したヒュッケバインの忌み名だ。あんな事故をここで、しかも魔法球の中で起こされたらどうなることやら。そんな風な心配だったが、マリューがどこか拗ねたような表情を俺へと向けてくる。
「アクセル、私を……いえ、シャドウミラーの根幹をなす技術班を信じられないの?」
濡れた瞳で見つめるマリュー。その様子に、俺は溜息を吐いて白旗を上げる。
実際、シャドウミラーの技術班は俺の知っている限りでは最高の技術力を持った集団なのは間違い無い。……変人度合という意味でも最高峰だが。
「分かったよ。シロガネに関しては任せる。ただし、くれぐれも安全を重視して開発してくれ」
「ええ。ありがとう。シロガネに関しては、取りあえずこれで終わりよ。じゃあ、次はニーズヘッグね。レモン」
マリューに顔を向けられ、小さく頷きレモンが口を開く。
「ニーズヘッグだけど修理自体はもう8割方終わっているわ。何しろT-LINKフレーム自体はいざという時の為にたっぷり存在しているし、損傷したのも重要なパーツという訳でもなかったしね。けどそれだけじゃ面白くないでしょう?」
「……つまり?」
「ニーズヘッグもシロガネと同様にネオ・グランゾンの技術を使っての改造を計画してるのよ」
ネオ・グランゾンの技術を使っての改造。胸部パーツをシロガネの艦首モジュールとして利用しようとしていると聞いている以上は、残っているのはもう1つしか残っていなかった。それはネオ・グランゾンの根幹ともいえる技術の1つ。ブラックホールクラスターにしろ、縮退砲にしろ、それを使う前段階でまるで自らを自己主張するかのように光っていた光輪の如きパーツ。それは即ち……
「バリオン創出ヘイロウか」
「正解。とは言っても、バリオン創出ヘイロウの解析はまだまだ進んでいないというのも事実よ。それに流用するにしても色々と問題があるのも事実なのよ」
「……問題?」
先程も考えたように、シャドウミラーの技術班は桁外れの技術力を持っている。1人1人では確かにシュウに及ばないかもしれないが、集団として纏まればシュウをも凌ぐと思える程に。だからこそ、そんな技術班を率いるレモンが問題があると言うのには驚いた。
「ええ。単純にして、それ故に解決が難しい問題がね」
「……どんな問題なんだ?」
「それ程難しい話じゃないのよ。いい? ネオ・グランゾンは大きかったでしょう?」
その言葉に、ネオ・グランゾンとの戦いを思い出す。その大きさは、ざっとニーズヘッグの2倍以上はあった筈だ。ざっと計算して30m以上。
「そうだな」
「そして、その巨大なネオ・グランゾンの中でも、バリオン創出ヘイロウはかなりの部分を占めていたの」
「……あぁ、なるほど」
そこまで言われれば、さすがにレモンが何を言いたいのかは分かった。確かに全長30mオーバーのネオ・グランゾンの中でもかなりの大きさを誇っていたパーツだ。幸い、バリオン創出ヘイロウ自体は特に傷つけることなくそっくりそのまま入手はしているが、だからと言ってあのパーツをそのままニーズヘッグに付ける訳にもいかないだろう。そうなればバリオン創出ヘイロウだけが圧倒的に目立ってしまい、ニーズヘッグにバリオン創出ヘイロウが付いているのではなく、バリオン創出ヘイロウにニーズヘッグがくっついているような形になる。
「どうやら分かったようね。そういう訳で、バリオン創出ヘイロウをニーズヘッグに付けるにしてもその辺をどうにかしないといけないのよ。解析と同時にそっちも進めているからもう少し待ってちょうだい」
「了解。ニーズヘッグの新しい力がどんなものになるのか、楽しみにさせて貰うよ」
まぁ、技術班の事を考えれば色々とピーキーな機体になるのはまず間違い無いんだろうけどな。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:509
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