ドリトル先生と京都の狐
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第四幕その三
「だからね」
「それではだね」
「鞍馬山に行けるのなら」
「天狗に会いたいのかのう」
「うん、そうしていいかな」
王子は長老にもお願いします、本当に心からそうしています。
「あそこにも行って」
「うむ、では共に行こうか」
こうお話するのでした、そしてでした。長老もこう言うのでした。
「明日一日使ってのう」
「あっ、金閣寺にも行くんだ」
「そうだね」
動物達も和紙に書かれているものを見ました、するとです。
素は金閣寺にもあります、そこも回れるのでした。
「僕達まだ金閣寺には行ってないしね」
「丁度いいね」
「それじゃあ行こうか、金閣寺にも」
「観光も兼ねてね」
「京都も楽しんでくれたら幸いじゃ」
長老もこう言うのでした。
「金閣寺はよいところじゃしな」
「確かあの将軍様が建てたんだったね」
王子がまた言ってきます。
「そうだったね」
「足利義満さんですね」
ここでこう言ったのは狐でした。
「あの方のことは私はまだ産まれていないのでよく知りませんが」
「中々のう。みらびやかでもあった御仁じゃった」
長老は千年以上生きているのでこの人のことも知っています、それでこうしたkとを言うのでした。
「戦もよくしたがのう」
「あれ、何かアニメだと普通に子供と遊んでるけれど」
ここで、です。王子は日本で観たアニメのお話もしました。
「それもムキになって」
「ほっほっほ、あのアニメは面白いがのう」
「事実じゃないんだね」
「うむ、あの御仁はああして子供とは遊んでおらぬ」
実際はそうだったというのです。
「そのことは断っておくぞ」
「そうだったんだね」
「とにかくじゃ、金閣寺も回ってじゃ」
そしてだとです、長老はまたお話します。
「薬の素を探しながらな」
「そうして観光もですね」
「してくれればよい。京都人として冥利に尽きる」
長老は穏やかな笑顔で先生に述べます。
「それではな」
「はい、では明日から」
「そうしてくれ、それで宿は」
「嵐山の方にあるよ」
王子がまた長老に答えます。
「あそこにね」
「ほう、よい場所に泊まっておるな」
「あそこはとても綺麗だからね」
「そうじゃ、御主は確かアフリカから来ておるな」
「そうだよ、留学でね」
日本に来ていることもお話する王子でした。
「先生を日本にも案内したし」
「何もかもが縁じゃな」
「そうだね、じゃあ嵐山に戻ってね」
「それでじゃな」
「今日はこれで休んで」
「夕食はどうなっていますか?」
狐が先生達に尋ねてきました。
「それで」
「あっ、旅館に用意してもらってるから」
「左様ですか」
「うん、そちらの気遣いはいいからね」
「揚げならあるのですが」
狐の大好物のこれがだというのです。
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