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ヘタリア大帝国

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TURN142 最後の出撃その十一

「では待っています」
「うん、給食のメニューをたっぷり用意しておいてね」
「今回は特別だからね」
 カテーリンとロシアはそのゲーペにこう返した。
「帰ったら皆で祝勝会よ」
「それで楽しもうね」
「はい、今から給食係は全員用意をはじめています」
 今の時点でだというのだ。
「期待しておいて下さい」
「じゃあミーリャちゃん行ってくるね」
 カテーリンは親友であり第一の側近でもあるミーリャにも声をかけた。
「私が行ってる間待っててね」
「私達いつも一緒だからね」
 ミーリャは真相を隠してカテーリンにこう返した。
「そのこと忘れないでね」
「うん、それじゃあね」
 カテーリンはまだ気付いていなかった、だがミーリャは既に決意していた。そのミーりゃの後ろにはジューコフ達がいる。
 ジューコフが最初にだ、カテーリンとロシアに言った。
「戦後ですが」
「ソビエトは太平洋にも欧州にも入らないけれど」
 カテーリンが答える、どちらも資産主義、ドクツやイタリンは実際は共有主義にかなり近いがそれでもなのだ。
「共有主義だからね」
「それでもですね」
「どっちともお付き合いしていくから」
「バランサーになりますか」
「そうなっていくつもりよ」
 これが戦後のカテーリンの政策だった。
「もう共有主義は外に広められないけれどね」
「一国だけで、ですか」
「それでもそうした国があってもいいよね」
「いいと思いますよ」
 コンドラチェンコは赤い顔でカテーリンに言った。
「資産主義ばかりじゃ面白くないですからね」
「うん、そうしていくから」
「じゃあ俺達もそういうことで」
「ソビエトでやっていきますね」
 リディアもカテーリンに言うのだった。
「ソビエト軍人として」
「私も」
 冬将軍スノーもいる、彼女もソビエトにいるというのだ。
「皆でやっていこう」
「はい、共有主義国家として」
「これから何かと大変だけれど」
「皆でやっていきましょう」
 ロシア妹の言葉にウクライナとベラルーシが続く。
「それではですね」
「書記長さん、ロシアちゃん頑張ってきてね」
「必ず勝てますから」
「ちょっとイモムシ君達を皆凍らせてくるね」
 ロシアは明るい笑顔で怖いことを言う。
「容赦しなくていいんだよね」
「相手は人間じゃないから」
 カテーリンも容赦しない、実に彼女らしい。
「徹底的にやってね」
「うん、わかったよ」
 ロシアはその冬将軍も使うつもりだった、その彼にロリコフが話す。ウナギとリョウコもいる。
「はい、連中は寒さには弱いですから」
「そのことをです」
「念頭に置いて下さい」
「じゃあ丁度いいね」
 ロシアも三人に応える。
「僕の冬将軍はあちらには」
「容赦なく凍らせて下さい」
「それで勝って下さいね」
「待ってますから」
「シベリア並にいくからね」
 ロシアの無邪気な笑顔がそこにあった、別世界に吹雪が吹こうとしていた。
 そしてここにだ、クワトロ=亜空も来て言うのだった。
「私は日本軍にいるが」
「我が国にも来られますね」
「軍事交流でな」
 それでだとだ、亜空はゲーペに話す。 
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