ハイスクールD×D 力ある者
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原作前のプロタゴニスト
転生
ん?ここはどこなんだ?
俺は見覚えのない真っ白い空間にいた。
「……初めまして、龍介くん」
「誰!?」
俺の後ろには、背の小さい女の子が立っていた。
「神です」
え?今なんて?
「もう一度言います。神です」
「声に出てた?」
「いえ、顔に出てました」
……マジで神?
「担当直入に訊きますが、ここはどこで、何故俺はこんなところにいるんですか?」
「…それはですね」
「……っ!?」
「ごめんなさい!!」
バッ!!
少女……もとい、小柄な神様は土下座して謝ってきた。
「…えっ!?ちょ、頭、頭上げてくださいよっ!」
「……ぐすっ」
うっ、そんな涙目だと、こっちが悪人みたいだよ。
「何があったのか、ゆっくりでいいですから。順を追って話してください」
「……わかりました。順を追って話しましょう」
D×D
「――ということです」
――そういうことだったのか。
「話をまとめると……あなたのミスで、現世の俺の存在が消えた。つまり死んだ……そして、あなたが殺してしまったわけで、どこへも逝けない俺をここへ呼んだ。ということですね?」
「はい。少しきつい言い方ですが、間違いありません。ということで……」
「きつくて悪かったな。何をするつもりだ?」
何だか嫌な雰囲気なんだけど?
「あなたに転生してもらおうと思います」
「………」
俺は絶句していた。
「……何か言ってくださいよぉ」
「……あぁ、すみません。一瞬思考が飛んじゃって」
「それもそうですね。それでは、転生世界を決めたいと思います」
決めるの?決まってなかったのかよ!!
「候補は二つです。あなたが良く読んだり見ていたアニメの世界……ナルトと、ハイスクールD×Dです」
「……うん。何故知ってるかは聞かないでおこう。で、なぜ二択なんですか?」
「それはですね、一番知ってるからですよ。あなたが。一番読んでいた回数です」
「ふ~ん。じゃあ、早速だけど、ナルトの世界は却下」
「ふむふむ、早速ですね。理由は?」
そんなもん、決まってるだろう!
「転生しても、すぐに死ぬから」
「キッパリですね。もっと、複雑なものを予想してました」
「そういことで、ハイスクールD×Dの世界へ転生させて」
「その理由は?」
「しいて言うなら、死ぬ可能性が低いからかな?ナルトより」
「ふむふむ。わかりました。では、それでいいのですね?」
「変更はない」
「では、特典の方ですが……ナルトの全能力を使えるとして、他は……」
ん?何かすごいことにしようとしてる?
「決めました。説明は転生後にします。先に『ナルト』に出てくる全ての能力を使えるようにしす。それと名前は死ぬ前と同じです。では転生します。ご武運を」
神様がそっと俺の額に触れた。
スゥーと意識が遠退いていき……視界が真っ白になった。
そんな意識の中で、最後に小さな神様が俺の額にキスをした。
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