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銀河は夜色に染まる

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プロローグ

20XX年 日本の関西の何処か

一人の男がぼけ~っと布団の中から顔を出してNPCの画面に向かっていた。

「銀河英雄伝説の再アニメ化・・・ねぇ」


ボリボリとどこぞの紅茶提督のごとく男は頭をかきながら呟いた。
およそ10年ぶりに銀河英雄伝説が再びのアニメ化が決まったことについてのことが画面には記されていた。

「大丈夫かいな?・・・ヤン役は元よりとっつぁんもパエッタ社長も死んでもうたか
らなぁ・・・それに、タイタニア見たいなCGばかりになって味気なくなるかもしれへんし・・・まぁ、若本さんがロイエンタールでくるならええと思うけどな」

不安そうである一方で、どこか期待を持ったような声で男は言った。

(まぁ、それを決めるのは制作会社なんやけどな・・・)

男はそんなことを考えながらカチカチとマウスを操作して新しいサイトにつなげる。
そこには銀英伝のssがズラリと並んでいた。
男は銀英伝のファンで、二次創作も大好きだった。

「ココア閣下に魔女さん達は・・・更新しとるな。他にも色々ありそうや・・・」

(しかし、アニメ化か・・・またssが増えるんやろな。数年前の銀英伝ssブームが再来するのか?)


更新された新作ss群を読みながらボンヤリと思った。
その内に男はふと眠気を感じた。

(ん・・・あかんな。明日も仕事やさかい、はよ寝るに限るわ・・・)

男はNPCの電源を落すとそのまま寝入ってしまった。

























・・・知らない天井やな

目を開けるとぼやけていて良く分からないが、少なくとも見覚えのない天井が見えた。
取り敢えずこういう場合はこんな感じの言葉で物事を始めることになっているのが一種の決まりなのだということをどこかで聞いたことがある。
折角やし一回ぼやいて見るか。

「ほんぎゃあああああッ」


・・・ん?なんかおかしくね?
と思ったら、直後に冥土な巨人の姿が見えた。

「ギャアアアアアッツ!?」

な、なんやこのメイド!?

「Sia öffnete Augen!」

え!?何言ってるん?英語?
ちょっと俺日本人やさかいもう少し分かりやすう言うてぇや
そう男が身振り手振りで伝えようと動かした腕が視界に入った時、あることに気づいた。

・・・って俺の手ちっさ!?俺の手めっちゃ小さいねんけど何これ!?

そんな感じで男が混乱していることも露知らず、巨人はふっと男を持ち上げ、何かを言いながら直ぐ傍でベッドにいる女性に手渡した。

「Aila…Meine schöne Tochter…」

流れるような金髪に、グリーンの瞳をもった美女が何処か疲れたような笑顔で両手を広げているのがわかった。


・・・え?何この美女、えらい美人さんやん!?


女は男を受け取るとその胸に大事そうに抱きしめた。
まるで大切な宝物のように。

・・・あかん、すごい柔らかいわぁこれが至福っちゅうもんかぁ・・・そうやなかった・・・え~っと、一体これどういうこっちゃね・・・朝起きたらなんか急に話せへんようになって、手も小さくなってもうた。
そんでもって、なんか美人さんに抱きしめられているって・・・訳分からへん。
男がこんな感じで混乱していると、女は再びメイドに男を手渡し、直ぐ傍で控えている女性に手渡した。

その女性もまた美人さんだった。

そして、その美人さんは胸をはだけさせると、男の口に乳首を含ませた。

・・・え!?何これ授乳プレイ!?

ちょ、俺そういう経験ないからもうちょっとノーマルな・・・むーッ!?
旨を口に含んだ男は直後に流れ込んでくる大量の母乳をひたすら飲み始めた。
なぜか本能で呑まなければならないと考えているようで、男の葛藤とかそういうのは一切合財無視され、ひたすら呑むことになる。
やがて、衆人観衆の前での授乳プレイと言う羞恥プレイを終了した男はベッドに戻された。


食後(?)の眠気でボンヤリとする頭で、巨人な金髪の美人さんに見守られながら男はある推察に行き着いた。

どうやら自分は赤ん坊になったらしいということに。

そして、自分をエイラ(?)と読んでいることから考えて自分の名前はエイラらしいということ。
さもなければ、言葉も喋れない、手が小さくなっている。変な名前で呼ばれるなどといったわけの分からないことは到底説明が付かないと。

(転生・・・なぁ、あないなもんssの中くらいにしかないモノや思とったけど、あるもんやねんなぁ・・・さて、どないしょかいなぁ・・・)

男はこれから先のことを考えた。
授乳中は勿論、ずっと感覚は残っている。下にはさっきの女の人の母乳の味もしっかりと。

・・・夢ではないのだろうと言うことは決定的に明らかだった。
とはいえ、今はどうしようもないこともまた確かだった。

(目が覚めたらなんや外人の子供になっとったとか有り得へん話やけど、取敢えずある程度動けるようになったりしてからやな・・・それまでは、頑張って言葉を覚えるとしまひょか)



男は溜息混じりにそう思った。
やがて瞼が重くなっていき、男は再び意識を手放した。
 
 

 
後書き
始めまして。私となりの山田と申します
小説家になろうで主に活動しているのですが、今回二次創作がどうしても書きたくなりましたので、思い切って書いてみることにしました。
取敢えず、のんびりと少しずつ書いていこうと思いますのでヨロシクお願いいたします。 
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