ヘタリア大帝国
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TURN140 死線その八
「さもないとシー君達も大変なのです」
「誰もあんな連中の餌になりたくないからな」
「うん、そのことはね」
「本当にそう思いますね」
パイロット姿のワイとセボルガも出て来た、彼等もパイロットとして戦争に参加しているのだ。見ればモロッシアやクーゲルムーゲル、ラドニアにハットリバーもいる。皆参戦しているのだ。
その中のモロッシアがイギリスにグラサン姿で悪態をつく様に言ってきた。
「おい、いいかよ」
「ああ、何だよ」
イギリスもその彼に応える。
「あからさまに何か言いたそうだな」
「何で御前のところの飯は酷いんだよ」
「はい、僕もそのことは気になっていました」
「嫌がらせかな」
セボルガとラドニアもこう言う。
「あまりにも酷いので」
「拷問なのかなってね」
「ですがエイリス軍の皆さん同じ食事ですから」
「そうでもないみたいだし」
「あのまずさも芸術なのか?」
クーゲルムーゲルに至ってはこう言う始末だtった。
「そうなのか?」
「ああ、イギリスさんこうだから」
「いつもこうだからね」
ワイとハットリバーは一同にこう話した。
「本当に料理は酷いから」
「そう割り切るべきだよ」
「そういう最低な料理センスは相変わらずなのです」
シーランドもここで言う。
「イギリスの野郎に料理の腕は期待しないことがいいのです」
「御前までそう言うのかよ」
「実際に酷いからなのです」
「そんなに酷いかよ、俺の料理」
「パンとオートミールだけってね」
「有り得ないですよ」
ラドニアとセボルガは実際にそのメニューについて指摘した。
「もう少し栄養とか考えた方がいいだろ」
「味も」
「戦争中だから食えればいいとは思わないんだな」
「そういう発想が駄目なんだろ」
モロッシアははっきりと否定した、イギリスのその考えを。
「本当によ、食えればいいって何なんだよ」
「栄養な野菜ジュースがあるぜ」
これ位はあるというのだ。
「飲むか?」
「こいつ本当に料理のセンスねえな」
「野菜ジュースはちゃんとした料理だろ」
「皮剥いた野菜を適当にミキサーに入れて終わりだろうがよ」
「果物だって入れるだろ」
「それの何処が料理なんだよ」
こうした話をする彼等だった、しかし。
クーゲルムーゲルはイギリスの野菜ジュースについてだ、こう言うのだった。
「遠慮するぞ」
「ああ、そうかよ」
「イギリスさんの料理はどれもまずいからな」
実に、見事なまでにはっきりとした口調での返答だった。
「僕はオーストラリアさんのところで食べるぞ」
「私もそっちに行くか」
ワイもオーストラリアの中のミクロネーションとして話した。
「そうするか」
「シー君はスーさんのところに行くのです」
「スウェーデンと休戦して行くか」
ラドニアアもシーランドについて行こうというのだ。
「ここで食べるよりずっとましだろうし」
「あの強烈な缶詰が楽しみなのです」
「あれはあれで一興だしね」
シュールストレミングだ、この缶詰の破壊力は健在だ。
「あれを一緒に食べるのです」
「そうしようか」
「僕はやっぱりイタリアさん達のところで」
セボルガは彼の居場所があった、ちゃんと。
「ご馳走になります」
「俺はアメリカさんのところに戻るぜ」
モロッシアもだった、彼の居場所があった。
「そこでステーキにアイスに色々食うか」
「何だよ、全員この船を出るのかよ」
イギリスは難しい顔で彼等の言葉を受けた。
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